狭山丘陵は宮崎駿監督「となりのトトロ」の舞台で東京都と埼玉県にまたがる丘陵地
東京都西多摩郡瑞穂町、武蔵村山市、東大和市、東村山市、埼玉県入間市、所沢市にまたがり
周囲はもちろん丘陵地の多くが開発されている「首都圏に残された緑の孤島」と言われています
地元 首都圏に残る野生のヤブツバキを見たいと、ずっと調べ歩いています
狭山丘陵は縄文時代からその豊かな
自然の恵みを利用し人々が暮らして来ました
稲作が始まると人々は田んぼを作れる低地に移り、丘陵には神社やお寺を建て
薪や炭、堆肥に使う落ち葉を採るため落葉広葉樹のクヌギやコナラ等を大切にし
様々な落葉広葉樹林(雑木林)が形成されてゆき江戸時代にほぼ完成しました
雑木林というのは人々が木を伐り光を入れ、下草を刈り落ち葉を掃くことで維持され
結果、多様な生き物が息づく環境が生まれます
狭山丘陵の里山風景はこうした長い年月、人々が自給自足の農業を営むなか
その自然との関わりから作られ生まれたものであり
「自然」とは違うかもしれませんが
10000年以上もの人々の長い歴史が刻まれています
西武レジャー開発、中規模宅地開発、公園開発、大規模宅地開発、早稲田大学キャンパス建設
資材置き場、残土捨て、墓地開発など開発は後をたちませんが
東京都側から狭山丘陵の自然を守る活動が始まり、埼玉県側も行われるようになりました
東京、埼玉 計4ヵ所にヤブツバキの生育場所を問い合わせ東京、埼玉 各1ヵ所、計2ヶ所から丁寧な回答を頂き
埼玉1ヵ所、東京1ヶ所 見に行って来ました
「さいたま緑の森博物館 」
大谷戸湿地の雑木林の一部に照葉樹が繁る中に生育するヤブツバキを知らせて下さいました
ありましたありましたありましたありました
真紅の美しいヤブツバキの花が咲いていました💕
太古の人々はこのヤブツバキを霊力をもつ神秘な木として崇めてきました
ヨーロッパ各地でも日本のヤブツバキは神秘の木だと大切にされてきました
極寒の冬でも艶々の葉を落とさずに真紅の美しい花を咲かせる
ヤブツバキ
その生命力から霊力の宿る木「神聖な木」だと
神秘の力を感じない方がどうかしているのではないでしょうか
世界に誇れる日本の宝であるヤブツバキを忘れてしまった
現代の私たちはどうかしてしまったのでしょう
縄文時代から長い年月を人々が手を入れてきた山なので、このヤブツバキは自生か❓️と問わわれると何とも言えないとのお話でしたが
雑木林の中に照葉樹が繁りそこに細いヤブツバキが一本
細さから見て古い木ではないとの見解も述べられていましたが
田や茶畑の農家さんが植えたとは考えにくい林の中に生育していますから
人為的に植えられたとは考えられないとも言われていました
さいたま緑の森博物館の方はとても真摯に向き合って下さいました
暖帯の雑木林は長く放置されると常緑樹林に変わっていくそうなので
このヤブツバキも自然の遷移の進行で生えてきたのでは?と考えるのですが どうでしょう
狭山丘陵の縄文遺跡からヤブツバキの遺物の杭が出土し
遺跡の花粉調査からヤブツバキの存在が確認されています
自然遷移によりヤブツバキが生えてきても不思議はないと考えていますがどうでしょうか