7. 社会学と文化人類学/ 日本人は何故酔っ払うか-2 | Bokensdorfのブログ

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国際結婚から考えた「隠れた構造・隠れた文化」について
加えて「世の中の仕組みは実はこうなっている」について書きます

--- 引用終り---…続きです

『秩序と禁忌を過剰に厳守した物忌み期間に対するドンデン返しとして、
 秩序に対する違反と冒涜とが公然と行なわれ・・・』


過剰に厳守した、というくだりが泣かせる。
サラリーマンやOLの実情にぴったり?


『道化が惹き起こす爆笑が渦巻いていたのである。
 それは酒と歌と踊りと鉦(かね)や太鼓などの音響によっていわば狂わしめられた状態であり、
 こうした狂的喧噪状態によってそこに出現しているものこそ、
 名づけようも無い渾沌(カオス)の世界であった。』


ここに書いてある事は私が経験して来たカラオケ宴会・飲み会と同じである。


『惰性化して生気を失った日常的な秩序の中断であり、
 中断によって渾沌たる太古の状態へと一度復帰し、
 あらゆる事物が「葦牙(あしかび)の如く萌え騰がる(もえあがる)」(古事記)始源の
 天地創造の場を再現させて神々と合体し、そこから再出発する為のものであった。』



だから古代からの祭りの血が現代人にも生きているのではないか、
というのが私の仮説である。

同じ血が生きている、と書くと意味が曖昧になるが、
そういう場を生む社会構造、そういう行為を咎めない環境、
或いはそうなるような社会の枠組みが続けば、
その行為は継承される、という事である。

酒が入ってこそ、
日頃の垣根を取り払った人間関係が多少なりとも実現されるのだろう。

日本人の飲酒環境は古代からあまり変わっていないということか。

【続く】



 都筑区 2011/12/4
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