(夜にお会いいたしましょ) | youのブログ

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(夜にお会いいたしましょ)

『おまえと一緒』八十九ページ目


 再びポケットから出されたその手の中に、薄ピンク色の桜の花弁が一枚握られていた。
母は大事そうに、手の平の上の花弁を眺めた。

 ケイ…

 その刹那っ、

母の手の上の花弁が宙に舞い、そこから離れハラリ、ハラリと下に落ちて行く。
 母はそれを追う様に身体をよじり、白い手を差し伸ばす…。

 母あさんッ‼

 啓一が叫ぶのが先か、母の姿勢が崩れるのが先か、ほぼ同時のように光景が流れ、母は一枚の桜の花弁と共に宙に舞い、階段の下へと落ちて行った。


…明日夜につづく