ボクのべんきょう日記~弁護士実務と司法修習と司法試験の巻~ -68ページ目

【修習】自白の証拠能力(刑弁)

自白の証拠能力(刑弁)

詳しくは『刑事弁護実務』(白表紙)P260以下参照

[自白の証拠能力排除方法]
特に刑事弁護の起案では、被告人の自白がある場合に、その証拠能力を排除すること又は信用性を弾劾することが非常に重要となる。
ここでは、証拠能力の排除の観点を整理しておく。

・違法収集証拠排除法則(自白にも適用があるという立場)
 ① 令状主義を精神を没却する重大な違法
 ② 将来の違法な捜査の抑制の見地からして不相当
・自白法則(憲38Ⅱ、法319Ⅰ。任意性説、違法排除説)
※ どちらによるかによって論じ方が若干違うので注意。説にもよるが、白表紙では双方を並列的に論じることも可能としている。

[裁判例で証拠能力が排除された類型]
※ 判例の内容は白表紙P267以下

■違法手続下における自白
①黙秘権侵害による自白
②弁護人選任権の侵害による自白
③違法な現行犯逮捕による自白
④違法な別件逮捕・勾留による自白
⑤違法な余罪取調べによる自白
⑥不当に長い拘禁後の自白

■違法不当な取調べによる自白
①利益誘導・偽計による自白
②暴行・脅迫その他強制による自白
③手錠を施したままの自白
④長時間の継続的取調べによる自白
⑤代用監獄での留置業務を不当に捜査に利用して得た自白
⑥違法な任意同行を利用して得た自白
⑦病中の取調べによる自白
⑧弁護権侵害による自白

■警察官の違法な取調べの影響下における検察官に対する自白
違法な手続による心理的影響(違法収集証拠の影響)が残存しているかがポイント。
特に、検察官は、警察官の違法・不当な手続を除去するとともに、ゆがめられた被疑者の心理状態の回復に適切な措置を講じる義務(検察官の遮断義務)がある。
そのため、検察官の取調べに違法不当がなくとも、遮断義務を尽くしていない場合には、検察官に対する自白についても任意性に疑いがあるとされる。