【 だれがつくる?「きょうのごはん」 】
☆『きょうのごはん』
(加藤 休ミ/作 偕成社 2012年)
こんがりと焼き目のついた秋刀魚、ごはんにお味噌汁、向こうにあるのは青菜のおひたしでしょうか・・・
表紙を見ただけでジュルリとよだれが出てきそうな、美味しい絵本。
ぼくの家、窓から見えるおとなりさん、そのまた隣のお宅の「きょうのごはん」が次々と描かれます。
カレー、コロッケ...わあ、いいなあ出前のお寿司!
* * * * *
先日、30人の子どもたちの前で『きょうのごはん』を読みました。
絵を見て、料理風景や状況を察し、夕ごはんのメニューを当てっこします。
見開きページにどーんと描かれたごちそうに、ごくりと唾を飲み込む子どもたち。
昼食前に、ゴメンなさい(笑)
ちなみに読み聞かせの導入で、
「みなさんのおうちでは、おとうさんがご飯を作ってくれますか?
それともおかあさんでしょうか?
他の誰かかもしれませんね。」
と声掛けをしてみました。
すると
(この人はなにを言ってるんだろう...)といった表情で、
「お母さんに決まってるー!!」
と、ご唱和が返ってきました。
(決まってないよ!)
* * * * *
もうすぐ母の日です。
この日は、おとうさんが、子どもたち自身が、お台所で包丁トントントン・・・
もしかしたら、あちらこちらのご家庭で
「きょうのごはん」を作る、おかあさんではない人の後ろ姿が見られる日になるのかも しれませんね。
絵本コーディネーター東條知美