フオリサローネ2024 その2

本編前に、もう一つ、プレ・イベントみたいのがあったので、これも備忘で書いておきたいと思います。



Mandala Lab-The Rubin Museum of Art
c/o BAM, Milano

これ、通勤路にある公園の一角に、一か月くらい前にできてて、ある日の帰り道にオープンしていたので、立ち寄ってみたんです。嬉しい無料でした。
サローネと直接関連はしないのかもしれないけれど、会期の最後が、サローネ週間と重なっていたので、おそらく集客できるという目論見もあっただろうし、そういう意味での関連イベントと言ってもよいかと思います。

それにしても曼荼羅とは臭いな、笑、例によって禅とか好きな東洋かぶれのミラネーゼ対象かしらんとか、ちょっと馬鹿にした気分で、通勤時に、毎日少しずつ出来上がっていく建物を見てました。
でもね、説明を読んでみると、結構ガチマジの美術館の出展らしかった。

「ニューヨークのルービン美術館はヒマラヤ芸術や、チベット、ネパール、ブータン、インドやそれらの地域の芸術的伝統にインスピレーションを得た概念のための総合的な博物館でありプラットフォームである。展覧会やデジタル体験プログラムを通して人々に黙想や個人的な進化のためのスペースを提供し、ルービン美術館は、今日の人類の意味するところに対峙しようとしている。」

へぇ~って感じ。ニューヨークって、なんだかいろんなもんがあるよねぇ。人種のるつぼだけにってとこかな。
それに、なんか東洋っていうのか、チベットとかブータンとかの地域の神秘性みたいのが好きな人、すっごく多そうな気もするし、アメリカ的な何かになっているような気もしないでもないけどね。

曼荼羅については、こんな風に説明がありました。

「曼荼羅は、チベット仏教の実践に使われる、教育のためのサポートになるもの。このラボをインスパイアした曼荼羅のように、それは、仏教哲学を学ぶ人々が五つの感情を管理したり、また転換させたりすることを学ぶ助けとなるものである。傲慢、執着、嫉妬怒り、そして無知などに起因する感情的な反応によって湧き上がるエネルギーを、外の世界との関係性に置いてそれらを知ることで、これらの感情を変換させていくことに誘うもの。」

でもさ、そこにあったこの図。



何を思い出したかというと、数年前に、自分の勤務先の親会社が、英国から米国に変わった頃と思うんだけど、性格というのか志向というのか、そういうののテストを強要されたんですけどね、それが、こういう色分けで結果が出てくるやつだった。赤が攻撃的で青は穏やかでとかそういうやつ。
実は、私が選択できた原語は英語とイタリア語しかなく、どっちを選択したか忘れたけど、質問の意味がよく分からなかったり、単語も分からなかったりして。かなり大量の質問があって、途中で、同じ質問が言葉を変えて繰り返されることなんかにも気付いて、意図も気付いたんだけど、後戻りも面倒で、終始一貫いい加減なまま終了。
そしたらさあ、なんか人格崩壊者?欠陥人間?支離滅裂系?みたいな結果になっちゃってさぁ。よく言えば、芸術家系、笑。でも、芸術性は一ミリたりとも必要のない職場、爆WWW。
で、ずいぶん時間がたってから、実はあのテストの結果、社員の人格判断に使われたらしよ、という話を耳にして、ちょっとね思い当たることもあったりして、もともと嫌いな米国文化が、まずます忌むべきものになったという、そういう話。

だって、曼荼羅ってこういうものなの?
いいけどさ。

でもね、展示は、体験型で、結構面白かった。



青の部屋。
入場した時、見学者が少なかったせいか、コンパニオンみたいな人が説明してくれたんだけどね。まずむかつくこととか考えながら、好きな場所で銅鑼をたたいて、その状態で、銅鑼の下にある水槽に銅鑼を沈めると、水の波紋が出ますと。それが、怒りとか嫉妬の感情の視覚化ということなのかな。それを見ていることで、感情が静まってくるとか何とか、そういう話。

七面倒くさい話はともかく、銅鑼が美しいし、低音域の気持ち良い音を発するし、叩いて沈めるという作業も楽しいし、面白いんです。



おもりを引っ張って銅鑼を沈めたりあげたり、とっても原始的な仕組みも良き。

赤い執着コーナーは、画面とヘッドセットが。



まず、ヘッドセットの下にある箱のボタンを押すと、香りが出てくるの。そして、その香りは何だと思いますか?という画面が出てきて、選択肢になっていたかな。六人のアーティストが、それぞれ自分の思い出だったり思い入れだったりの香りと、感情だったりと結び付けていて、ではあなたはどうですかっていうような、そういう体験型。二種類くらいやったけど、匂いって難しいよね。でも、考えたら、匂いって、結構何かと結びついてたりするよね。マドレーヌだって、見た目と同時に、匂いが記憶を刺激したのかもしれないしね。



そんな感じで、四種の色それぞれに、体験的なお部屋が用意されていて、まぁまぁ展示としての面白さはありました。内容が独特だよね。
とはいえ、こうして振り返ると、サローネ関連の展示としても、大いにありだと思います。

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