13. 日本とドイツ 生活の質の違い/アウトバーン | Bokensdorfのブログ

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国際結婚から考えた「隠れた構造・隠れた文化」について
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■ アウトバーン

ドイツを説明するのにアウトバーンの事は避けて通れない。

アウトバーンの事は何度も読んだりテレビで見たりしていた。
しかし、
実際に私が見たものはそういう見聞とはかなり異なるものだった。


アウトバーンは先進国で唯一速度制限のない高速自動車専用道路である。

しかし実際に走ってみると、
色んなところで速度制限標識が出ている。

アウトバーンを走って初めて見た速度標識には「120」と書いてあった。
今までにそんな速度を許された事が無かったので、
一瞬、
自分が120より早く走っているのかそれとも120まで加速して良いという意味なのかと迷った。
【実際は120Km/hまで減速しろという意味である】

120と出ていると、必ずその先に合流や工事やカーブがある。
必ずあるのである。
だから減速するのが正しい。
しかしそれでも日本の最高速度より高速である。


アウトバーンでは追い越し車線と走行車線が完全に守られている。
日本のように右から追い越したり左から追い越したりしない。

これで何が違うかと言うと、
「自分を追い越す車は必ず自分の左を通る」という原則が成立するのである。

従って右側に車線を変更して追突されるという事が有り得なくなる
右に行くのはいつも安全、という訳だ。

これが保証される事は自分を含めて全体の利益になることだから全員がよく守る。
このことと関連して、高速道路の出口は必ず右にある

インターチェンジ経由での方向へ行きたい場合でも、インターチェンジに乗る道はにある。
「減速するときは右」である。
例外はドイツに1ケ所も無いはずだ。


このように見てくると、
アウトバーンというのは、
速度制限のない無法地帯というのとは対極の、
あらゆる規則を徹底的に配置した上で初めて成立している場所であることが分かる。

規律の上での自由であり、
東名高速道路から速度標識を取り除いたらアウトバーンになるなどというものではない。



【続く】


アウトバーン あまり良い写真がありませんでした
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