おばあちゃん家に行くたびに、時代が変わったんだと寂しくなるんです。
昔、私たち一家が寝室にしていた大部屋は、今ではイトコ一家が使う部屋になっているし。
親戚のお姉ちゃんたちは結婚して家を出て行って、一緒にゲームをすることもない。
義務感でおばあちゃん家に行くだけで、あの頃のワクワクはない。
宝物のようなワクワクは、遠い記憶の中にだけ。
私が一番ねぼすけだから、大部屋の布団で最後まで眠っていた。
目が覚め始めると、居間から食器の音や談笑する音が聞こえてきて。
寝ぼけ眼で居間までトボトボ行くと、家族みんな揃って朝食を摂っている。
「おー、眠り姫がやっと起きてきた」
暖かい掘りゴタツに、コーヒーの匂いに、トースターの鳴る音。
ただそれだけの朝なのに、充足感に満ち溢れたひととき。
こうして時代は変わっていくんでしょう。
そのうち、おじいちゃんもおばあちゃんも亡くなって、親戚のおじさんやおばさんも亡くなって、終いには両親も亡くなる。
私の世界だと思っていたものは記憶の中だけに閉じ込められて、もう手にできなくなる。
みんな同じ。
時間は戻らないし、止まらない。