https://www.youtube.com/watch?v=GqLpnaGBNrs
2020年5月14日にUpload
24時間しか放映していないようです。
ウラディオストックのマリインスキー劇場での公演を収録したもののようです。
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
振付:マリウス・プティパの原振付に基づくコンスタンティン・セルゲーエフの改訂版(1952年)のエルダー・アリエフによる再改定版(2016年)
オーロラ姫:エカテリーナ・オスモルキナ
デジレ王子:キミン・キム
リラの精:アンナ・サモストレローヴァ
ダイアモンドの精:リリア・ベレズノーヴァ
カラボス:セルゲイ・ゾロタレフ
フロリナ王女:イリーナ・サポツニコーヴァ
青い鳥:オレスキー・サクラン
キミン・キムさんは顎の線がダンス―ル・ノーブルらしくないと思いますので、舞台から遠目の客席でオペラグラスや双眼鏡を使わずに観たら問題ないかも知れませんが、録画でクロースアップ気味の映像で見せられてしまうと、「デジレ王子」とは思えず(仮に、「ジゼル」であれば、アルブレヒトではなく、従者に見えたかも・・・)、したがって、コロナ・ウィルスのストレスを「王女と王子のロマンスを描く、おとぎ話のような幸福感で満たしてくれるバレエ」で癒されたいという希望を充たしてくれないような・・・(個人の感想です)。
エカテリーナ・オスモルキナさんは着地が軽やかで、ポスチャーも常に美しく、オーロラ姫をよく表現していたと思います。
振付、余り感心しませんでした。
特に、リラの精。
カラボスに対抗するようなリラの精の力を示すような部分が足りないような気がしました。
多分、ロイヤル・バレエ版の「眠り」を見過ぎていて、例えば、第1幕で、男性4人にリフトされて、祝福を与えるような振付とか、見慣れた動きがないので、アレレと思ってしまいます。
でも、ロイヤル・バレエ版は、そうした振付の積み重ねの末、リラの精がカラボスの呪いを緩和する力を持っていることが自然に納得される作りになっていると思うので、今回のマリインスキー版は、説明不足というか、「眠り」は皆、筋書は分かっているはずだから、細かいところまでなくてもいいよね・・・と手抜きをされているような。
また、カラボスをデジレ王子が剣で倒すという筋書きも、いただけません。カラボスも含めて、妖精のような、人間の力が及ばない超自然的な力が働いていることが「眠り」の物語の基本では?