しばらく前から米ヒットTVドラマにはまっている。
ごく最近関心したのは「シリコンバレー」と「SUITS」
前者は若きITエンジニアたちのドタバタ。
後者はニューヨークのファーム(法律事務所)が舞台。
どちらもコンピュータやネットワーク、及び法律について最低限の知識を必要とする。
でないと会話にでてくる用語がよくわからない。
と言っても、就職面接での一般常識レベルだが。
方やカリフォルニア、方やニューヨーク。
背景知識がなくとも、登場人物が端役にいたるまで個性的で、会話のテンポが秀逸(日本のドラマと大きく違う)。
ともに背景知識を持つ視聴者なら、苦笑しながら楽しめる。
IT系のビジネスパーソンや法務に関係している方々、あるいは警察小説がお好きならお薦めだ。
「シリコンバレー」
英語のスラングが学べる。
またITがいかに多国籍人種で成り立っているか、痛感する。
若きエンジニアたちシビアな投資家たち、夢を追いながら、その言動はシビアで裏切りと和解、成功と失敗の物語。
難しいプログラミングの話はでてこないが、なんかその昔ガレージからスタートしたジョブズやゲイツの成功物語を彷彿とさせる。アイデアマンで理想家肌のスティーブ、技術力は大したことはないが売り込みが得意のオタク、ビル。
2大カリスマや著名エンジニアのキャラがよく取り入られている。
私自身エンジニアを統括する職に就いていたこともあって、笑いながら観ていた。
真剣に観てしまうか、わけわからんと放り出すか、微苦笑しながら、あるいは大笑いできるか、それはあなたの職業や立ち位置次第。
「SUITS」
昔、「ザ・ファーム」という映画がヒットした。
これはその続編というべきか。
アメリカの法制度の基礎知識、法廷でのやりとり、いかにもアメリカ人的な交渉が面白い。
主人公マイケル、天才的な才能の持ち主。しかし貧しい境遇で論文の代筆などで糊口をしのいでいる。
ある日、全くの偶然からファームで働くことになる。
秘密を隠したまま、、、
どちらのドラマも毎回、新しいトラブルで終わるか、トラブルの予兆で終わる。次を観たくなる。
ハッピーエンドになるに決まってるさ、と思いながらもつい次回が気になってしまった。
米国的ではあるがモラルと仕事での葛藤。この葛藤はよくある日本的なサラリーマンの葛藤とは異なる。
同じような日本のドラマと比べたら比較文化論のレポートがかけるかもしれない。
法学部、文学部の学生さんなら、この2つのドラマをレポート、論文のネタに使ったらいかが?
よく細部まで分析すれば、メインのストーリーにはならなくても、面白いレポートがかけますよ。
映画と違ってTVなのでSEXや暴力シーンはほとんどない。もちろんカーチェイスやアクションも。
とはいえ、様々な場面での主人公たちの行動、会話のやりとりはカーチェイス並、目が離せない。
2作で共通しているのは、主人公をはじめ底辺の環境や問題家庭に育った人物が多いこと。
そしてあくまで現状では満足しない上昇志向。問題が起こるたびにキャリアとモラルの狭間で悩む。
もし、2作の内面的テーマをあげるとすれば「道義」「信頼」「愛情」「自己責任と決断」
さらには「アメリカンドリーム」
日本では上昇志向バリバリの物語や常に人生のDEALをしている人々の話なんて興ざめかもしれないが、アメリカでは当たり前のようだ。「正義」「義務」「責任」は重要な徳目だが、いかに日本人の常識とは異なっていることか。
どちらの作品でも結局「正直」が最善の道と言うことになっている。
日本のドラマでは主人公の正義漢ぶりは強調されるが、モラリティが全編に通底するようなものは観たことがない。
いつも、その辺はほどほど、ぼちぼち、、、余計なことだが日本と米国の国としての成り立ち、かたちの違いが背景に感じられた。