今週末は窓を開けて夜風を感じながら本を読みました看板持ち

自分のために淹れたコーヒーとお茶菓子と小説と。

なかなか良いリラックスタイムだったので、ついでに読んだ本についても感想を残しておきたいと思います。





まず1冊目星空



会ったこともなかった親戚に助けられてクスノキの番人を務めることになった主人公が、クスノキの秘密を通して家族の温かさに触れる物語的な感じでしょうかね照れ

東野圭吾の本らしく、ミステリー的な要素もあり、でも誰も殺されたりしなくて、温かいお話です。





うん、面白かった!

ただね、最後10数ページの展開がなんか無理やりな気がしたかな。

(ネタバレ注意注意)






悪者に見えた彼が実は千舟さんの秘密を守ってくれていたこととか、箱根の旅館と対極的に描かれた渋谷のホテルが実はホスピタリティーの精神は共通していたこととか、"東野圭吾っぽさ" を感じちゃうんだよね笑い泣き

そうだよね、物事は一面的に見られないよね、っていつも感じるそれをあえて明記してきたなっていう感じ。

いや、面白いのよ?

良いんだけどね、良いんだけどさ、なんか現実感がないというか…。

作り物のリアリティーを見せられてる気になるというか…。

うん、それだな、「作り物のリアリティー」泣き笑い我ながら的確!



あとさ、認知症になるってそういうことなのかな?

そこもなんかよくわからなくて、置いてけぼりになってしまった。




まぁでもハートウォーミングストーリーでしたぽってりフラワー

オススメ度は星四つかな!






つぎ2冊目星空







これはね、一度読み始めると止まらない。

止められない惹きつけられる妖しさがある。

「怪しさ」じゃなくて「妖しさ」ね。



人間心理の闇を見たくなる気持ちというかね。



でもね、私はこの本、好きではないです。

読み返すことはないと思う。



さっき"東野圭吾っぽさ"ってくくってしまったけど、こちらは逆に悪人はとことん悪人として、善人はとことん善人として描かれています。

でもね、人間って本来そんな単純なものではないんじゃないかな、と思う。

思いたいだけかもしれないけど。



以下ネタバレ爆弾






虐待親の虐待がどストレートすぎる気がするし、しかもそれが2組も出てくるし、それなのに虐待親の周囲の人が善人に振り切れてるのも違和感がある。

琴美の母親は自分の生んだ娘を投げ出しておいて、なぜそんな善人ぶれるの?と思う。

離婚したって娘は娘でしょうよ。親としての責任はどうした?とかね。

娘を溺愛する父親でも教師であるならどこかでこれじゃあいかんと気付きそうなものだし、娘自身も甘やかされてspoilするのは仕方ないとしても、そこに愛情あってのことなんだから、そこまで振り切れて悪人になり切れるものかしら?と思う。


アンさんにしても、もはやキナコちゃんを救いたいなんて美しい思いじゃなかったでしょ?そこまでやったらキナコちゃんに危害が及ぶと思わない?普通。

だからこそ執着とか偏った愛情とかってなら説明つくけど、なんかアンさんに関しては最後まで美しい感じで描かれてるし。

専務もね。まぁ頭がイカれてると思うけど、こんな専務の会社ダメでしょ。愛人囲うのはあるあるなのかもしれないけど、こういう愛人向きじゃない女は愛人にしないでしょ。

純愛として貫くわけでもないなら、多分もっと手前で手放すと思う。

てか、こういう本を読むと、恐らく私はhappy happy sunshineの人生を歩んできたタイプの人間なんだろうと思わされるけど、そういうタイプの人間は簡単に孤独に手を出さないのよ。助けたい思いはあっても、線引きするんだと思う。美音子さんのように。


主人公の家族も主人公も、主人公にまつわる皆さんもなんか登場人物が全体的に狂ってるのよ。

文化的背景が違いすぎる。

フィクションだからなんでもアリなんだろうけど、ちょっとあり得なすぎて…。



あとね、主要人物が死にすぎ。

死ぬことによって美化しすぎというか、死ぬことによってストーリーを進めすぎの印象。