上海株の暴落と今後
宋 文洲

昨年2007年5月25日のメルマガ72号では「中国の株バブルが問題になる」と題
して中国の株式市場に話しましたが、ほぼ書いた通りの展開となりました。
http://www.softbrain.co.jp/mailmaga/back72.html

「バブルはいずれはじける」という予想は誰にでもできたので、ここで自慢す
る気持ちはまったくありません。ただ、
1.北京オリンピックの前に起きること
2.その時、米国の景気後退が起きること
の2点は当時言い切れる人は少なかったと思います。

メルマガ72号を皆様に送った日のダウ平均は13,507でしたが、およそ4ヵ月後
の10月9日に14,164の最高値をつけ、上海指数も10月17日についに6,092点を超
えました。昨年第三Qの米国経済成長は4%以上でした。
(※数字について記憶が曖昧の部分もありますので、正確でなければすみません)

私は現状を予想するつもりで、あのようなことを書いた訳ではありませんでし
た。それほど自信がある訳でもありませんでした。しかし、あのようにものを
考えるのは、私の習慣であり原理原則です。

その原理原則の一つは、「当事者達が皆同じように考える時は、だいたい誰も
冷静に考えていない時」であり、もう一つは「冷静ではない時の考えはだいた
い間違っている考え」です。

こんな自分なりの原理原則をいうと、また多くの方から「そんなのは誰でも知
っているよ」と言われそうですが、その通りです。原理原則というものはもと
もと難しいことではなく、誰にも分かることなのです。

バブルに踊る人、戦争に加担する人の殆どは普通の善良な人々です。集団心理
にかかった普通の人々が冷静さを失う時に、普通の行いとして異常なことをや
ってしまうのです。

この原稿を書く2008年4月6日の直前の営業日の上海指数は最安値の3,271をつ
けました。ピーク時の約54%になりました。日経平均は39,000円から21,000円
付近に落ちた日本のバブルを思い返してみるとびっくりです。なんと同じ54%
ではありませんか。

ここまでくると、上海指数もこれから長期の低迷に見舞われると考えてしまい
ます。実際に中国の個人投資家の多くは株式市場に失望し、もう市場から離れ
たいと考えているのではないかと思います。上場企業の親会社である国営企業
が、今後徐々に株式を放出しますし、株式市場に明るい材料がないと皆が考え
始めています。

しかし、私は今、やっと中国の株式に本当の投資機会が訪れたと思います。手
っ取り早く儲けたい人達の退場こそ本当の投資家入場のシグナルです。