私、とある華道の師範を持っています。

(茶道も)

 

私世代だと

嫁入り道具の一つってな感じで持っている人多いと思います。

 

華道って

少ない花でも空間に広がりを持たせて

豪華に仕上がるし

まとまりもあって素敵に見せる、なんていうか裏技的な良さがあります。

 

こんなこと言うと叱られそうですが。

 

季節ごとの組み合わせ

バランスなどなど。

 

お正月には必ず活けていたし

桃の節句とか季節感出していました。

 

今ではほぼほぼ家庭用も

アレンジメントに取って代わられているようです。

 

私は母と同じ流派にしたので

お互いに違和感はありません。

 

でも義母は違う流派なので

なんかちょっと違和感がありました。

 

病院などにボランティアで活けられている物も

自分と同じ流派はすぐわかります。

 

ああ、この花器は義母の流派だな、ってわかる物もあります。

 

同じ花なのにね。

 

 

花言葉も色々ありますが

考えてみれば花本体にはなんの関係もありません。

 

意味を持たせて

それゆえ、より素敵な花束になる場合もあるけれど

考えすぎて花束を作れなくなっちゃう場合もあるね。

 

 

先日、風くんがお誕生日祝いに貰った花束。

菊が入っていました。

 

今や日本で菊といえばお葬式や法事仏事のイメージが強いです。

(そういえばお寺に嫁いだ友人によると

仏式の結婚式はお経もあるし焼香もあるってことで

どうしても不祝儀と結びつきがちなんですけれど

そんなわけではないとのことです。)

 

私もLAで誕生日にいただいた花束に菊が入っていて

ギョッとしたのは事実です。

 

言うべきか言わざるべきか。

 

ただ菊にそのイメージを与えたのは日本人

それも最近の日本人。

日本人の文化といえばそうかもだし

最近の風潮といえばそうかもだし。

 

元来、菊は四君子の一つで

お祝い事にも用いられる花だったのにね。

 

差し上げる時は気にして

いただく時にはありがたく、が基本でしょうか。

 

 

そんなイメージだけじゃなくて

苦手な花は人それぞれで

アレルギーが出る人もいるし

プレゼントは難しいです。

 

ちなみに風くんの好きな百合も

私は苦手です。

匂いと花粉が苦手です。

 

 

庭の花はお店で買うもののようにシュッとしてないので

活けるのは難しかったりします。

でも野菜の花も

雑草の花も

それぞれに可愛いものです。

 

伝統的な華道の世界にも

アレンジメント的な風味が加わったり

新しい花材が生まれたり。

 

固執しないことこそ最良最善かもしれません。

 

伝統も大事だけれど

全て幻想。

 

夫も傾倒していた

岸田秀にも

風くんにも通じるかな。

 

もしかしたら

故夫も風くん、好きになったかもしれません。