ぼくの彼女は車の運転が上手い。

成田着7:30でトランジットでなくても午前中のうちに大阪市内で仕事をこなしている。


時間だけみれば全然余裕に感じる。

でも、飛行機が滑走路に到着してから、ゲートを出るまであっと言う間に1時間はたってしっていることは普通だし。 乗り継ぎも羽田-伊丹間、あるいは東京-新大阪間は山手線ほど便があるわけでもないので、乗り換え時間のロスもある。


なのに平気でやってのける。

飛行機の移動はじっとしているだけだけど、なぜか疲れる。

それをものともせずに、車を走らせ空港から、或いは新大阪から市内まで一気につきすすむ。


安全運転よろしくね。






僕の彼女を紹介します。

彼女は小田急線、新百合ヶ丘にご両親と一緒に住んでいる。

僕の家から遠くも無く、近くもなく迎えに行くにも送るにも一人家まで運転するのに調度いい。


距離だけでなく、中央道、東名、関越、飛行場から。どこの帰りからも方角が一致すのでお互いに気をつかわず運転を頼めあえるのが楽だ。


彼女は以前は妹と一緒に中目黒に住んでいたが、この春バイクを購入。

愛する単車を雨ざらしにするのが嫌で、梅雨の時期を前に自宅に戻ってきた。

お陰で親父さんのガレージの一角は彼女のSRに占領されている。文句を言いつつ、親父さんは愛娘が実家にもどってうれしいらしい。


お父さんは地元で土建屋を経営していてなかなかの羽振りである。

今ではすっかり貫禄も出てお腹もふくらんだが、目元にかつての色男ぶりをかすかにうかがえる。


お母さんは上品できれいだ。お父さんのつまらない冗談にいつも笑っている。

雰囲気は全然違うがとても仲のよい夫婦だ。


彼女の鉄火な性格は恐らく親父さんの血を、彼女のどことなく品のある様子は母様の血を引いたのであろう。


兄弟は妹が一人。短大を卒業後に都内の会社につとめているOLだ。


そして、家には犬が一匹。

姉妹が家を出たとき両親がさびしくないようにと、両親に子犬をプレゼントした。