梓弓(あずさゆみ) 春立ちしより 年月の 射るがごとくも 思ほゆるかな

(古今集・春歌下127)

 

「立春の日から、まるで矢を射るように早く時間が過ぎゆくようだ」との思いを詠んだ歌です。長く待ち望んだうららかな春は、あっという間に過ぎ去ってしまうもの。それだけに、ようやく訪れてくれた春に心を澄ませて感謝したいものですね。

 

受験生にとっての春とは、「志望校の合格切符」を手にすることにほかなりません。

 

 

ありがたくも、娘は第一志望中学合格の栄冠を手にすることができました。こちらの中学校には昨秋から何度となく学校見学や文化祭、入試説明会が催されるたびに訪れており、その甲斐もあってか、緊張しすぎずに入試本番に臨めたようです。

 

振り返れば小学4年生の春にスタートしてから、3年間の長き道のりでした。ことに6年生になればほとんど毎日が塾通いの日となりました。お友だちが楽しく遊んでいるなかでも勉強に向かい続けることには、時に辛く感じられることもあったでしょう。

 

それだけに、自ら険しい山路を歩み続けた末に踏破した、この頂(いただき)に立って感じられる春風の心地よさを、いつまでも忘れないでいてほしいと願っています。

 

 

さて、中学受験というヤマを越えた、ささやかな自分へのご褒美に……(≧m≦*)

 

大丸京都店6階の大丸ミュージアム〈京都〉にて『SPY×FAMILY展』が開催されており、時間を見つけて来場してまいりました。その模様をこの記事にてご報告します。

 

こちら、1月4日に通りかかった折には、入場制限されるほどの人だかりができていて、入場チケットを購入することが叶わなかったので、日を改めて訪れたのです。

 

 

なんでも『SPY×FAMILY』漫画家である遠藤達哉氏総監修のもと、原作の世界観を楽しめるように、名シーンのイラスト展示や立体造作が設けられているそうです。

 

貴重なネーム(漫画を簡単な絵ではじめから終わりまでざっと描いたもの)に加え、個性豊かな三人の主役たちをそれぞれ紹介している映像展示もあるんだとか。

 

 

この日は開催終盤ということもあってスムーズに入場チケットを購入できたので、こうして『SPY×FAMILY展』に入場したわけですが、実は『SPY×FAMILY』についてわたしが知っている内容といえば、以下の二点だけでした。娘は知っているようですが、わたしはまったく疎くて……。ちなみに息子は「よー知らん」とのこと ( ̄ω ̄;)

 

□ ピンクの髪の女の子の名前は「アーニャ」、お母さんらしき女性は「ヨル」。

 

お父さん、お母さん、子どもの三人が主役。ただ彼らは本当の家族ではなく、何らかの理由があって家族を演じている

 

 

どういうストーリーなのかも知りませんでしたが、疑似家族ということでピンと思い浮かんだのが、幼少期に親しんだ『妖怪人間ベム』でした。もちろん見た目は全然異なります。もっとも『妖怪人間ベム』の目的は「人間になること」と明瞭でした。

 

 

ともかく、まずは主役の「家族」三人について押さえておかなければなりませんね。お父さんの名前は「ロイド」。「子供が泣かない世界 それを作りたくて……」とあります。きっとロイドさんは、幼少期にとてもつらい思いを経験されたのでしょう。

 

 

おや、ワンちゃんもいるみたい。名前は「ボンド」です。アーニャちゃんが普段好んで観るアニメのカッコいい主人公、一流スパイの「ボンドマン」が由来だそうです。

 

 

フォージャー家」一人ひとりの衣装も並んでいます。ボンドちゃんは実物大かな。わたしは作品をまだ観ていないのですが、それぞれリアルな出来栄えなのでしょう。

 

 

ヨルさんの衣装は、着るにはかなり勇気が要りそうなものに感じられるのですが……。どうやら、普段は着られないようですね。安心いたしました(*´ο`*)=3

 

 

こちらは、フォージャー家のみんながくつろぐリビングルームでしょうか。

 

 

ソファやテーブル上のものも含め、こちらも細部まで再現されているのでしょう。

 

 

リビングルームのテレビといい、こちらのデスク上の電話機といい、ほんのりレトロ感が漂っていて、それがまたイイ感じを醸しています。

 

 

さて、こちらはアーニャちゃんの通う学校でしょうか。

 

 

たくさんのお友達に恵まれているようですね。

 

 

机には教科書や答案、生徒の作品のようなものが並んでいます。これらはきっと原作にも登場するのでしょう。

 

 

さて、この先は撮影禁止ゾーンです(下記写真は撮影OK場所で撮影したもの)。直筆ネームや線画の原稿が所狭しと展示されていました。昨今ではデジタル制作も多いようですが、『SPY×FAMILY』はアナログで一つひとつペン入れされて誕生しているのですね。来場されているみなさんは、それこそ食い入るように眺められていました。

 

 

写真撮影コーナーには、『SPY×FAMILY』コミックスの表紙と同じ椅子が配置されています。ここでは自由に椅子に座ることはもちろん、写真を撮ることもできます。

 

 

出口にて、「ステラ」という星型のピンズをいただくことができました(*´ω`*)

 

 

ちなみに、オリジナルグッズが並ぶ特設ショップへの本日限定入場券は出口で渡されます。この入場券がないと、ショップに入れない仕組みになっています。今回は来場記念に「公式パンフレット」を購入いたしました。しっかり復習しないとね(^^♪

 

 

『SPY×FAMILY』の漫画やアニメに触れる前に展覧会に伺ったわたしでも、その世界を十二分に満喫することができました。この展覧会は2023年夏に東京で大々的に催されたのを皮切りに、大阪、福岡、札幌の百貨店にて盛況を呈したそうです。

 

次は春休みの時期に名古屋で開かれるのですね。ぜひご覧になってみてください♪