☆『じゃむ じゃむ どんくまさん』柿本幸造/絵 蔵冨千鶴子/文(1973 至光社)

「おいおい なにをしとるかね かってに ひとの りんごを おとしたりしちゃ こまるね」 「ご ごめんなさい だって おもしろいんだもん」 ・・・・・・・・

「ただいまっ  じゃむは ぜーんぶ うれたよ」 「そりゃあ すごい それで おかねは?」 「あっ いけない おかね もらうの わすれちゃった」 「な なんだって ばか ばか ばかあ」 (『じゃむ じゃむ どんくまさん』至光社より)
・・・・・・・ 魅力的なセリフのやりとり。
なぜ「どんくまさん」が愛されるのか?
 どんくまさんが(見た目とはちょっとちがう)“童心”を体現する存在だからなんですね。 無垢なもの、純粋なものに触れたとき、私たちは心の底から安心できるのかもしれません。 柿本幸造さんの素晴らしい絵が、物語をさらにポカポカと温めてくれます。

絵本コーディネーター 東條知美