次はVIE

ユーロドルが史上最高値を大きく更新、
1.5000の大台をあっさりと上抜けするなど
ドル安傾向が依然として強い今の市場。

昨年8月以降強まるサブプライム問題に絡んだ
金融市場の混乱が依然収まらず、
3月以降のFOMC(公開市場委員会)でもドルの利下げ傾向継続が予想される中
ある程度は仕方ないところともいえます。

ドル安を呼んだきっかけになったサブプライム問題に関しては
モノライン(金融保証会社)の格付け維持に関する問題が
モノライン大手AMBACへの救済策具体化もあって
何とか一段落。

ただ、まだまだ問題は残っています。
先日一部通信社が報じたことでも話題になっているのが
「VIE」の連結対象に関する問題です。

VIEとは、バリアブル・インタレスト・エンティティー(Variable Interest Entities)の略。
SPCがCP発行で調達した資金をCDOや地方債などに投資するもので、
サブプライム問題の中でクローズアップされたSIVもVIEの一種です。

って、略号ばっかりで
何を書いているのか自分でもわからなくなったので
日本語に直しますと、

銀行など金融機関が、自分とこの帳簿から外すために
特別目的会社(SPC)をつくって、
そこが、コマーシャルペーパー(短期の約束手形)を発行してお金をあつめ、
長めの債券・金融商品などに投資して、
利ざやを稼ぐというものがVIE。
サブプライム問題における損失計上で話題になった
SIV(ストラクチャード・インベストメント・ビークル)もVIEの一種ですが
SIVと違って本来リスクの低いはずの保証付地方債などに対する投資が中心のものも多く
ようは、SIVも含んだ、より広義の存在というわけです。

まぁ、SIVがやられていることは
すでにわかっていることで、
何故今さらVIE全体が問題になっているのかというと。
CP発行の担保になっている保証付き地方債などに対する信用が
このところのモノライン問題に絡んで低下しており
CPの再発行が難しいorコスト高になるのではとの懸念が強まっているのです。
このため金融機関は流動性確保のために、支援を行う必要が出てきますが、
この場合、連結決算の問題が出てきます。

VIE自体は簿外のものであり、
中身がある程度毀損していたとしても
持ち主である金融機関に与える影響はそれほど無いはずなのですが、
流動性確保のために
金融機関が支援などを行った結果、
VIE全体が、米国会計基準における連結対象に含まれるのではとの見方が
強まっているのです。
(FASBの出しているFIN46Rという解釈通達)

連結対象になった場合の時価評価額は
一ドル当たり27セント程度との観測があり
この結果、
VIE全体が連結対象に入った場合の
金融機関の新たな損失は
9兆円強に上る可能性があるようです。