その人らしからぬ変化が起きていないか 以前に増して高い成果を上げなくてはならなくなっている。 時間と成果に追われる忙しい環境の下で、不安をもたない 社員はいないだろう。管理職は、その不安を増幅させるの ではなくて、日頃から部下のメンタル面に気を配り、不安感を 軽減させてやることが求められているといってもいい。 そこで、メンタル面が悪化していないか、それによって意欲が 減退していないかを見極めるチェックポイントとして、下の表を 参考にしていただきたい。 以下のようなものが挙げられる。 ・笑顔を見せなくなる 状態にあるわけではなくて、重要なのは「変化」である。部下や 同僚が、その人らしからぬ変化を見せたときは、メンタルダウンを疑う 必要がある、ということだ。 部下の食が急に細くなったというように、部下の様子に急激な変化が 見られたら、メンタルダウンを疑うべきだろう。そして、「変化」と同じく 重要なのが、その人らしからぬ変化が「継続」しているか否かである。 うつ病の場合は、その人らしからぬ状態が継続するのが特徴だ。 たまたま嫌なことがあって気が滅入っても、翌日には立ち直っていれば、 うつ病ではない。 どのように対処すればよいだろうか。第一に、「彼(彼女)は病気かもしれない」 という疑いをもって接すること。第二は、迷わず専門家の手に委ねることである。 やりとげる自信がありません」などと気弱なことを言い出したら、 あなたはどう思うだろうか。 起きたか、背後に病気が隠れているのかもしれないな」と判断できるなら問題 ない。しかし、多くの上司は「どうしたんだ、元気を出せ、ここで頑張らないで どうするんだ」などと励まして大きな過ちを犯してしまう。 きっかけとなって自殺してしまうことさえある。それゆえ、部下に急激な変調が 見えたときには、まず、「彼(彼女)は病気かもしれない」という疑いをもつことが 大切である。そして、うつ状態の部下に対しては、叱責や激励といった常識的な 人事管理の手法はタブーであることを認識する必要がある。 関係してくる。メンタルなケアを専門とするセクションの存在を前提としての話だが、 まずは、社員全員がそうしたセクションの存在を知っていること、そして、メンタルな 問題については、そのセクションが専門家として間違いのない判断を下している という認識を社内に行き渡らせることが大切だ。 混乱させてしまう恐れがある。最悪なのは、「専門家がどう言っているか知らないが、 あまり薬に頼るのはよくないぞ」とか、「そんなもの、根性でやれば何とかなるんだ」 などと発言することだ。 そうしなければ、上司であるあなた自身にも負荷がかかることになりかねない。 |
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ということがある。アルコールは神経の刺激伝達に影響を与えるため、生理的に うつ症状を悪化させる恐れがある。一杯や二杯ならともかく、無理やり飲ませて 「元気を出せよ」と言うのは危険だ。たとえ酒好きであっても、うつ状態の部下に 無理やり飲ませるのはタブーである。 いることかもしれない。少なくとも、部下の相談にはいつでものるぞ、という姿勢が大切だ。 困っているのになかなか相談できないでいる。そこで、上司がいつも忙しそうに していたのでは、ますます相談を切り出すことができなくなる。そんな部下に対しては、 上司のほうから「どうだ、うまくいってるか」などと、かけてやるひと言が大事なのである。 プレーイング・マネジャーであることを求められるいまの管理職には難しいことだろうが、 できることなら、「課長は忙しそうだから、相談はまたにしよう」といった気遣いを部下に させない上司であってほしいものである。
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