小出義雄『君ならできる』の後編…②です(^_^;)

君とは、もちろん高橋尚子選手。

今週は、第四章『これが世界に勝つ戦略だ』からです。
最終、第六章まで一気に行きますよ〜。
ラフトスパートです💦

あ、『ぎふ清流ハーフマラソン』も宣伝しておきます。
今年のエントリーは終了しているみたいですが…(^_^;)
私は3キロに参加します!😁!


■なぜ優秀な人材が集められるのか
「優秀な選手が集まれば、練習にも熱が入るようになるから、自然に強くなるのである。」
「つまり、優秀な選手が入ってくれば、雰囲気も変わり、みんなが切磋琢磨するようになる。結果的に、個々の選手のレベルが上がり、全体のレベルも上がる。」

■自分の信念を貫き通す頑固さ
「私は、小さい頃から祖母にこう教えられた。」
『どうせやるなら、何でも一番になれ。いいことでも、悪いことでも、とにかくやるなら一番になれ。一番になれないなら、ワルになんかなるんじゃないぞ。』
『おれは何としてでも、最後には一番になってやる。』
「その気持ちを持っていると、人間というのは不思議にもどんなことがあっても頑張れるのだ。そして一所懸命に頑張れば、きっとなんとかなるということも、私は自分の体験から学んだ。」

■外国人コンプレックスをなくす方法
「日本の選手はケニアやエチオピアなどの外国人選手を見ると、『うわっ、強そう』と思ってしまっていた。」「コンブレックスである。」
「日本の選手たちと一緒に歩いているときに、アフリカやヨーロッパの一流選手に出会ったら、『おう!』と積極的に声を掛けるようにした。」
「相手が挨拶を返してくるたら、『彼女とは友達なんだよ』とさり気なく言ってやる。」
すると、日本の選手は、『なんだ、私たちと同じってことじゃない。何も怖がることないんだわ』となる。
「外国人選手は確かに手強いライバルではある。しかし、『彼女は強いんだ』と思い込んてんしまってはいけない。そんな潜在意識は拭い去る必要がある。」

■一日五時間走る常識破りの猛練習
「高橋尚子は本当によく練習をする。」
「オリンピックを目前にして…ある日の朝、まず近くの山の頂まで走っていった。途中まで私も一緒に走ったが、とても追いついていけないので車に乗せてもらった…そんなわけで、私は車で戻ってきて、彼女もちゃんとふもとのスタート地点に戻ったのを確認した。ところが、一時間経っても部屋に戻ってこない。どうしたのだろうと心配していたら、彼女はその後、ひとりでさらに十キロぐらい走っていたのだ。本当に底抜けにとんでもない選手だ。」
「とにかくよく走る。監督の私でさえ、感心させられるぐらいだ。それほど懸命に練習しているんだから、
『努力は必ず報われる』と信じている。

■なぜ『一番』を目指すのか
「教員になり、市立船橋に、赴任したときのことだった。当時の校長市川恭一郎先生が私にこういったのだ。」
『勝負というのは、一番じゃなきゃいかん。いいかね、二番では絶対にだめなんだよ。』
「一番になるためには何が必要かというと、まずひたすらに懸命に努力しつづけることだ。」

「『一番でなければいけない』という言葉には、最後の最後まで自分を奮い立たせ、人生を前向きに生きるように、という意味が含まれている。本当に大事なのは、そこなのだ。」

■焼き鳥屋がチーム円満のカギ
『焼き鳥屋に連れていって、お酒をガンガン飲ませ、焼き鳥もお腹いっぱい食べさせたりして、本当に大丈夫なのですか?』
「私は、そんなことをよく言われる。」
『焼き鳥が好きだからだよ。ほかに理由なんかない』
「それが私の答えだ」
「とにかく私は楽しくやりたいのだ。」

■人はなぜ駆けっこに夢中になれるのか?
「私は走るということは、人間の基本的本能なのではないかと思っている。」
マラソンは、頑張れば頑張っただけのことがある。諦めずにマイペースで走りつづければ、気づいたときにはトップでゴールになることもある。努力が結果につながるのだ。自分ひとりでやるしかなくて、誰も助けてくれない。孤独な自分との戦いなのだ。」

■マラソンは、一生楽しめるスポーツ
「走っているとき、いろんなことを考える。いろいろな景色を見たり、いろいろな人と出会い、競い合う。その中で、自分の能力を試すことができる。」

■オリンピック選考の光と影
「候補を三十人挙げて…オリンピックの近くになってもう一度同じメンバーで、レースをやらせればいい。前回の結果を参考にしながら上位に来た人から順番に選べばいい」

まさに、MGCですね!?

■『石橋を叩いても渡らない』心構え
「オリンピックの勝負は、本当の一発勝負だ。二度も三度も出場することは不可能に近いから、用心に用心を重ねて絶対に失敗をしないようにしなければならない。」
「勝つためには、『石橋を叩いて渡る』つもりで、あらゆることに細心の注意を払うことが必要である。いや、場合によっては石橋を叩いても渡ってはいけないときもある。そのことを、肝に銘じておくべきなのだ。」

■プロになることで夢を与えられる
「陸上競技に、自分の人生や可能性をかけてみようと思う子どもたちに夢を与えることが一番だと思う、そのためにも、私は高橋にプロになることを勧めている。」
『おまえは、マラソンに取り組んでいる市民ランナーや子どもたちに、夢を与えるような存在にならなければいけない。それがお前に課せられた仕事なんだよ』

■愛情で選手の心を開かせる
「私は監督の一番の仕事は、選手の心を開かせることだと思っている。」
「選手は多かれ少なかれ、『自分は本当に強くなれるんだろうか』と不安に思っているものだ。そんな選手を、『何だか本当に強くなれそうな気がしてきた。よし、頑張るぞ!』という気にさせるのである。」

■『生きる力』を教えるのが本当の教育
「人生は、ちょっとしたきっかけで変わるものなのだ。夢と希望を与えるようにすれば、誰でも自分の人生を前向きに考えるようになる。そんな『生きる力』を教えるのが教育だと思う。」

■夢があれば苦労も苦労でなくなる
「私は夢や願望は強く持てば持つほどいいと思う。願望が強ければ、どんなことがあっても頑張ろうとする。どんな苦労も平気になるのだ。」
「私は、若い人の自殺や、殺人のニュースに接するたびに、本当に可愛そうだと思う。私の独断的な見方かもしれないが、子どもたちがそうなるのは、親が子供を溺愛し、何でも与え、何不自由なく育てた結果だと思う。」
「物質的には子どもを満足させたかもしれないが、夢を与えることを忘れてしまったのだ。自分の夢のために、何が何でも頑張り抜こうという気力が育てられていなかったのだ。だから、こらえ性がなくて、ちょっと嫌なことがあっただけでも、すぐに生きる希望をなくしてしまう。自暴自棄になる。」
「子どもたちには、できるだけ早いうちから、いろいろな苦労を経験させておくことが必要だと思う。そうすれば、耐える力がつくし、ちょっとしたことではへこたれない。」
「夢を持つことが大事なのだ。夢があれば強くなれる。」

■敗者復活への道を用意しておく
「選手たちの中には、辞めていく人もいる。」
「私は、そこでは引き止めない。辞めると決意しているのだから、引き止めてもあまり意味がないからだ。無理に引き止めたとしても、もう楽しく走ることはできないだろう。」
しかし、「口ではそうは言っても、私は完全にチームから切り離してしまうようなことはしない。彼女が抜けた席は、いつまた戻ってきてもいいように、空席のままで残しておいてやるのだ。そして、半年とか一年が経ったら、こちらから声を掛けてやる。」
『どうだい、元気かい?そろそろまた走りたくなってきたんじゃないのか。いつ戻ってきてもいいように、お前の席はちゃんと空けてあるから、走りたくなったら、遠慮なんかするんじゃないぞ。』

■世界的ランナーを目指すならしばらく恋はお預け
「ランナーが真に世界を目指せるのは、人生のほんの限られた一時期でしかない…しかし恋は違う。ほんの一時期だけ、恋には目をつぶったとしても、素敵な恋に出会うチャンスはまたいくらでもある。

■私の次の夢『銀座マラソン』の開催
「私は、陸連の幹部に『一年で一回でいいから、銀座のど真ん中で、世界のどこにも負けないようなマラソン大会を開催してくれ』と懇願し続けている。」

小出さん、夢が叶いましたね。
2007年に第1回大会が開催され、今年で16回目ですよ!おめでとう。ありがとうございます。

■メダルのための人生ではなく、人生のためのメダル
「本当に大事なのは、むしろメダルを獲得した後にも、人間として輝きながら生きていくことではないだろうか。」
「選手にメダルを獲得してもらうことが、監督としての私の夢である。と同時に、私も含めてみんなが一緒になって練習に明け暮れたことが、選手たちの第二の人生に少しでも役立ってくれることを願わずにはいられない。それが私のもうひとつの夢であり、責任である。」


長かったですが、以上です。
そして、高橋尚子選手のシドニーオリンピックの結果は…???