『午前三時のルースター』垣根涼介著 (赤
誰も彼も隠した何かを心に持つ。
あなたの底を知りたいの。
見せてくれないのなら、どうか教えて欲しい。
あなたのその目で、見てきたものを―。
今夜のコトノ葉In LIFEは、
動かせる明日が、ここにあるからだ
強い、強い、漢の台詞です。
ベトナムで失踪した父を探しにやってきた息子。
ついに対面を果たした二人。
何故帰ってこないのか、何故僕を置いていったのか、ベトナムに何があるのか―
詰問する息子に対し、冷静に、突き放すように、父が発した言葉。
彼はすべてを捨てて、一旦死んで、そして新しい人生を始めるのですが、
その時一緒に、情というものも捨ててしまったのでしょうか。
私には何度読んでも、父から息子への愛というのは感じられませんでした。
反面、付き添ってきた主人公の長瀬の迷いや葛藤が、このストーリーに人間臭さを与えています。
あくまで男として一個人の人生を選んだ父。
そこに迷いはない。
もしかしたら男性が読むと違う感想なのかもしれませんね。
少年は、成長していくしかないのです。
父が捨てた人生を、彼はやりくりしていくしかないのです。
それにしても、男の人って多かれ少なかれ、みなこういう想いを抱えているのでしょうか?
すべてを捨てて生きてみたいという感情。
私の周りにも、結構こういう願望のある人、多いようなんですが・・・
さて、世の男性諸君。
あなたの幸せとは、どこにあるのでしょう??
written by red