☆『3人のママと3つのおべんとう』(クク・チスン作/斎藤真理子訳 ブロンズ新社)

 

 
 
建設会社のイ次長、絵本作家のイ先生、3人の子どもを持つミヨンさん…
みんな同じマンションに暮らすお母さんです。
 
 
《ぜんぶ ちゃんと やりたいけど なかなかうまくいきません。》
 
《かいておきますが、しょっちゅう わすれます。》
 
《まいにち たくさんのことをやりますが、ときどき なんにもしていないような きもします。》
 
 
楽しいことばかりじゃなくて、
でも、たいへんなことばかりでもない。
 
幸せは日々の中に。
 
 
遠足の朝、
必死でお弁当を作る彼女らの眉間のシワに、
寝坊して慌てて走る姿に、
かつての私が重なって見えます。
 
がんばれ
がんばれ
 
 
そして私が「お母さん」に「がんばれ」と言うとき、
そこにはちょっとした躊躇や、
働き方改革のなかなか進まない社会やジェンダー不平等に対する怒りや、
「本当はあまりがんばりすぎないでほしい」思いがある
ということ…
 
それでも
子育ては待ったなしだから、
 
がんばれがんばれ
 
るように、
これからも応援しています。
 
 
絵本コーディネーター東條知美