今週は…今週も、

小出監督が、シドニーオリンピック前の心境を綴った
『君ならできる』
その後編。
君とは、もちろん高橋尚子選手。
あ、今年の『ぎふ清流ハーフマラソン』にチャレンジ予定です!3キロですが…(^_^;)




ちなみに、前編はこちらです。
この本は、シドニーオリンピックで金メダルを取った高橋尚子選手と
高橋尚子選手を指導し金メダルに導いた小出監督による選手の育て方の本です。

シドニーオリンピック直前の出版というのがいいですね😁
オリンピック前の小出監督の心情や
高橋尚子選手の苦悩が書かれています。

では、本題(後編)です。
第三章からとなります。
ここでは私が気になった部分を中心にまとめています。悪しからず😂

■練習はまず朝の元気な挨拶から
「大方の選手にとって練習はきついもの…どうしても気分が湿りがちに…そんな気持ちのままで練習に入っても決して楽しくはならない…どうせ同じ練習をするなら楽しくやったほうがいいに決まっている。」
「そのためには、どうすればいいか。」
『おはよう!』
「たった一言に過ぎないが、声を発することによって、気持ちが外側に向かって広がっていくものだ。」

■「私がいちばん強いんだ」という自信
「選手はどうしても監督を自分よりも上の存在として見がちになる。」 
『監督にはかなわない』
「選手がそんな意識を持ってしまったら伸びる可能性がある力も伸びなくなってしまう。」
「そこで私は、時々ズッコケて見せたり、とぼけたり言ってやったりする。」
「そうすると、『もしかしたら監督って本当は神様でもなんでもないんじゃないか』そう思うようになったらしめたもので、『おまえ、ほんとに強くなったね。ボクなんか、もうついていけなくなってしまったよ』その一言が決め手になる。選手は『私がいちばん強いんだ』と自信を持ち始め、ついには確信するようになっていく。」
「私は、選手に自信をもたせるのが、監督の役目ではないかとさえ思っている。だから、『お前は強いんだよ』とことあるごとにいい聞かせているのだ。」

■本心をちゃんと口に出して伝える
「『よく頑張っているね。体を壊さないようにしてよ』などと私は言ってあげることにしている。それはお世辞でも何でもない。本心である。」
「日本人はともすると、いちいち口に出さなくても、思いは通じるだろうと思いがちだ。が、私は絶対に口に出すべきだと思っている。私は言葉を惜しんだりしないで、思っていることを素直に口に出して言う。」

■選手ができないのは監督の責任
「私は、決して選手を叱ったりしない。」
「そもそも選手が足を痛めたとしたら、それは監督である私の責任なのだ。私が練習メニューを作り、食べ物も調理師さんに頼んで作ってもらっている以上、選手の故障や不調は一に私の責任である。」
だから私が腹を立てるべき相手は選手ではなくて、私自身である。私がその選手に対してやるべきことは、彼女の親になったつもりで、どうしたらいいのかを真剣に考え、教えてあげることだ。」

■選手が満足できるようなチームづくり
「監督がすべきことは、選手と一緒になって問題点を洗い出し、解決策を考えたしてやることなのだ。いくら頭越しに『こうしろ!』と言ったところで、本人が納得し、自分からやってみようと思わなければ、何にもならない。」
監督が自己満足しても、それは選手にとっては何の足しにもならない。私が追求しているのはあくまでも選手たちが満足してくれるチームづくりだ。」

■徹底的な練習が自身を与える
「選手たちの自信の裏付けとなるのは、しっかりとした練習にほかならない。」
有森裕子は、「私が作った練習のメニューをきちんとこなした。百パーセント満足できるほどの練習をしたのである。万全の準備が彼女に自身を与え、銀メダルと銅メダルを獲得させたのだ。」
『自分で自分を褒めてあげたい』
「このセリフは、『よくもあれほどのきつい練習に耐え、ここまでやってこれたものだ』という嘘偽りのない正直な気持ちが履かせたものである。」

■女心にえこひいきは厳禁
「女性選手の場合は、ちょっとでもひとりの選手に特別に目を掛けてやったりすると、それがえこひいきに見えてしまうのだ。」
「そこで、私がどうしているかというと、1番年上の選手のところに行って騒いだり、逆に入部してきたばかりの女の子と話をしたりするようにしている。」
「間違っても、中堅の選手の中の特定の子にばかり話しかけたりしてはいけない。」
「そういうときに頼りになるのが、チームの中で1番影響力を持っている選手である。最終的にチームをまとめてくれるのは彼女たから、彼女には絶対にへそを曲げさせてはいけない。私は、彼女のところに行って冗談をいったりして、友好的な関係が維持できるよう努めている。」

■目をかけてあげれば必ず心が通じ合う
『いつも頑張ってるから、おまえは本当に強くなったね。おれ、おまえのファンになっちゃったよ』
『エッ、ほんとうですか。うれしい。私も監督のフファンなの。』
「こんな調子で、私は選手たちと気軽にコミュニケーションを取るようにしている。こうやって目を掛けてやれば、選手たちは必ず一所懸命やってくれるようになる。」

■タイミングを見計らった簡潔な言葉を
「タイミングを見計らった上での適切な言葉は、指導するときの重要なポイントである。早すぎてもいけないし、遅すぎたらもっといけない。いちばんいいときを見計らって、ズバッと直球でいくのだ。そんなときは決して愚痴を言ったりしてはいけない。言葉は明瞭で簡潔であればあるほど、相手の胸に染み入りやすいものなのだ。」
「私はまた、相手を安心させるために、こんなことを言うことがある。」
『おれは、てっきりおまえに見捨てられたと思ったよ。おれのことが嫌いになったのかと思って、心配したんだ。そうじゃなくて安心したよ。じゃ、おれももっと頑張るから、おまえも頑張ってくれるかい。』
「これで信頼関係は回復する。」

第三章はここまで。
続きは、後編②でm(_ _)m

第三章のタイトルが『人を育てる魔法の言葉』というだけあって、私にとっては好きな言葉がたくさんありました。
日頃から私自身も意識している言葉もありますが、
改めて心掛けよう、そう思いました。