【満愛貴 まあき】

和食のジャンルに入れるかフレンチのジャンルに入れるべきかで悩んだお店。
「なるべく手を加えないで、素材を活かして」
和食やモダンフレンチではよく聞く言葉ですが、
敢えて手を加えることで、創造と芸術の分野に踏み込んだ料理。

そんな印象を受けたのが、円頓寺商店街の端にある「満愛貴」さん。
桑名で28年営業した後、佐久島に移り8年間営業。
2012年に縁あって今の物件を見つけたことから、名古屋へ移転。



まず驚くのは大正4年に建てられたと言う蔵をリノベーションした店構え。
ここは、名古屋市の認定地域建造物資産にも指定されている古い蔵。

和食創作料理と唄ってはいるものの、出てくる料理はジャンルや形式に囚われない斬新なスタイル。美術館にでも伺っているかのような不思議な感覚に陥ります。



店内に入り、階段をあがるとオリエンタルな雰囲気のウェイティングルームが。



さらに階段をあがると飾られている美術品に目を奪われます。







ちなみに、店内はこんな感じ。



肝心のお料理はと言うとお任せコースのみの設定。

【LUNCH】
¥5,000 コースのみ(1日4組限定)

【DINNER】
¥10,000 コースのみ(1日4組限定)

この日はディナーでのお伺いでした。

【先付け】


中央の塔は、さまざまな季節の野菜をゼラチンや葛で寄せ、積み木のように盛りつけたもの。
カラフルでまずは目を楽しませてくれます。赤い球体は中にアンチョビソースを隠したビーツのゼリー。

キューブ状のものは、つまみな/人参/ホウレン草/黄ビーツ/きぬさや。
周りの球状のものは、紫長芋/エンドウ豆/百合根。


【向付け】

★向付けを膳で★
碗に入っているのは、一握りの御飯とお味噌汁。


無添加の自家製味噌を使った味噌汁は、金柑の味噌汁。
金柑の味噌汁・・・と思いきやこれが美味しかったぁ。


★お造り★
向付けのお造りは、伊勢海老/まぐろ/天然真鯛。紅大根で巻いてあります。
右のキューブ状の固形醤油をつまんで乗せていただきます。
左は、海苔と紅大根とつまみなで、薬味としてのつけあわせ。


【椀物】



★新玉ねぎのスープ★
佐久島産の新玉葱を使った真丈を浮かべたスープ。
器が面白い!外した一点でしかかみ合わない造り。
瀬戸市の先鋭的な陶芸家として知られる『長江和重』氏の作。


【魚料理】



★伊勢海老のカダイフ巻き★
土台は伊勢海老の身を卵で巻いて、その上に軽く火を通した伊勢海老のカダイフ巻きを。
中央は海老のソース。周りは3種類の野菜のソース。


★天然トラフグ★
トラフグの白子をアオサのパウダーをまぶして土台に。
しっかりとした歯ごたえと旨味のトラフグに、つくしとアオサ。


★鮑★
鮑の肝で作った土台の上には、ネギとチーズの衣を纏った鮑の身が。


★天然の鯛★
炙った天然の鯛の上には野菜が散らしてあります。
百合根と蟹で作った土台には人参のパウダーが塗してあります。


【スープ】



★古代餅のスープ★
これまた美しい器は、三重県の陶芸家『森正 もりただし』氏の作品。


【箸休め】



★鯛の子★
★筍と甘エビ★
桑名産の筍に添えられた甘エビ。
緑の取り皿は、娘さんのKiKiさん作。

ちなみに、娘の喜々さんは桑名で”KiKi”と言うお店を営んでいます。
父親譲りの創作料理が若い感性で磨かれてるようなので、愉しみです。
今度、お邪魔させていただきます。


【肉料理】

ん?なんだこれは??


・白ごまをまぶした飛騨牛の煮込みにミニトマトを合わせ。
・里芋に紅大根のパウダーを塗した上には、芽キャベツの詰め物。
・黒ゴマの練り物の下は金柑。金柑にも詰め物がしてありました。


・鶉の温泉卵の下は、豚バラのコンフィに葱のパウダー。
・トマトの中に自家製のピクルス。牛蒡の卵巻き。
・12時間かけて作った牛タンのコンフィの上には、球体のフォアグラのソース


・A5ランク飛騨牛心芯(シンシン)の海苔巻き。
・スピルリナの練り物の下は紅大根の切干大根。
・穴子とレンコンに穴子を被せ、リンゴ/ネギ/カシューナッツ、最後に飴を乗せて。

これだけ作るのに、朝から夜までかかるそうです。
料理に対する情熱の現れですね。


【ご飯物】

織部の茶碗は、『アロンサイス』氏の作品。
なんとニュージーランド出身で日本の織部に新たな息吹を吹き込んだ新鋭作家。


★お茶漬け★
からし菜の漬物/佐久島の天然牡蠣の佃煮/梅/海苔をボール状に。
炒り米を混ぜた粥に入れ、お茶漬け風にして楽しみます。


【甘味】

★氷菓★
菜花/山葵/牛蒡/味噌 のシャーベット。
食べれば、あ~なるほど!となる味。


★ミルクプリン★
葛で練り上げた乳製品に自家製のきな粉を添えて。


【お抹茶】

最後の〆はお抹茶で。


料理の独創性、器の芸術性、空間の妙。
冒頭の美術館に伺ってる感覚が、なんとなく伝わりますかねぇ・・・

毎日食べたくなる料理と言う感覚ではなく、ふたした時に非日常を味わいに行く感覚で訪れてみると、いつもと違う料理の感性に出会うことが出来る。

ちなみに、店名の由来は、ご主人【水谷政紀 ミズタニマサキ】氏の愛称『まあき』に漢字を充てただけだとか・・



【満愛貴 まあき】
住所:愛知県名古屋市西区那古野1-2-12
電話番号:052-462-9077
定休日:不定休
営業時間:11:00~15:00(L.O.13:30)
18:00~22:00(L.O.20:00)

席数:14席
駐車場:なし(近隣にコインパーキングあり)
お店URL
maaki1224.wix.com/maaki
ヒトサラURL
満愛貴



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満愛貴懐石・会席料理 / 丸の内駅国際センター駅浅間町駅