誰も気づかなかった介護の真実
医療法人森田記念会・介護老人保健施設
プロスペクトガーデンひたちなか (編集)
価格: ¥ 1,680
介護する側の苦労はわかっても、介護される側の辛さや心情をわかっていない人が多い?という疑問から、介護される側の8時間に及ぶ擬似体験プログラムを導入。レポートがまとめられています。
設定 82歳 要介護4 ほぼ寝たきり
・顔面にテーピングして右半身麻痺(まひ)状態に
・失語症。
・素足で車椅子に
・オムツに排泄をし、そのオムツをつけた状態で過ごす
・ソフト色を食べる
・ベッドに2時間固定
この疑似体験を行うまで、いくつかの場面において職員がよかれと思ってしていたことが、施設の利用者からは、虐待に近いものになっていたという事実です。
「ずっと窓からの景色だけを見ているのに、ベッドの高さが少し低いというだけで景色があまりよく見えず、自分でも驚くほど気分が沈んでしまった。」(介護士・男性・30代)
「リハビリですが、いつ来るのだろうと気が気でありませんでした。よくリハビリの時間を気にしている利用者がたくさんいますが、とてもよく気持ちがわかりました。しかし、濡れたままでのオムツでのリハビリ、パジャマでのリハビリ、おしっこの臭いが漏れて先生に気付かれたら嫌だな、足も開くのに、と思いました。介護している時には想いもよらなかったことです」(看護士・女性・40代)
この施設で擬似体験を全員が修了したころから、まったくクレームがなくなったとのことです!
我々のような施設は、根本的には『人』で成り立つ。『人』がすべてであり、『人』によって介護の質は変わってしまうのだ」という言葉は、介護だけでなく、すべての仕事にあてはまるように思います。介護の指針となると同時に、福祉に携わるすべての人たちにとっても、聞いてみたかった被介護者の心の声が詰まった貴重な一冊になることでしょう。