今日4月30日は、七十二候の牡丹華(ぼたんはなさく)。牡丹(ぼたん)の花が咲くころとされます。牡丹は、中国では富貴の象徴としてたたえられてきました。

 

こちらの画像は、写真ACにアップロードされたものです。

 

「花の王」とも称される牡丹ですが、花を開いているのはほんの三、四日ほどに限られます。花びらがまるでパラパラと崩れるように、あっという間に散ってゆきます。

 

牡丹散りて 打ちかさなりぬ 二三片(にさんぺん)

 

牡丹の季語は夏です。だいぶん日も長くなってまいりました。空に広がる夕暮れの色彩変化を静かに眺めるのがわたしの楽しみのひとつですが、それが今や午後7時前後になりました。

 

 

新型コロナウイルス感染拡大防止のために、「ステイホーム」と言われる昨今でも、近所の公園では、子どもたちの賑やかな、楽しげな声を耳にできます。時節柄、過密にならないように配慮しつつ、暖かな春の空気を吸い込める幸せを大らかに堪能していきたいものです。

 

年季の入った藤棚に、白色や薄紫色の藤の花がしだれるように咲いています。

 

 

夕暮れ時に、娘とそんな近所の公園を訪れるのがわたしの日課になっています。

 

 

子どもたちの通う学校の臨時休業は、当初は5月初旬の大型連休が終わる6日までの予定でしたが、さらに延長されることとなりました。感染拡大を防ぐためにはやむを得ないことです。

 

そうは言っても、先生や友だちと一緒に勉強したり、遊んだりすることが、子どもたちのこれからの人生にとっていかに大切か。家族以外のひとと過ごす団体生活を通じて、適度な緊張感のなかで育まれるものが、社会を生きるわたしたちにとっていかに不可欠か。

 

 

いろいろな考え方はあろうかと思います。わたしは本音を言えば、少々の感染リスクを冒してでも、できる限り一日も早く、学校が、そして社会活動が再開されることを心底願っています。

 

コロナ感染防止の代償として、どれほどのものが失われていくのだろう……。そして、次世代がどれほど「躊躇(ちゅうちょ)なく追加緩和、休業補償」のつけを負わされるのだろう……。

 

「廃用症候群」という言葉があります。過度に安静に過ごしたり、寝たきりで過ごしているうちに、心身の機能が衰え、自分の思い通りに体を動かせなくなってしまうことをいいます。

 

ステイホームや接触8割削減は、コロナの感染拡大を防ぐ意味では大切ですが、その結果にわたしたちが、社会全体が廃用症候群に陥ってしまわないよう注意しなければなりません。

 

なすべきことは、あえて叱られるのを承知で言いますが、ステイホームや接触8割削減などは「ほどほどに」守りながら、自らの心身を健康に保つ努力を最優先に。やがて来たる自粛解除の折にこそ元気よく活動できるよう、規則正しい生活を心がけることだとわたしは考えます。

 

 

悲観論者はたいてい正しい。だが、楽観主義者は世界を変える。

― サイモン・シネック

 

明日から五月です。不自由な毎日はいましばらく続きますが、お互いに笑顔でいきましょうニコ