

これは、なんとなく私がCisseに夢の話をしたことから始まった。
この日、私は怖い夢を見た。
その夢を簡単に話すならば、たまたま私が一人になった時、白人男性に殺されるという夢だった。
その夢の話を聞いたCisseは珍しく私を心配して、こんな提案をしてくれた。
「これは何かの悪い前触れかもしれない。ナギは海外渡航が多いから白人と接触する機会も多いし、
危ない目に会う前に占い師に見てもらおう。この国には物凄く有名な占い師がいるから!」
ということで、朝食後、私はCisseに連れられるがままにその占い師に会いに行った。
どうやら噂によると、この占い師はカナリ有名らしい。
今は雨期なので予約は特に必要は無いけど、乾期になるとブルキナファソ中から人が集まるらしい。
というか、占いをしてもらう為だけにフランスやイギリスからも人が訪ねに来るんだとか。
そんなに有名な占い師に占ってもらえるなんて、何だかチョットわくわくして来た私。
だけど、占い師が住んでいるという場所に着いて私はさっきまでのワクワクが不安へと変わった。

※占い師の家の敷地内に置かれていた人形
だって、家の前に

しかも、その人形の多くには動物の血を流した跡が残っているんだよっ

もう完璧その場の雰囲気にビビっていた私。
そんな私の前に一人のおじいさんが現れた。どうやら、このおじいさんが有名な占い師のようだ。
特に挨拶も会話もすることなく、私とCisseは占い部屋へと案内された。
その部屋は鳥の羽が散乱し、人形や床に動物の血が流れた跡が残る物凄く不気味な場所だった。
特に椅子があるわけでもないので、鳥の羽が散乱した床に座るように言われ、羽と埃まみれの状態で
占いは行われた(もちろん、おじいさんは英語が喋れないので、通訳は全てCisseに任せた)
そして、占いはたったの10分で終了。
私は逃げるようにその部屋から出た(気味が悪過ぎて)
でも、何故か部屋を出た後もCisseは下を向いてズット黙っていた。
「えっ?何で黙ってるの?もしかして、私何か悪いこと言われたの?早く教えてよ」
そんな私の不安な問い掛けに対してCisseはこう答えた。

一体、私はあの占い師に何を言われたんだ―――――!!!
「傷付くから言えない」ってのは、ヤッパリもうすぐ死ぬとか殺されるとか言われたってこと??
もし、そうならば傷付くというか不安に襲われると思う。
けど、知りたい。死ぬなら死ぬで、その死を回避する方法を考えたい。
だから私はCisseに「私自身の身に関わることなら全て受け入れるから教えて欲しい」と頼んだ。
しつこく、何度も、何度も頼んだ。だけど、直ぐには教えてもらえなかった。
だけど数時間後、暗い顔をしたCisseが「絶対に占い結果を聞いても泣かないと約束して」と、一言私に
告げてから占い結果をやっと教えてくれた。


こんなに聞いて後悔する占いは生まれて初めてだった。すっごく後味が悪い
