【修習】研修所起案は量か質か。
研修所起案は量か質か。
[起案量における悩み]
研修所に来て、誰しもが一度は悩むであろうこと、
それが「筆力」だと思います。
弁護起案では量が制限されることも多いのですが(第1問につき20頁枚程度(まで)など)、基本的に枚数制限がありません。
研修所の即日起案は、
9時50分~16時40分=6時間50分間
で、
①記録(100頁超)を読み、
②答案構成をし、
③起案を手で書く
という作業をこなす必要があります。
だいたい、③の作業に入る時間として、一つの目安と言われているのは「13時」。
そこから終了までの約3時間40分を起案にあてることになります。
この間に書く量は人それぞれであり、だいたいの人は
30枚から45枚くらいに分布していると思われます。
ざっくりこういう分布になっていると仮定すると、量の多い人と少ない人とを比較して15枚も差がつくわけです。
特に頑張って書いても時間が全然足りなかった!という場合には、
量が書けなくてて悩むことも多いと思います。
[筆力への欲求]
この際、書く量(頁数)に影響する要素は、
a) 筆力(純粋な書くスピード)
b) 書き始めの時間(記録を読むスピード/構成のスピード)
c) 構成がどの程度できているか(書くスピード/中断時間の有無に影響)
d) 起案時の事務処理能力(記録の該当部分の検索スピード等)
e) 文字の大きさ/余白の多さ
が主なものでしょうか。
とりあえず、今回は(e)はおいておいて、純粋に「書ける量(文字数)」の話にします。
さて、まず(d)ですが、
これについては、もともとの事務処理能力だけではなく、起案の慣れ、付箋の貼り方、メモの仕方を工夫することである程度改善されると思います。
これに対して、(b)(c)。
事務処理能力や慣れ、読み方の工夫、構成の書き方の工夫が必要とされるのは当然ではありますが、それを置いておくと、
(c)構成をしっかりしようとすれば(b)書き始めの時間が遅くなり(結局書く時間が足りない)、
(b)早く書き始めようとすれば(c)構成がおろそかになる(結局書いている間に考えるためスピードが遅くなったり中断したりする)
という微妙な駆け引きの関係にあることがわかります。
もちろん、どちらを重視するかによって人によっては「すごく捗る!」状態になるかもしれませんが、一般的に(b)(c)の要素に頼るのは心もとない。
そこで登場するのが、(a)筆力。
「圧倒的な筆力の前には、何者も平伏せざるを得ない」(byボクダ・ベンドロー)
という言葉があるように、
例えば極端に言って、1時間で30枚分の量が書けるのなら、15時30分くらいまで構成してても余裕で十分な量が書けるわけです。
ある意味チート的能力。
誰しもが筆力増強に思いを馳せるのも頷けます。
[そもそも、そんな書く意味あんの?]
さて、この流れだと、「ではどうやったら筆力は伸びるのでしょう」と持っていくのが筋ではあります。
しかしながら、チート的能力である故に、あまり伸びない。
結局普段からどの程度急いで書く練習をしているかによりますが、少なくともこれから二回試験までで格段の伸びは期待できないでしょう。
というか、「実務に出たらパソコンで打ち込むんだし、そんな練習してもねー」という気持ちもわかる(ボクはそう思っている)。
そこで、そもそもそんな書く必要があるんですか、という方向に行ってみます。
ここであらかじめ結論を言っておくと、
「量を書く意味はあるが、必ずしも量を書かなくとも成績上位は取りうる」
程度のことです。非常に微妙。
[優答からの分析]
まず、友達の優答を多数集めてみると、30頁くらいでもAを取っている人はいます。
こういう人の答案を読んだときの感想としては、「コンパクトだけど要点押さえてるなー」「こういう表現うまいなー」「隙がないなぁ」という感じです。
うまく(頭の中で)構成し、それを答案に凝縮して表しているのでしょう。
本来の実務的には、ムダに長くなることは避けられるべきでしょうから、こういう能力ってすごく魅力的だと思います。
これに対して、優秀答案には長いものが多いのも事実。
こういう人の答案では、「ここの推認過程(評価)すげー!!」「そんな経験則まで出すのか・・・」「事実の引用丁寧!」という感想を持つことが多いです。
やはり、圧倒的される!と思う答案はこちらが多いですね。
[講評からの分析]
その上で講評を聴くわけですが、講評で思うのは、書いて欲しいことが多すぎ!!!ということ。
A答案であっても、相対的なものに過ぎず、絶対的にはあまりできていないということです。
量を書く優答でも絶対的に点数が足りないということは、答案が原則・加点方式であることを前提とすれば、まだまだ書き足りていないということです。
ということは、書こうと思えば書ける部分はいっぱいある。もっと書けるなら何らかの加点がされる可能性が高い。
→沢山書いた方が点数になりやすい。
という推認は働きます。
そのため、多数の視点に気づいており、それが法的・論理的に矛盾なく、適切に書けているのであれば、点数は基本的に伸びるはずです。
そういう意味では、やはり量は大切だと思います。
これに対して、やはり即日起案で多いのが、構成が煮詰まっていないことによる論理的・法的矛盾や、不適当な構成などです。
こういうことをしてしまうと、いくら原則・加点方式でも減点対象になってしまう(もしくはそもそも加点されない)と思われます。
そんなことになるならば、構成をしっかりして量が少なくとも仕方ないと割りきるのも大切かもしれません。
だから、30枚くらいのA答案は「隙がない」と感じるのでしょう。
[まとめ]
書き始めたときは、もう少しまとまるはずだったのですが、ぐだぐだな展開になってしまいました。
筆力の問題にしようとしたにもかかわらず、最後の結論って、
①書けるなら(矛盾がない限りで)必死に書け!
②書けないなら構成・内容をしっかりすれば短くてもよし!!!
というもので、①は筆力の問題も入っているものの、②は(筆力がないなら)構成で頑張れっていってるに過ぎず、結局内容面の問題にすり変わってしまいました。
②を目指すにしても、同じ時間で少ない枚数しか書けないならば、より煮詰まった構成を人と同じ時間でやるしかないことになります。
大変なこととは思いますが、量をかかないと割り切る分、要点をしっかり考えて矛盾のないようにコンパクトにまとめることを心がけることができれば、筆力をカバーできるかもしれません。
もちろん、加点方式なのは変わらないので、コンパクトな表現で多数の点に触れれれば良いですね。
とにもかくにも、明日も刑弁起案なのに、こんなことをダラダラ書いてしまった自分に反省し、明日のために寝たいと思います。
おやすみなさい!
[起案量における悩み]
研修所に来て、誰しもが一度は悩むであろうこと、
それが「筆力」だと思います。
弁護起案では量が制限されることも多いのですが(第1問につき20頁枚程度(まで)など)、基本的に枚数制限がありません。
研修所の即日起案は、
9時50分~16時40分=6時間50分間
で、
①記録(100頁超)を読み、
②答案構成をし、
③起案を手で書く
という作業をこなす必要があります。
だいたい、③の作業に入る時間として、一つの目安と言われているのは「13時」。
そこから終了までの約3時間40分を起案にあてることになります。
この間に書く量は人それぞれであり、だいたいの人は
30枚から45枚くらいに分布していると思われます。
ざっくりこういう分布になっていると仮定すると、量の多い人と少ない人とを比較して15枚も差がつくわけです。
特に頑張って書いても時間が全然足りなかった!という場合には、
量が書けなくてて悩むことも多いと思います。
[筆力への欲求]
この際、書く量(頁数)に影響する要素は、
a) 筆力(純粋な書くスピード)
b) 書き始めの時間(記録を読むスピード/構成のスピード)
c) 構成がどの程度できているか(書くスピード/中断時間の有無に影響)
d) 起案時の事務処理能力(記録の該当部分の検索スピード等)
e) 文字の大きさ/余白の多さ
が主なものでしょうか。
とりあえず、今回は(e)はおいておいて、純粋に「書ける量(文字数)」の話にします。
さて、まず(d)ですが、
これについては、もともとの事務処理能力だけではなく、起案の慣れ、付箋の貼り方、メモの仕方を工夫することである程度改善されると思います。
これに対して、(b)(c)。
事務処理能力や慣れ、読み方の工夫、構成の書き方の工夫が必要とされるのは当然ではありますが、それを置いておくと、
(c)構成をしっかりしようとすれば(b)書き始めの時間が遅くなり(結局書く時間が足りない)、
(b)早く書き始めようとすれば(c)構成がおろそかになる(結局書いている間に考えるためスピードが遅くなったり中断したりする)
という微妙な駆け引きの関係にあることがわかります。
もちろん、どちらを重視するかによって人によっては「すごく捗る!」状態になるかもしれませんが、一般的に(b)(c)の要素に頼るのは心もとない。
そこで登場するのが、(a)筆力。
「圧倒的な筆力の前には、何者も平伏せざるを得ない」(byボクダ・ベンドロー)
という言葉があるように、
例えば極端に言って、1時間で30枚分の量が書けるのなら、15時30分くらいまで構成してても余裕で十分な量が書けるわけです。
ある意味チート的能力。
誰しもが筆力増強に思いを馳せるのも頷けます。
[そもそも、そんな書く意味あんの?]
さて、この流れだと、「ではどうやったら筆力は伸びるのでしょう」と持っていくのが筋ではあります。
しかしながら、チート的能力である故に、あまり伸びない。
結局普段からどの程度急いで書く練習をしているかによりますが、少なくともこれから二回試験までで格段の伸びは期待できないでしょう。
というか、「実務に出たらパソコンで打ち込むんだし、そんな練習してもねー」という気持ちもわかる(ボクはそう思っている)。
そこで、そもそもそんな書く必要があるんですか、という方向に行ってみます。
ここであらかじめ結論を言っておくと、
「量を書く意味はあるが、必ずしも量を書かなくとも成績上位は取りうる」
程度のことです。非常に微妙。
[優答からの分析]
まず、友達の優答を多数集めてみると、30頁くらいでもAを取っている人はいます。
こういう人の答案を読んだときの感想としては、「コンパクトだけど要点押さえてるなー」「こういう表現うまいなー」「隙がないなぁ」という感じです。
うまく(頭の中で)構成し、それを答案に凝縮して表しているのでしょう。
本来の実務的には、ムダに長くなることは避けられるべきでしょうから、こういう能力ってすごく魅力的だと思います。
これに対して、優秀答案には長いものが多いのも事実。
こういう人の答案では、「ここの推認過程(評価)すげー!!」「そんな経験則まで出すのか・・・」「事実の引用丁寧!」という感想を持つことが多いです。
やはり、圧倒的される!と思う答案はこちらが多いですね。
[講評からの分析]
その上で講評を聴くわけですが、講評で思うのは、書いて欲しいことが多すぎ!!!ということ。
A答案であっても、相対的なものに過ぎず、絶対的にはあまりできていないということです。
量を書く優答でも絶対的に点数が足りないということは、答案が原則・加点方式であることを前提とすれば、まだまだ書き足りていないということです。
ということは、書こうと思えば書ける部分はいっぱいある。もっと書けるなら何らかの加点がされる可能性が高い。
→沢山書いた方が点数になりやすい。
という推認は働きます。
そのため、多数の視点に気づいており、それが法的・論理的に矛盾なく、適切に書けているのであれば、点数は基本的に伸びるはずです。
そういう意味では、やはり量は大切だと思います。
これに対して、やはり即日起案で多いのが、構成が煮詰まっていないことによる論理的・法的矛盾や、不適当な構成などです。
こういうことをしてしまうと、いくら原則・加点方式でも減点対象になってしまう(もしくはそもそも加点されない)と思われます。
そんなことになるならば、構成をしっかりして量が少なくとも仕方ないと割りきるのも大切かもしれません。
だから、30枚くらいのA答案は「隙がない」と感じるのでしょう。
[まとめ]
書き始めたときは、もう少しまとまるはずだったのですが、ぐだぐだな展開になってしまいました。
筆力の問題にしようとしたにもかかわらず、最後の結論って、
①書けるなら(矛盾がない限りで)必死に書け!
②書けないなら構成・内容をしっかりすれば短くてもよし!!!
というもので、①は筆力の問題も入っているものの、②は(筆力がないなら)構成で頑張れっていってるに過ぎず、結局内容面の問題にすり変わってしまいました。
②を目指すにしても、同じ時間で少ない枚数しか書けないならば、より煮詰まった構成を人と同じ時間でやるしかないことになります。
大変なこととは思いますが、量をかかないと割り切る分、要点をしっかり考えて矛盾のないようにコンパクトにまとめることを心がけることができれば、筆力をカバーできるかもしれません。
もちろん、加点方式なのは変わらないので、コンパクトな表現で多数の点に触れれれば良いですね。
とにもかくにも、明日も刑弁起案なのに、こんなことをダラダラ書いてしまった自分に反省し、明日のために寝たいと思います。
おやすみなさい!