夜中のたけしくんのメールを見てしばらく寝付けなかった。


そうこうしていたらもう8時。


オネブが目覚ましで起きた。

オネブはこの事を知らない。
言う必要もない。


ウチがオネブより先に起きていたからオネブはウチの具合が良くないのか心配していた。

『具合悪くて寝れなかったの?』と聞いてきた。
『ううん。』と言ったらホッとした顔をして仕事に行く準備を始めた。


オネブを見送ったあとやっとウチは眠った。

眠る寸前まで考えていた。

しばらく眠って起きて携帯を見た。


たけしくんからの不在着信が何件か残っていた。

またも目が覚めた。

まさか電話がくるなんて思わなかった。

怖くてかけ直せないでいたがかけてみた。


久々に声を聞いた。

自学にいるみたいなのでかけ直すと言われ電話を切った。


夜電話が来て話した。

心なしか暗い声だった。いや明らかに暗かった。
結婚した事や妊娠した事オネブの事いろいろ聞いてきたので全部話した。

おめでとうとは言ってくれなかった。

言えなかったのかもしれない。


ウチはちょっとでも寂しいとかそういう一面を見せてはいけないと必死だった。

ウチは見栄っ張りなのだ。

でもウチがそうすればそうするほどたけしくんの寂しさとかが伝わってくる気がした。


何か言いたそうなのにたけしくんは何も言えないでいた。
それもよくわかっていた。

わからないほどウチもバカじゃない。


最後に
『俺まだ話したい事話しきれてないからまた電話しちゃうかもしれない…』と言ってきた。


ウチはたけしくんはウチの事なんかもう忘れてしまったんだろうと思っていた。

寂しいとか辛いとか思ってないと思っていた。


口にこそださないがウチははじめてたけしくんのそういう部分を見た気がした。


ただ今まで長く付き合ってきた彼女が人の物になったのが寂しいっていう感覚なのかもしれないけどそれとまた何か違うような気がした。


ウチの勘違いでありますように。



そんな事言わないでほしかった。
いつもの何も考えないバカでいてほしかった。


ウチはもうどうしてあげることもできない。

もう遅い。


もうウチに期待させないでほしい。


終わった事なのだから。