そう言えば、去年の今頃だった。私が初めて一人旅をしたのは。

私は去年、一人旅に出発するまで全くと言っていいほど英語なんて喋れなかった。
(だからそれまでの海外旅行は必ず誰かが一緒で、英語も全て人任せだった)
Bohemian Days... - 自由奔放な女の写真放浪記 --エジプトで出会った女性

性格だって決して社交的な方ではない。
どちらかと言うと、人見知りが激しい方で、友達をつくるのは下手な方。

16歳で初めて飛行機(国内線)に乗った時は、あまりの恐怖に泣きじゃくった。
その上、空酔いというモノを体験してしまった私は泣きながら機内で吐いて苦しい思いをした。
その時に「海外旅行なんてバカがすることだ」と、思ったことを今でも鮮明に覚えている。

だから、あの時の私はまさか自分が飛行機で海外旅行、しかも、長距離移動をするようになるなんて
これっぽっちも思ってもいなかっただろう。
Bohemian Days... - 自由奔放な女の写真放浪記 --フィリピンで出会った女性

だけど、人生というモノは面白い。
予想していなかったことが次々と起こるのだから。

私の初めての海外旅行はタイだった(当時19歳)
よく「海外へ行くと世界観が変わる」と言うけれど、私にはその感覚が分からなかった。

だから「世界観が変わる旅」を求めて、誰かを誘ってはアジア圏をチョコマカ回った。
でも、どこへ行っても私の世界観が変わることは無かったし、ズバ抜けて面白いことも無かった。
Bohemian Days... - 自由奔放な女の写真放浪記 --エチオピアで出会ったハマル族の女性

「今まで行った国は何で刺激が少ないんだろう?」と、ふと考えた時に私はこう思った。
Bohemian Days... - 自由奔放な女の写真放浪記 --アフリカに行っちゃえ!

だから片っ端から一緒にアフリカへ行ってくれそうな友達を誘った。
だけど「航空券が高い」「遠過ぎる」「アフリカは怖い」という理由で面白いくらい断られた。

英語は喋れないし、一人では何にも出来なかったあの時の私には一人旅なんて考えられなかった。
でも、一緒に行ってくれる人は見つからない。一人で行かなきゃアフリカには一生行けない。

そして、不安よりも「行きたい!」という気持ちの方が上回った時、私は一人で行く決断をした。
もちろん、色んな不安があった。頭で考えれば考えるだけ、ビビっていた。
Bohemian Days... - 自由奔放な女の写真放浪記 --エチオピアで出会ったドレッドの兄ちゃん

結局、その不安は出発する時まで消えず
私は沢山の不安を抱えたままエジプト・エチオピア(約1カ月の旅)へ出発した。

英語が喋れない私は言葉が通じない環境に不便さ・心細さを感じて、泣きながら帰国するんだろうな。
これが最初で最後の一人旅だろうなと思っていた(私の親もきっと同じことを思っていたと思う)

でも!私が体験した一人旅は私が想像していた以上のモノだった。
Bohemian Days... - 自由奔放な女の写真放浪記 --オシャレな頭の女の子

エジプトもエチオピアも私には凄く凄く刺激的だった。見るもの全てが新鮮で、出会う人々も食べ物も全てが
魅力的なものばかりだった。これっぽっちも退屈なんてしなかった。

そして、何よりも不安だった言語も意外と問題無かった!寧ろ
Bohemian Days... - 自由奔放な女の写真放浪記 --何とかなる!
という事を学んでしまった私はもう楽しくって仕方が無かった。

伝えられない思いや知らない言葉は絵を描いたり、ジェスチャーしたり、とんでもない英語を発したりして
エジプト人やエチオピア人に伝えた。彼らは謎解きをするかのように私の意志を読み取ってくれた。
Bohemian Days... - 自由奔放な女の写真放浪記 --ジェンネで出会った男の子たち

そして、気付いたら私の周りには人がいっぱいいた。初めて外人の友達が出来た。
誰かと一緒の旅では友達なんて出来なかった。誰かと関わる・喋るなんてことも無かった。

どうしようもなかった語学力もフィリピンの英語学校に通ったり、行く先々で新しい単語を覚えたり、
この1年間ほぼ毎日続けた彼らとのメール交換のお陰で大分成長した。

もちろん、まだまだ知らない言葉もあるし、言葉に困ることも多々あるけれど、発音が悪くても、知ってる
英単語が少なくても旅が出来るという自信を私は彼らから、そして、旅先からもらった。
(そして、私の性格が心なしか明るくなった気がする)
Bohemian Days... - 自由奔放な女の写真放浪記 --ブルキナファソで出会った男の子

「最初で最後の一人旅」だと思っていた一人旅にココまでハマるとは思ってもいなかった。

でも、その理由は至ってシンプルで、アフリカの大地と人々が私を変えてくれたから。
内気で一人じゃ何も出来なかった私をココまで強くしてくれたのだから、アフリカのパワーは偉大である。

そして、来年。 私はまたアフリカに戻りたいと思う。
もちろん、彼らに会いに。