10/11


今日は国際ガールズデー。

「女の子の権利」や「女の子のエンパワーメント」の促進を広く国際社会に呼びかける日です。

エンパワーメントを感じさせる絵本、たくさんありますよ!(ほんの一部ですが並べてみました)


女の子に限らず、ぜひ手にとって読んでみてくださいね。



気づきや勇気をもらえるラインナップ🏋️✨ 



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10/13


☆『チリンでんしゃ』(大原悦子 文/村田エミコ 絵 福音館書店)


大好きなおばあちゃんと動物園へ。電車の中には、あれれ…キリンの車掌さん!?ゾウの運転士さん!?


ユーモアたっぷりで、ちょっぴり不思議で......

現実と夢の間を漂うような、不思議な感覚を味わえるお話。


温かみを感じる木版画で、ワクワクの道中を愉快に描き出します。

躍動感もたっぷり。


動物も街の風景も、電車の外観だけじゃなくて運転席や改札まで、すべて木版画で描き出された楽しい絵本です♪



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10/14


〈イタチは みんなに バカに されていました。

それは イタチが めだちたがりやで ほらふきだからです〉



◇『もりがもえた』(きむらゆういち 作/堀越千秋 絵 架空社)



イタチは生き延びるためにライオンの太鼓持ちになる道を選びます。

ところがある日、二人は決裂。折しも森が火事に。

ライオンは森の中。さあ、イタチはどうする!?


イタチは思います。

利用価値のないライオンが焼け死のうがどうなろうが知ったことじゃない。だけど…


〈おまえが いてくれて たすかるよ〉と言った時の、あの照れくさそうなライオンの顔。


いつしか芽生えていた、損得勘定とは別の思い。ふたりの絆。


共に生きることの意味を問う絵本です。


画家 堀越千秋氏が、大胆なタッチでドラマティックに描き出す野生の世界。

それを絵本的世界に変換させているのは、登場人物のエモーショナルな表情や、揺れ動く気持ちを細やかに描写した文章です。



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10/14


「悲しみにくれる人にどんな絵本を?」と聞かれることがあります。

悲しみの只中にいる人に、かけられる言葉なんてあるのでしょうか……

そんな迷いにひとつのこたえを示してくれる絵本。


ただ静かに、傍らに寄り添います。



◇『ひばりに』(内田麟太郎 詩/うえだまこと 絵 アリス館) 



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10/15

〈クリームパン どうぞ〉

〈ぱくぱく〉

甘くて香ばしいあの匂い。いや、本から匂いは出てこないけど…とにかくお腹がすいてきます〜!
かじった断面も愛おしい木版画家による作品。
リズミカルに読んでね♪

(そっくりさんとパチリ)

☆『パンどうぞ』(彦坂有紀、もりといずみ作 講談社)


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10/15

絵本作家の高橋和枝さんと。
『うちのねこ』(アリス館)『あめのひのくまちゃん』(同)『あら、そんなの!』(偕成社)等名著多数。



以前賑やかなイベントをご一緒させていただいたので「次はじっくりお話を伺う…3分以上沈黙が続いても構わないやつをやりましょう。あのメンバーで」等々。
よき日でした🍀


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10/17


☆『ほんやねこ』(石川えりこ 作 講談社)

ここは猫の本屋さん。ある日、窓から強い風が吹き込んで、本の登場人物たちが店の外に飛ばされてしまいます。
ピノキオ、シンデレラ、3匹のこぶた、魔法使いのおばあさん……
いったいどうなってしまうのでしょうか!?


最初のページを開くと、たくさんの本がびっしり棚に並んでいます。グリム童話やアンデルセン童話、そして…おや?見覚えのあるあの絵本やこの絵本も!

「よ〜く見てもらうと自著の他、知り合いの作家さんからOKをもらって描いた表紙もあるので、気づいてもらえると嬉しい」
と作者の石川えりこさん。 


0.7ミリのボールペンで、ダイナミックかつ緻密に描き出される世界。
子どもたち、いろんな箇所を指さして喜びそうです♪

「最近の子どもはグリムやアンデルセンの童話を昔ほど読まなくなったと聞いて。この絵本をきっかけに、先人の知恵とワクワクがつまったお話にも親しんでもらえたら。」(石川えりこさん)

カバーを外すと出てくる真っ赤な表紙も素敵です✨ 


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10/18

☆『せんろはつづく にほんいっしゅう』(鈴木まもる文、絵 金の星社) 

日本中の電車、新幹線が全部描かれています!

新幹線を降りた後は在来線に乗り換えて、さあ、次はどこへ向かいましょうか…?🚞

スピード感あふれる車体の描写、さらには各県の鳥や駅弁も描かれた、大人の旅心も誘う一冊。

〈どこかへ行きたいという生物としての本能があるから、乗り物絵本を好きになるのだと思います〉と、著者のあとがき。

電車で向かう先にはいつもと違った景色や食べ物があって、やっぱり私たちと同じように毎日泣いたり笑ったりして暮らしている人がいる…。
電車の絵本を読むと、いつもそんなことを思ったりします。


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10/19

食欲の秋。
(10月の絵本棚からこちらをチョイス)

☆『おまたせクッキー』(パット・ハッチンス作/乾侑美子訳 偕成社)

姉弟で6つずつ分ける予定だった焼き立てクッキー🍪
食べようとすると、友だちが次々とやって来ます(総勢12人に!)
さらにチャイムが鳴って…
はたしてクッキーは彼らに行き渡るのでしょうか?

ハラハラの展開をお楽しみに!


もし私が久しぶりに読み聞かせするとしたら選びたい一冊です。

表紙をご覧ください。
なぜみんな、恐る恐るドアの向こう側を伺っているのでしょうか?
なぜ笑顔がないのでしょうか?
読み手の興味をぐっと引き付けるビジュアル。

中では臨場感あふれる展開が繰り広げられます。
はらはらドキドキしながらページをめくります。そして…
大団円のラスト!!
さすがは世界で愛されるハッチンス作品。お見事です✨✨


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10/20

東京・谷中のひるねこBOOKSさんで本日より開催の「西村敏雄グランドバザール展」で、
思いがけずご本人にお目にかかることができました。


「このパンダの絵は表紙に採用されなかったんだけど、何が違うか…」等、貴重なお話を伺わせていただき感激〜!
西村敏雄さん、ありがとうございました! 
(絵本の紹介はまた後日)

会場には、西村敏雄さんの絵が全部で106点販売されています。
どれもよい!

お店には絵本作家のむらかみひとみさんもいらして、「どれも素敵すぎて…!」「ですよね…!」と初対面にも関わらず興奮のひとときを共有させていただきました。
お会いできて嬉しかったです✨


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栗…
芋…

そして

読書の秋ですね。
食べよう。読もう。

(年がら年中読書推進やってると忘れちゃうけど)


絵本コーディネーター東條知美