遊びつかれた体にむちをうち 4人は夕食の準備にとりかかった




夕食といっても、べたにバーバキューだ




京子「女の子に火の準備させるわけじゃないよね」




っと、笑いながら京子は先にキッチンに入ってしまい


どうしようかと考え始めると




篤志「じゃぁ 亮太くん キッチンで彼女の手伝いをおねがいね」




亮太「お・・・おう  わかった」




っと、篤志の判断で4人は食材を切る係りと 火をおこす係りとで二手に分かれた




俺と篤志は備え付けのバーベキューセットをテラスへ運んだ




運び終わり、木炭をセットの中にいれていると




篤志「今日は楽しかったねぇ 誘ってくれてありがとう」




と、またいつもの笑顔で急に話しかけてきた




俺「今日はって  まだまだこれからだぞ」




篤志「そうだね」




(なに考えてるかよくわかんねぇな)




篤志とはサークルで知り合って 今まで絡んだことがなかったわけではないが




未だにこいつのことはよくわからん




決して悪いやつだということはないのだが あまり噂のたつようなやつでもない




篤志「今日のさ・・・携帯あるじゃない? よかったらさ、僕が預かってていいかな?」




俺「別にかまわねぇけど・・・」




俺は携帯を篤志に渡し 作業を続けた




篤志はさも自分のもののように 携帯をポケットの中へと滑らせた




俺と篤志はやっとの思いで火をおこし




それをはかったかのようなタイミングで キッチン組みもテラスにかおをだした








バーベキューも終わり片づけも終わったところで




みんなで肝試しをやろうということになった




ここのログハウスのおくには



山に続く道が一本あり




その先には今や誰も住んでいない民家が数軒あるらしい




誰も住んでいないことをいいことに




肝試しの絶好のスポットとなっている




てっきり紅一点の京子がいやがると思っていたのが




亮太「こういうの苦手なんだよなぁ」




(そこはお前じゃないだろ)




京子「へぇ~ 亮太はこういうの苦手だったんだ」




亮太「わりぃかよ」




なんともまぁ 予想外の展開である




肝試しをするということで ルールをとりきめた




ルールは至極簡潔




最初にいった人が一番最初に見える民家に入り




玄関先に紙皿とメモを3枚置いてくる




後の3人がそのメモをとってくる




というものだ




順番は公平な抽選の結果




亮太 俺 京子 篤志




の順で肝試しを行うこととなった




一番嫌がっていた亮太が懐中電灯とメモをもって




一人山道へとはいっていった




続く

携帯を手にとって見た




(前の人の忘れ物かなぁ)




それにしては携帯の型が古すぎる




篤志「それ、どうしたの?」




俺「 !?  こ・・・ここに落ちてたんだよ」




(気配が・・・なかった・・・・・・・)




背後からにゅっと顔を出してきた篤志のほうに驚きながらも




俺「なんか・・・忘れ物みたいなんだよ 受付にでも届けに行こうか」




話を携帯のほうへ向けた




篤志「それ・・・ちょっと見せてくれない?」




篤志はしばらく携帯を見つめた




手に取るだけで 特になにか扱うようなわけでもなく




ただずっと見つめていた




俺「と、とりあえず 戻ろうか」




篤志「そうだね ありがと」




そういうと 篤志はいつもの笑顔で携帯を俺に返した








京子「2人遅いね~」




亮太「何やってんだろうな」




川遊びに飽きたのか 2人は手ごろな岩に座った




川の近くはまだまだにぎやかなようで




2人はその光景を見ながらログハウスへ戻った2人を待っていた




俺「お~~い」




京子「ちょっと遅くな~~い?」




俺「わりぃ わりぃ」




俺は2人にジュースを渡した




亮太「ん? なんだその携帯 携帯そんなんだっけ?」




俺は2人に携帯のことを説明した




亮太「じゃぁ 戻るときにでも受付に届けに行こうか」




京子「それ、電源はつかないの?」




俺「つかないっぽいよ なんか放置されてた感じだったし」




川に戻る途中 いろいろためしてみたのだが




電源さえはいらず 俺は携帯のことなどどうでもよくなっていた




休憩後 また川に入り 俺達4人は川の光景になじんでいった




亮太「さて そろそろ戻るか」




篤志「そうだね 戻ろうか」




日はかなり西に傾き 時間にすればおそらく6時を過ぎてるだろう




4人で戻ろうとしたとき ふと何かを思い出した




俺「あ、携帯!」




篤志「確か 受付は5時までだったはずだよ」




(まぁ 明日でもいいか 最悪帰り際でも)




篤志の言葉を聞いて俺は携帯のことをあきらめて




3人と一緒にログハウスへ戻った




続く

4人はキャンプ場へとついた




草木生茂る山




見た目ですぐに飲めると分かるようなきれいな川




自然にマッチした別荘のようなログハウス




耳を休ませまいとするセミの声




(やっと夏休みらしくなってきた)




これからするキャンプに俺は恥ずかしながら胸を躍らせていた




8月上旬 夏休みシーズン真っ只中




俺「突然の思いつきでよく予約とれたなぁ」




亮太「運よく最後のひとつをとれたんだよ 俺に感謝しな」




っと、俺と同じく胸躍らせているだろう亮太がどや顔を見せてきた




キャンプ場は本当に人が多く




家族連れやカップル サークルメンバーなど




大体予想できそうなメンツが予想通りの笑顔を見せていた




亮太「じゃぁ、先に受付済ませてくるから」




っと、亮太は足早に一人受付へとむかった




京子・俺「あづ~~~~」




俺「なんでハモってんだよ」




ちょっとうれしがりながらも ぬるくなり始めたジュースに手をのばしていると




京子「見て! かわいい~~」




京子の目線を追ってみると、そこでは水着に着替えて夏を満喫している子供達が水遊びをしていた




京子「あとで私達もいってみようか」




篤志「いいねぇ いってみようか」




川の位置は駐車場のそばで 丸太の柵を乗り越えれば今にでも泳ぎにいけそうだ




(泳ぐのもいいかもなぁ)




キャンプの予定をいろいろ考えながらまっていると




亮太がログハウスのカギを日の光で反射させながら受付を済ませてきた




4人は車から荷を降ろし、予約した自分達のログハウスへと山を登った




京子「ねぇ・・ずいぶん登るんだね」




亮太「そうだなぁ 一番奥のログハウスだからなぁ」




俺はTシャツの色が汗で変わっていくのを感じながらも




(まぁ 泊まれるだけましだ)




っと思い だまって足を動かした




一番荷物の多い京子が気にはなりつつも




やっとの思いでログハウスについた




篤志「やっとついたね」




俺「ほんと ちょっと遠すぎ~」




亮太「さて まずは何をしようか」




京子「あたし 川にいきたい!!!」




登ってくるだけで息を切らしていた京子が即答した




男3人衆は断る理由もなかったのでそのまま京子についていくことにした




一通り遊んだ後、喉の渇きを覚えたので




俺「ちょっと飲み物とってくるよ」




篤志「じゃぁ 僕もついていこう」




京子「あたし オレンジ~~~!」




俺「亮太は?」




亮太「なんでもいいぞ」




俺と篤志は2人を川に残し 一度ログハウスに戻ることにした




篤志「あの2人 なかいいねぇ」




篤志からそんな言葉がくると思っていなかったが




俺「そうみたいだなぁ まぁ気が合うんだろ」




篤志からの言葉にちょっと驚きつつも 自分達のログハウスに戻った




冷蔵庫へまっすぐむかい とりあえず買い溜めしておいたジュースに手を伸ばした




俺「ふぅ~~ 生き返る」




篤志にもジュースを渡し 川で待っている2人の分のジュースをいっぺんに持とうとしたが




ゴトン!




濡れた手でさわったためか 京子のオレンジジュースを落としてしまった




(まぁ ばれることはないから大丈夫だろ)




そう思いながらオレンジジュースを拾うと 冷蔵庫と壁の隙間に違和感を感じた




違和感のほうに視点をあわせると




そこには今では誰も使ってないだろうと思われる




とても古い型の 携帯電話が落ちていた




俺「なんだ・・・これ?」




続く