宮崎一石 | 盆バカひこさんのとことん盆栽道楽
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小さい宮崎一石の呉須絵の鉢です。

画題は、右面が「木曽街道六十九次」のうちの「草津追分」ですね。

左は「番場」です。

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こちらから見ると、右面が「愛知川(えちかわ)」で、左面は「新町」になっています。

回し絵としながら、歌川広重の「木曽街道六十九次」をモチーフにして、4面に独自の山水画として表現しています。



宮崎一石:大正8年生まれ。本名、宮崎淳。米良道博画伯に絵を学び、昭和40年から独学で小鉢つくりを始めた。当初は几帳面すぎるほどに画才が強調されるも、やがて角がとれて、余白も生かすようになって以降、世の評価が高まったということです。突然の病魔に襲われたのが65歳、昭和59年の暮れに亡くなりました。
(出典:「盆栽鉢 陶芸鑑賞としての楽しさ」 畑中兵衛著)



この鉢も昭和50年ころの作なんでしょうが、それでもすでに40年が経過しているということですね。

絵は抜群の出来というものではありませんが、眺めていて飽きのこないものです。

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落款は「さすが」の釘彫りですね。

気の抜けた落款は見たことありません。

一流は、こういうところに違いが出るものなんです。