みなさんこんばんは。

香港における「デモ活動」が数か月前から世間を賑わせていますね。

 

いろんなニュースの見出しをみて、「なんか香港大変なんだなぁ」と思っている人は多いと思いますが、

「なぜデモが起きたのか?」を解説できる人は多くないと思います。

 

そこで今回は香港で起きたデモについて、解説していきます。

 

中国と香港って違うの?

昔社会科の授業で習った方もいると思うのですが、大切なのでここはおさえておきましょう。
香港ばかりがメディアに取り上げられることが多く、そもそも香港が一つの国だと思っている人もいるようです。
結論から言うと、香港は中国の領地です。
 
ただし、そこには一言で片づけられない事情があります。
 

香港の歴史

その昔、香港はイギリスの植民地でした。
植民地とは・・・政治、経済的に支配された国のこと。
 
そして植民地から役100年経った1997年に香港が中国に返還されることになります。
 
喜ぶのもつかの間、課題が起こります。
中国に返還されるということは、今後は政治・経済・法律など、「中国のルール」で生きていかなければなりません。
しかし、香港は100年もの間植民地となっていた国です。当然ながら「香港のルール」も存在していました。
 
いきなり「香港のルール」を崩すと混乱が起きる。でも「中国のルール」には従ってもらわなければなりません。
 
これを解決すべく「一国二制度」という制度が適用されることになりました。
この制度は簡単に言えば、「重要な枠組みは決めるけど、細かいところは自分たちで決めていいよ(=自治)」というものです。
 
これによって、多少の混乱はあったものの、香港は高い自治制を与えられたことで、繁栄してきました。
 

いよいよ本題

それでは今回のデモの理由について解説していきます。
きっかけは香港政府が「逃亡犯条例改正案」が提出されたことによるものでした。
でもこれだけ見ると、なぜデモが起こったのかがよくわかりませんね。
 
実はこの改正案、ざっくり言うと「容疑者の身柄を引き渡す手続きを簡略化し、かつ中国側に容疑者の身柄を引き渡しできるようにする」。
要するに、「容疑者が香港に滞在していたとしても中国側に身柄を引き渡せる」という法案なんです。
 
この法案そのものが見方によっては中国側に有利な法案と捉えることができます。
仮にこの法案が通ったら「厄介なヤツは中国に送り中国の法律で裁けばよい」という見方もできます。
 
「一国二制度」によって高い自治制を保ってきた香港に対して、

このままでは、中国側に自由が奪われていってしまうのです。

 
これに対して、香港市民から大規模なデモが起きたというわけです。
 

まとめるよ

過激なデモの裏には歴史的な背景もたくさん絡んでいたんですね。
中国の実質支配は避けたい香港市民の抵抗はまだ続きそうです。