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スイスアーミーマン(SwissArmyMAN)
まずは、真面目に考察編w
 
上映時間:97分
監督:ダニエルシャイナート、ダニエルクワン のダニエルズ コンビ。
更には、助演役にダニエルラドクリフと、
なんの因果関係か知らんが、ダニエルトリオムービーである。
制作会社A24 (代表作:ムーンライト)を作った会社でもあって、今回も攻めに攻めて来た作品です!
 
 
そして…
う~ん…正直、語りたくない!!ww
ネタバレを避けたいとかではなく、
今回ばかりは…汚い言葉を使った説明を、是が非でも使用しなければ語るに値しない!と思っているからです。
そして、何よりもこの映画を鑑賞したユーザー同士は、好き組、嫌い組が真っ向から別れると思います。
 
もちろん僕は大好き組です!
フォロワーが激減するのも覚悟の上!w
周りから白い目で見られるのも覚悟の上です!(`・ω・´)w
 
それでは行っちゃいましょう!
(今回はいつにも増して汚い言葉が羅列します。ご注意下さいw)
いつものネタバレ感想&考察!!
 
◆個人的評価:★8
もう!一言で言うと、
「人類には早過ぎた映画。」です。
予想していたのとは、遥かに斜め上過ぎたww
繰り出される展開に対し、
人類には、そこまでこの世の醜い部分を受け入れる力と覚悟は無い。
(辛い現実から逃げ、それでも生存本能として、
生きる為に「忘れる」という能力等も兼ね備えているからです。
でなければ人間の自己険悪や自殺はこんなもんじゃ収まりません…)
しかし、
その当たり前の事を、ただ真っ直ぐに、この映画は問いただして描いている。
そこが最高に素晴らしい。
だが弱点として、万人受けはしない演出が多々ある。
それのおかげでもあるのか…唯一無二の映画作品として君臨している。
(海外ではいくつかの賞も受賞しているが、映画祭では、途中退席されているお客さんもいたそうです。)
 
◆映画料金に見合っている作品か否か。
……観る人次第ww(^▽^;)
というか、客層次第かもしれない。
映画が終わった後、
「楽しめた組」と「全く楽しめない組」が交差する微妙な雰囲気に耐えれる人は、是非!!ww
僕は断然楽しめました!!
そして、その微妙な雰囲気をニヤニヤしながら楽しんでましたww
これは…ダメな人はダメだとw
(隣の若い衆は
「これ……やばいな…クソおもんないな…」と呟いてましたww
しかし、その気持ちは分かる!!w
寧ろ、その青年を心の中で慰めてましたw
(君たちにとっては100円価値もないだろうな…とw)
 
 
◆オススメできるターゲット層
・汚いものが嫌いな方:★0
・下品なギャグが嫌いな方:★0
・考える作品を観たくない方:★0
・汚いラドクリフwが観たくない方:★0
・ラドクリフ出てるからデートで見に行こう…と安直に考えている方w:★0
・芸人タムケン の「ちゃ~」のあのシュールギャグに耐えれる方、またはそこからその人の人生を考えてしまう方:★8
・手作り感満載の演出が観たい方:★9
・逆に汚(カッコい)いラドクリフwが観たい方:★10
・下品なギャグの先にある「人生哲学」を考えたい方:★10
・人類には…それを受け入れるのは賢くなり過ぎた…感を感じたい方:★10
 
以下、感想&考察
・〇〇〇…の先に秘められたメッセージとは…
この〇〇〇は、
「オナラ、ウ〇コ、シ〇コ、ボ〇キ」
と誰も彼もが遠ざかりたい汚い言葉、「下品(ゲヒン)」のオンパレードだ!!w
これでもか!というぐらい男性のマイナス面を前面に出してくる。
出してくるからには、自然にシュールギャグに受け取ってしまうような展開にw
下品さで、これ以上上回る映画が果たして存在するのであろうか!?w
というぐらいの下品さレベルなのだ。
しかし、この作品……敢えて、
そこで躊躇するであろう展開を振り切ってやがるのが、本作の見所ポイント!!
他の人に見せたくないマイナスの部分を徹底的に見せ付けてくる。
そこからある恐ろしいことを考え出してしまった……
 
・人はいつから、他人の「〇〇〇」を気にするようになってしまったのだろうか…
例えば、我々のご先祖様のおサルさんを例に考えると、
彼らは「〇〇〇」に対して躊躇するだろうか…
(匂いを嗅いでびっくりするサルはいるがw)
 
動物の自然現象だというのに、
人は、そのことに対して伏せようとする。
まさに「臭いものには蓋をする」ということわざを、
そのまま臭いものに置き変えた内容で、メニー 役のラドクリフは、ストレートに問いただしてくる。
人類は、自ら動物批判になっていないだろうか…
 
我々はいつからそのことを負の遺産として、蓋をしてきたのだろうか…
その原因は、やはり「賢さ」を手に入れてしまった人間の弱点ではないだろうか…
賢くなければ、こんな生理現象であ~だこ~だと議論にもなっていない。
主人公のハンク役(ポールダノ)も、スマホ越しの彼女に対して、声を掛けられずにいる…
 
この作品の〇〇〇で感じ取ったメッセージは、
人間の人生において、
《時として「賢さ」が人生を邪魔をする。》
という
人間が手に入れた力に対して問いかけている点であると思いました。
 
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・死体役のメニーの存在は、果たして幻想の産物か、現実の産物か…
リアリティラインを巧みにぼかして、いつの間にか、何でもありの様な世界観に移行しことにワザあり!!
 
まぁぶっちゃけ幻想だろうが、現実だろうが、
この映画の主軸はブレないので、そこまで重要な要素ではないが、一応巧みな演出が施されていると感じました。
 
まず、冒頭。
早速ハンクが首吊り自殺しそうになっているシーンなのだが、
ここでハンクが、メニーを見つけることにより足場のバランス崩して、
首にロープが引っかかってしまう。
ロープが頑丈では無かったせいか、少しするとロープが切れてしまう。
 
ここに技あり!
 
この時点(ハンクが死にかけている状態)での映画の表現は、僕達の住んでいる世界とのリアリティラインが一致する。
 
メニーは死ぬ寸前の幻覚であり、最後に見える走馬灯の様にそれメニーを観ただけ……
という風に、ハンクは冒頭で既に死んでおり、ロープが切れたのは実は死後の世界なのでは?
という解釈が可能な展開になっている。
そう考えると、これからの展開に対して、死体が屁をここうが、喋ろうが、動こうが、
その世界が「死後の世界」なら全て成り立つ。というリアリティラインを上手く曖昧にして、現実なのか、幻想なのか。分からないようにしている。
 
更には、その後もホーバーボードの様にメニーを操った後、ハンクは海に溺れてしまう…
なぜ助かったのだろうか…
死体が助けてくれたのだろうか…
はたまた既に死後の世界だからだろうか…
スイスアーミーマンの世界観は、凄く曖昧であり、本来であれば何でもありの良いことだけが起きる展開にしようと思えば出来る展開です。
しかし、この作品はこの何でもありの世界観に「下品」や「排泄物」を加えている。
本来であれば「要らない何でもあり」なのだが、そこを全面に表現することによって、
何でもありの世界に極度のマイナス効果を発生させ、世界観のバランスを保つことに成功している。
 
最低の展開と最高の展開が極度に入り混じり、
そこから発生する「人生」や「友情」は、
何者にも変えれない神々しさすら感じさせてくれる。
 
殆どの方は、
メニーが生きてるか…死んでいるのか…
それともハンクの妄想なのか…
という所に疑問を持たれると思いますが、
僕はハンクの方が、
生きているのか…死んでいるのか…
が疑問に思えた作品です。
 
 
以上!以下、おふざけ編!w
 
・キャッチコピー「大切な人が待ってるんだ。」……(  ̄▽ ̄)
いやいや!ww待ってねぇよ!!これっぽっちもww
これは、素晴らしいぐらいのキャッチコピー詐欺!w
寧ろ清々しい詐欺ww
(しかも、この滑走シーン…最初だけだしww)
 
・スイスアーミーマンの由来は、スイスアーミーナイフ から。
(イコール万能ナイフが万能男である。ただし死体w(理解不能w))
・今作のラドクリフは、ハリポタよりストレートで強烈な魔法を放っていたことに感動した!!
ケツから火が吹く感じが、堪らないシュールさと堪らない格好良さが融合してて、=キモい。とも取れるんだが、この色んな感情を抱かせる魅せ方にこの映画は感動させられる!!
・洞窟シーンのシークエンスは必見!
メニーが動き出してくる流れがとても良い。
・サングラス🕶メニーのバスでの歩き方は最高にクールかつ、ダサい!!w
終始、ダサい!
かっこ悪い!
意味分からん!
変な行動!
が合体し過ぎて、
僕の中では「最高!」へと昇華した。
・ラドクリフのケツ毛の多さに感動した!!ww
(あえて剃らずに真っ向からケツを見せつけて来たラドクリフに賛辞を!!ww)
 
 
個人的にヒットしなかった所。
最後の展開。
人が多く集まってきた辺りから、面白くなくなってしまった。かなり荒い。
この作品は、ハンクとメニーの最高の友情映画だったので、正直…モブは邪魔でしかない。
 
ハンクとメニーは、遠慮なく屁をコケる一つ先へ行った人間。
モブは、それについていけない人間。
その差は歴然であり、そんな普通のモブを見たところで何を感じろというのだろうか…
 
最後の締め方も微妙だが、あのまま陸にいても、メニーは死体処理されるだけなら…
いっそ旅立って、次の人を助けに行ってやってくれ!!
スイスアーミーマン!!
と、心の中で次の人とオナラで笑い合える人間と出会えることを、僕は願った…