日本サッカー協会の犬飼基昭会長(67)は12日、南アフリカへ向け出発した。この日の理事会後には、海外組のFW森本(カターニャ)が辞退、中村俊輔(エスパニョール)も前日合流で出場が危ぶまれることについて、「しかたない。しょっちゅうあることだから…」と苦笑い。
中東・ドバイで行われているビーチサッカーW杯アジア予選でラモスジャパンが前園のビーチ代表初ゴールなどでバーレーンを4-2で破り、初のアジア王者となり、16日から開幕のW杯進出を決めた。
これを受け、犬飼会長は「めちゃくちゃタフなスケジュール」を覚悟のうえで、W杯初戦(対スペイン)を緊急視察することに。ビーチのスペイン代表は優勝候補だけに注目しないわけにはいかないよう。
ちなみに同試合はCSフジテレビNEXT(16日午後11時)で緊急生中継が決定。ラモスジャパンがスペインを下せば一気に盛り上がりを見せることになる。
一方で、生放送ではなかったのが、サッカー日本代表の南アフリカ戦だ。代表戦は1996年以降、TV放送については「生中継しか認めない」との条件で、1試合1億円以上という価格設定で、放映権交渉されてきた。
しかし、南アフリカ戦は日本時間14日午後10時半合開始予定だが、中継行うテレビ東京、BSジャパンは日本時間午後11時50分からの放送となった。
「放送側の精いっぱいの抵抗。先月15日に代表戦を放送したTBSはトーゴ選手のレベルがあまりにひどかったために、放映権料の減額を要求すると聞いている。代表戦が生中継で1試合1億円という時代はこれで確実に終わりますよ」と民放関係者。この試合もテレビ東京が「半額とまではいかないが相当値切ったはずです」(同)。
肝心の対戦相手の実力はどうか。毎月発表される世界ランクで40位の日本に対し、南アフリカは85位。94年W杯でブラジル代表を指揮して優勝したパレイラ氏が監督として1年半ぶりに復帰したばかり。
ジーコ日本代表前監督親友でもある同監督は、復帰初戦となる日本戦について「非常に難しい試合になるだろうが、自分たちのベストを尽くす」と意気込む。
もっとも、同国内では日本戦よりも、来年1月にブラジル代表と合同合宿することが決定したことの方が話題になっているという。