今日、父が入院した。
先日見つかった胃がんのため、明日手術を受けて、胃の1/2~2/3を切除する予定。
今頃、病院のベッドで何を考えているのかな。

土曜日、映画「エンディング・ノート」を見に行った。
地味な映画ではあるけれど、わりとあちこちで取り上げられている映画。

発覚したときには末期に至っていた癌でなくなるお父さんの最後の数か月を娘さんが撮影し、昔から取りためていた映像と合わせて編集・監督した映画。
ナレーションもこの娘さんがたんたんと行うのだが、きっと途中で何度も涙でNGになることもあったのではと思う。

仕事人間だったお父さん。突然発覚する癌。
うちの父の場合はStage 4ではないし、あと数か月の命ではないのだけれど、このお父さんの風貌もちょっとうちの父に似ていて、余計に映画に引き込まれた。

自分が余命数か月と知り、最後の日に備えて準備をしていくお父さん。
孫と全力で遊び、96歳のお母さんも交えて家族旅行をし、感動の味あわびステーキのフルコースを完食し(お医者さんが後から聞いてびっくりしたそうだから、すでにそんな食事ができる体調ではなかったのだろう)、洗礼を受けるべく教会に相談に行き、葬儀をする教会の下見に行き、自分が亡くなった後の手配をするべくエンディングノートを作り、そのコピーまで残す(実際、このコピーが役に立つのだが)。

余命数か月の宣告をされ、もちろん動揺も不安もあっただろうが、これだけのことを冷静に考え、実行していくその芯の強さと精神力と実務能力の高さ。
(現役時代に役員になられたというのもふかくふかくうなづける)
奥様ともいろいろあったようだが、最後に家族に囲まれ、みんなに挨拶して亡くなっていった人生はとても幸せそうで、そういう家族を築かれたこの方自身がやはり素晴らしい方だったのだと思う。

映画を見ている間も、見終わった後も、ずっと父のことを考えていた。
(もちろん、母のことも)
この映画を今見られて、本当によかった。
一緒にこの映画を見た友人は、数年前に実際にお父さんを癌でなくしている。
病院に行ったときにはもうStage4でリンパにも転移していて、入院後10日後に亡くなったそうだ。
「親孝行は、できる時にしておきなさい」
友人の言葉が胸にしみた。