

懐中電灯無しでは歩けない夜7時―――――――
AshenafiとBeyuがニッコリ笑って「ナギ!レッツゴー!」と、私のお尻を叩いて煽り出した。
私はどこへ行くのかも教えてもらえず、2人に引っ張られるがままに真っ暗なハラルの夜道を歩いた。
20分ほど歩いた頃だろうか。
真っ暗な闇の中に犬らしきモノが見えた。私は「犬がいるよ!犬~!」と、犬の方へ走った。
その瞬間、BeyuとAshenafiが大慌てで叫んだ。

‥‥はいえな?ん゙っ!?ハ イ エ ナ――――ァッ!?!
何でココに野生のハイエナがいるのぉぉぉぉ!?アフリカだから?エチオピアだから?
(もー、危うく触っちゃうとこだったよー。もー、ちゃんと私のこと掴んでてよー)と、私が2人に当っていると
どこからともなく変な男の叫び声と共に犬笛のようなものが聞こえて来た。
これを合図にハイエナたちがゾロゾロと集まり出した‥‥(あくまでも野生のハイエナ)
気が付くと私たちの周りにも数名の観光客と地元のエチオピア人たちが続々と集まり出していたのだ。
(おぉ、なんかショーでも始まるのか!)と思った瞬間。
Cisse似の男が奇妙な叫び声と肉を餌にハイエナをおびき寄せて、戯れ始めたのだ。
その男はまるでムツゴロウさんのように野生のハイエナ相手にキスをしたり、寝っ転がったりしていた。
※どーやら、この男はハラルではハイエナマンと呼ばれている有名人なんだとか。
そんなハイエナマンに対して(度胸のある男が居るもんだ)と感心していた時‥‥
そのハイエナマンと目が合ってしまった。直ぐに私は目を反らしたけれど、もー既に遅かった。
ハイエナマンは暗闇で白い歯を光らせながら「お嬢ちゃん来い!」と叫んでいた。
いやいやいや‥‥何バカなこと言ってるんですか。
言葉が通じない・意思疎通の出来ない野生の動物相手にカラダを張ることなんて出来ませんって。

※薄情な奴らに押し出されて、自分の状況を受け入れ切れていないヨシダの写真。
『私、芸人じゃないですから!ホントに何かあってからじゃ遅いですから!』と、マジで拒む私に対して
「イケイケ!ヤレヤレ!」と煽る観光客と薄情なBeyuとAshenafiはムリヤリ私のことを押し出した‥‥
もーヨシダはパニック状態です。
写真には写ってませんけど、実際は10頭を超えるハイエナで四方八方塞がり。もー拷問です、これ。
ハイエナマンは「絶対に動くな。君が動かなければ大丈夫だから」と言ってましたけど‥‥
こんなんに近付かれてジッとしてられないって。もー、ムリ。もー、イヤ。もー、ダメ。
だけど、私がビビればビビるほど、盛り上がる観衆。
そして、それを更に盛り上げようとするハイエナマンは餌をわざと私の頭の近くでチラつかせる....クソヤロー
ハイエナはその餌を目掛けて私に飛びかかってくる‥‥
この飛びかかって来るハイエナの勢いとチカラが想像以上に強いことに更にビビる私。

※モロ私に飛びかかってるハイエナの写真。
そんな私の恐怖心なんて悟る様子も無く‥‥
ハイエナはイツ私の耳も巻き込んでもおかしくない状況で私の髪を巻き込みながらエサに貪りつく。
(早く終わってー。もームリー)と、ひたすら心の中で叫びながらジッと耐える私。
だけど、世の中の人間にはヒドイ奴らがいるものです。

これは東洋人イジメですか。それとも、単なる“ヨシダイジメ”ですか。
5回目のアンコールから解放された時には笑いと涙が出ておりましたよ。
最後には拍手を沢山頂きましたけど、2度とこんな思いはしたくないです。ドッと疲れました。えぇ。
でもね、その後にね―――――――
連れのBeyuが私に恥をかかせるかのように堂々とハイエナと戯れる姿を見せつけてくれましたよ。
ハイエナに囲まれて座っているだけなのにキャーキャー喚く日本人の私とは正反対‥‥
野生のハイエナを目の前にしてもBeyuは余裕のスマイル。何だかなー。
やっぱり動物と共に暮らしてるだけあって、アフリカ人はスゴイよなー‥‥と思ったヨシダでした

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