お久しぶりです。Bollです。
数か月前にTwitterで「ボルテの譜面についての記事を読みたいか」という旨のツイートをしたところ、予想以上の反響をいただきまして、この記事を書くに至りました。この場をお借りして、御礼申し上げます。
さて、これを読んでくださっている方はもうご存知かと思いますが、僕はSOUND VOLTEXというゲームが大好きで、その譜面についても強い興味をもっています。
何年にも渡って様々な譜面に触れていると、良いと感じる譜面もあれば、当然その逆もあります。
そして、良いと感じる譜面を鑑賞していると「なぜこの譜面は良いと感じるのか」という疑問が自然と生じてくるので、それを自分が納得するまで分析してしまいます(そういう性分です)。
そのたびに「自分はこういう配置が好きなんだ」という結論が得られ、気付いた時には自分の考える「良い譜面であるための条件」が体系化していました(もちろん、新たな気付きを得るたびに上書き更新されていくので、これを書いている今もまだ発展途上だと思っていますが)。
わざとらしく「良い譜面であるための条件」と書いたのは、これがあくまで必要条件であって十分条件ではないことを明記したかったからです。「これを満たしていれば良い譜面」というわけではなく、「良い譜面はこれを満たしている」という意味です。
さて、さっそく内容に入っていきたいのですが、その前に何点か注意していただきたいことがあるので、手短に書き記しておきます。
・良い譜面だと感じるかどうかは、最終的には人それぞれです。本文の内容は”僕の”評価基準であって、絶対的なものではないことにお気を付けください。皆さんの新たな判断材料の一つとして捉えていただければ幸いです。
・純粋に譜面の質を評価する際に、「自分が押せるかどうか」は評価基準としてあまり適切ではありません。ゲームとして適切な難易度に収まっているならば、譜面の質と難易度の間に相関はないことにご注意ください。
・前述の通り、判断基準は時を経て変化していくものだと思っているので、ここに書いてあることが未来永劫自分にとって正しいとは思っていません。数年後の自分と判断基準が全く同じという保証はどこにもないわけです(同じということは成長していないということ)。
以上の3点にだけ気を付けていただいたうえで、本文に参りたいと思います。
今の僕の考える「良い譜面であるための条件」は、主にこの5つです。
1. メロディーの高低が忠実に反映されている
2. BTとつまみの位置関係が絶妙
3. はみ出しつまみの使い方が上手
4. 放置つまみの解決方法が丁寧
5. 適切なエフェクトがかかっている
以下、一つずつ順を追って説明していきたいと思います。
1.メロディーの高低が忠実に反映されている
これは理解に難くないと思います。ボルテの鍵盤をピアノ(のようなもの)に見立て、右に行くほど音が高く、左に行くほど音が低くなるように配置されている譜面は、プレーに演奏感が生まれやすいので、良い譜面だと感じることが多いです。
例として、僕が愛してやまないSpace Diver Tama[HVN](Effected by PHQUASE)を挙げてみましょう。
この譜面はどこを取ってもメロディーに忠実で素晴らしいのですが、僕が特に好きな2箇所を挙げてみました。
見ると、2箇所ともBT鍵盤がメロディーの高低を正確に再現していることがわかります。
それでいて押し心地も非常に良い。この譜面から1ノーツでも増やしたり減らしたり別のレーンへ移動させてしまうと、譜面の質が落ちてしまう。
文字通り完成された譜面だと思います。
2.BTとつまみの位置関係が絶妙
放置つまみをBTレーンに丸々被せるように置き、それ以外のレーンに鍵盤を配置する方法です。譜面の視認性が上がるほか、見た目が美しいのも魅力の一つです。
Dyscontrolled Galaxy[MXM](Effected by クリムゾンホットテンペスト)、
TWO-TORIAL[MXM](Effected by Beat Professor Maxima)を例にとってみましょう。
この2曲ともに共通しているのは、「ここぞという部分でしか使われていない」ということです。
プレー中に気が付きやすく、あまり頻繁に用いるとくどく感じてしまう配置なので、用法・用量を守って正しく使うことが大切だと思います。ご利用は計画的に。
3.はみ出しつまみの使い方が上手
これも比較的わかりやすいかと思います。
片方のはみ出しレーン幅が通常レーン幅のちょうど2分の1であることを上手く利用している譜面は意外性に富むため、良い譜面になることが多いです。
Touch My Body[MXM](Effected by レッドホットスクリューズ)、
Doppelganger[MXM](Effected by Ether99)を例に挙げてみます。
他にも良い譜面はいくつかあるのですが、わかりやすいこの2曲を挙げてみました。
守備範囲外で動かしているのに回し心地は良い。特に1枚目の配置は「赤つまみは右側、青つまみは左側」という固定観念に囚われていると決して思いつけない譜面ですよね。
なかなか難易度の高い手法だと思います。
4.放置つまみの解決方法が丁寧
5つの中で一番想像しづらかったのではないでしょうか。僕も言葉で説明しづらいのでちょっと困ってます(笑)
放置つまみ(それ以上回さなくても勝手にいなくなるつまみ)ってありますよね。
簡単に言うとあれをどこまで伸ばすか、という話です。
一般に、放置つまみを消すタイミングは、
1. もう片方のつまみの直角に合わせる
2. ロングノーツの始点・終点に合わせる
3. 曲のフレーズの切れ目に合わせる
のいずれかにすると見映えが良いように感じます。
文章だけではわかりにくいと思うので、
例としてXronièr[MXM](Effected by クリムゾンホットテンペスト・改)を挙げてみます。
1枚目は最後の青つまみ、2枚目は最後の赤つまみがこれに当たります。いずれももう片方の直角と同時に切れていますね。
これにはいくつか理由が考えられ、
・つまみの見た目のバランスが良くなる
・「もしかしたらまだ動かすかもしれない」という可能性を残し、初見時に放置つまみ側の手の動きをけん制することができる
あたりでしょうか。おそらく1つ目の理由がメインで、2つ目はおまけ程度だと思います。
この手法は他の4つとは異なり、「譜面をよくする方法」というよりは「譜面を悪くしない方法」だと考えています。
これをキメたからといって譜面の完成度が大きく向上するというわけではありませんが、こういう細かなところまで気を配れているかどうかで全体的な印象は変わってくるように感じます。
5.適切なエフェクトがかかっている
さて、これまでは譜面の見た目についてばかりスポットを当ててきましたが、僕を含め皆さんは何か大切なことを忘れていますね。
そう、SOUND VOLTEXはエフェクトをかけるゲームなんです。
ボルテIVも終わりに差し掛かっている今日。
譜面の難易度も稼働初期と比べ物にならないほど上がり、譜面の見た目にばかり意識が向いてしまうことも少なくないと思います。
もちろん、決してそういった楽しみ方を否定している訳ではありませんが(音楽ゲームってそういうものですし)…
曲にエフェクトをかけられてこそのSOUND VOLTEX。
どんなに譜面の見映えが良くても、エフェクトにやたら耳がついたり、ダサかったりしたら本末転倒だと思うんです。
例えば、よく耳にする話を挙げるとすると、
(特にネタ曲とかでもない)ボーカル曲にリトリガー(曲の一部を繰り返すエフェクト)やテープストップ(曲を減速させてターンテーブルを止めたように聞こえるエフェクト)を多用するのは、ボーカルをあまり大切にしていないように感じますし、
つまみやFXロングで長時間ハイパスフィルタ(高周波数域(=高い音)のみを通すフィルタ、すなわち高い音だけが聞こえる)をかけられると、耳が痛くなってしまうことがあります。
僕はクラブでDJをしたこともなければ、頻繁にクラブに通っている訳でもないので、本場の「正しく映えるエフェクトのかけ方」をほとんど知りません。
ただ、そんな自分が聞いてもあまり心地良くないエフェクトというのは、少なくとも「適切なエフェクト」からは程遠いのではと思っています。
色々と考えることが多くて難しいエフェクトですが、これだけは皆さんに知ってほしい!というエフェクトがあるので、この機会にお伝えしたいと思います。
スピーカーガールです。
1回目のサビ終わりのこの部分。注意して聞いていただきたいのは52小節目のFXです。
ここはちょうどボーカルが休んでいる部分なのですが、そこにすかさず32分のリトリガーがかかっているんです。それでいてかかり方も綺麗。
初めて聞いた時は感動すら覚えました。
良いエフェクトは鳴らしていて非常に楽しいですし、譜面を目と耳の両方で楽しむことができるのが、このゲームの本来の良いところです。
これを機に、改めて譜面の見た目だけではなく、かかっているエフェクトにも耳を傾けてプレーしてみてはいかがでしょうか。もしかすると新たな発見があるかもしれません。
ということで、今回は僕が考える「良い譜面」の判断基準をいくつか紹介させていただきました。
今日お話しした5つの判断基準の他にも、ボルテの譜面において大切なものは山ほどあります(直角つまみの向きや長さ、出張、視点変更etc...)。
それぞれについて詳しく話していると、それだけで1日が終わるくらいは深い話ばかりなので、気が向いた時に少しずつ書いていくことにします。
ここまで読んでくださった方の中には、もはや一つの音楽ゲームの譜面という訳ではなく、ある種の芸術のように感じられた方もいるかもしれませんが…
そうなんです。ボルテの譜面は芸術作品なんです。
冗談抜きで僕はそう思っています。
美しいと感じるものが人それぞれ異なるように、「良い」「楽しい」と感じる譜面も十人十色です。それが素晴らしいところであり、同時に難しいところでもあります。
”完成”された譜面はあるけれど、”正解”の譜面は存在しない。
それでもSDVX Effectorsは譜面に”正解”を求めて、今日も飽くなき戦いを繰り広げているのです(たぶん)。
最後になりますが、今回はボルテの上達と直接は関係のない話でした。
しかし、上達に欠かせないモチベーションの維持において、いつもと違った楽しみ方を知ることはある意味重要なのではないかと思います。
上達することに疲れて少し休憩したい方、純粋にボルテを楽しみたい方へ。
今までと違う角度で譜面と向き合うことで、新しい面白さを見出していきませんか。
以上、譜面オタクのニッチな小話でした。さようなら。








