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暴力団から一流企業社長まで、芸能人、スポーツ選手“裏の後見人”の素顔

──本誌でも再三にわたってネタにしてきたが、芸能人やスポーツ選手の背後には“タニマチ”という存在がいる。大企業の社長からヤクザの親分まで彼らの職業はさまざまだが、時代が変わっても有名人を"かわいがる"というその関係は変わらないようで……。

“タニマチ”とは、もともと相撲界の隠語で、明治時代、大阪の“谷町”で開業していた医者が大の相撲ファンで、無料で力士の診察を行っていたことに端を発する。現在は相撲界に限らず、芸能人やスポーツ選手といった有名人の「後援者」「個人スポンサー」「パトロン」「後見人」などを総称する言葉となっており、その援助形態もさまざまだ。イベントやパーティー会場、夜の街などで有名人をアクセサリーのように引き連れて豪遊する者から、舞台や映画などチケットの買い取り、さらには私生活での金銭援助や副業への協力、女性問題などのトラブル処理をする者まで、彼らの援助は多岐に渡っている。

 2009年、そんなタニマチの存在が話題になったのが、芸能界で起きた2つの事件だろう。もはや説明する必要もない、押尾学と酒井法子の事件である。

「押尾事件では2人の人物が話題になりました。ひとりは事件現場となった六本木ヒルズの部屋を押尾に無償で提供していた下着通販会社ピーチ・ジョンの野口美佳社長。もうひとりは、死亡した女性が働く銀座のクラブに押尾を連れていった大手パチンコ卸機器メーカー・フィールズの山本英俊会長です。野口も山本も『押尾とは“そんな関係”ではなかった』と弁明していますが、見る人が見ればズブズブ。また両者が押尾以外に多くの有名人をかわいがっていたことも、一部のメディアで話題になりました」(夕刊紙記者)

 事件前の野口は自らのブログなどで浜崎あゆみ、吉川ひなの、石田純一といった芸能人とのプライベートな交友を喧伝しており、浜崎などはピーチ・ジョンのカタログで「社長となら、女同士でもヤレると思う。そのくらいリスペクトしている」といったリップサービスまで披露している。山本会長も、元プロ野球選手の清原和博や元横綱の千代の富士(現・九重親方)、その弟子で元大関の千代大海(現・年寄佐ノ山)など有名人との関係は幅広い。
 
 一方、酒井の事件では、逮捕前の逃亡生活に深くかかわった建設会社会長・富永保雄の存在が注目された。酒井の母と旧知の仲で、現在も経済面で私生活の援助をするのみならず、10年末に出版された告白本『贖罪』をめぐっては、版元である朝日新聞出版との交渉やマスコミ対応まで一手に引き受けている。

「一般的に所属事務所が生活全般の面倒まで見るケースはまれで、それぞれのプライベートは自己責任。オフの時に企業のオーナーと個人的な付き合いに発展するケースもあり、例えば郷ひろみと高須クリニックの高須克弥院長との関係は以前から有名で、院長自身、自著でも公言しています。また、最近目立っているのは俳優の伊勢谷友介と木下工務店の木下直哉社長。伊勢谷は自然環境の再生をテーマにしたプロジェクトを行う会社を起こしており、木下工務店が全面的にバックアップ。木下社長の自宅で開かれるホームパーティーに、伊勢谷と観月ありさが一緒に参加したことも確認されている」(女性誌記者)

 個人だけではなく、事務所ごと面倒を見るケースもある。石原裕次郎の23回忌を全面的に支援した宝酒造とオートバックスの両社が石原プロのタニマチというのは、もはや芸能界の常識。松平健や藤原紀香など、バーニングプロ系列のタレントばかりをCMに起用するレオパレス21も同様だろう。また、ひと昔前はIT系企業経営者の名前も飛び交っていたが、このところ元気がいいのはパチンコ業界で、神田うのと結婚した日拓の御曹司や、伊東美咲と結婚した京楽の社長はもちろん、ホール大手マルハンの社長も、アントニオ猪木や和田アキ子らとも交流があるという。


■金メダリスト北島康介に食い込んだあの有名人


 一方、タニマチとの付き合いに関し、スポーツ界で真っ先に名前が挙がるのは、なんといっても清原和博の人脈だろう。1986年の西武入団当時からそのヤンチャぶりで知られ、巨人軍在籍時の99年には暴力団幹部との賭けゴルフや組長とのクラブでの豪遊などをネタに、別の暴力団組員らに恐喝され、裁判沙汰になる事件を週刊誌にスクープされている。

「とにかく夜の街が好きで、怪しいパトロンを山ほど抱えていた。そういえば、PL学園の後輩で元中日の立浪和義にレイプ疑惑が浮上した際も、暴力団幹部が交渉に動いたことがあったね」(社会部記者)

 清原ほどではなくとも、長く球界のブランドを保ってきた巨人の選手にも黒い人脈が群がってきた。清原と時同じく99年には当時コーチだった篠塚利夫(改名後は和典)が、タニマチだった暴力団関係者の“車庫飛ばし”に深くかかわっていた疑惑が報じられ、また清原の盟友・桑田真澄も巨人のチームメイトと共に博徒系暴力団として知られる酒梅組の大幹部とクラブで遊ぶ写真をスッパ抜かれ、野球賭博への関与疑惑が囁かれた。

「野球賭博のハンデを切るためにも、連中はあらゆる手段を使って選手に食い込んでいる。選手の後見人と称して一緒に酒を飲みながら、いろんな情報を得るのは、昔からの常套手段」(スポーツライター)

 その野球賭博問題で大揺れだった相撲界は、もはやタニマチなしには成り立たない。地方場所の宿舎の世話から化粧まわし、懸賞金、昇進パーティ、地方巡業での飲み食いから女まで、すべて「ごっつぁん」で済ませる体質はそう簡単に変わらない。
 
「ほとんどの力士がなんらかの形で世話になっているはずですが、人気があるのはやっぱり横綱・大関クラス。中でも千代の富士時代から九重親方は別格。80 年代、山口組傘下の組長が記した本『相撲界の虚像と実像』(ジャパンネットワーク)にも記されているが、同横綱の結婚式には多数の親分衆が出席して問題になったこともある。ほかにも貴乃花や若乃花をかわいがっていた佐川急便元社長の渡辺広康は、田中角栄や竹下登など自民党のケツ持ちとしても有名だったし、朝青龍も細木数子など人脈は豊富だった」(スポーツ紙記者)

 格闘技の世界も事情は同様で、長らくプロレス界の頂点に君臨するカリスマは「誕生日には某銀行の頭取がポケットマネーで数百人規模の会場と500 万円程度のプレゼントをしていた」といった豪快な逸話が多い。新しいところでは、ボクシング元世界チャンピオンの内藤大助はドン・キホーテの安田隆夫会長のサポートを受けているし、亀田一家は暴力団との交遊疑惑を報じられたこともある。
 
「格闘界では、タニマチがいることが人気のステータスになる。ただ、最近の若いヤツはイメージを気にしてか、あまり付き合いたがらないみたいですけどね」(同)

 意外なところでは、暴力団の企業舎弟で格闘技団体「PRIDE」の陰のオーナーといわれたIとの関係が取り沙汰されているのがGACKTだ。

「GACKTがサイドビジネスに手を出していたのも、Iが資金援助したから。彼の批判記事を書くとヤクザが恫喝に来るなんて噂まであって、2人の関係を取材することはもはやタブー」(前出・夕刊紙記者)

 また、知名度さえあれば、アマチュアでもスポンサーが集まるものだが、その周辺には怪しげな人脈も群がっているようだ。最近では、アテネと北京で金メダリストとなった水泳の北島康介を心配する声が上がっている。
 
「北島は09年、所属していたサニーサイドアップとの契約を打ち切っており、その背後にいたのがKという人物。タニマチというより個人マネージャーのような存在ですが、Kは03年大晦日の格闘イベントのプロデューサーで、彼を通じてキナ臭い人脈につながっているんです。最近の不調も無関係ではないと見る向きも少なくない」(前出・スポーツ紙記者)


■反社会的勢力との関係とその大きすぎる代償


 このように、タニマチは有名人の面倒を見ることで個人的な満足感を満たし、時にはその関係を周囲に喧伝することによって、自分や会社の地位を高く見せている。一方の有名人も、公私にわたるさまざまな恩恵を受けているため、個人レベルで支えてくれるありがたいパトロンと言えるだろう。
 
 だが、その援助資金の出所がポケットマネーではなく、公私混同した会社の経費による破格のギャラであったり、その企業が社会的に問題のあるビジネスをしていたらどうだろうか?

「85年にスキャンダル化した投資ジャーナル事件で、犯人である中江滋樹の愛人として名前の挙がったアイドル・倉田まり子が、激しいバッシングを受けて芸能界から姿を消していますし、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)などで幹部らが逮捕された円天の広告塔・細川たかしも、被害者から訴えられている。大物では、破綻した末野興産の末野謙一は梅宮辰夫や藤田まことを"東西の兄弟分"と豪語していたほど。藤田が事業の失敗で莫大な借金を作り、大阪の豪邸が売りに出された際に1億2000万円の抵当権を設定して融資したり、梅宮が購入した真鶴半島の別荘地の隣接地を所有したのも末野興産だった。その土地を他人に買われたら梅宮の別荘から海が見えなくなるからですよ」(ベテランの芸能記者)

 介護を食い物にした犯罪ビジネスと非難されたグッドウィル・グループの元会長・折口雅博はアイドル好きとして有名だったが、当時は芸能人女子フットサル・リーグのスポンサーといった立場を利用して多くのアイドルに触手を伸ばしていた。名前が挙がっただけでも沢尻エリカ、小向美奈子、南明奈、サエコ、モーニング娘。のメンバーと、まさに手当たり次第である。
 
 タニマチが「反社」と呼ばれる暴力団やその関係者だった場合、さらに問題は深刻だ。91年には、会津小鉄会系組長の長女の結婚披露宴で山城新伍・花園ひろみ夫妻が仲人を務め、萬屋錦之介、若山富三郎、菅原文太、西川峰子らが出席していたことが報じられた。また03年に出資法違反で逮捕されたヤミ金融の帝王・梶山進もVシネ俳優のタニマチと呼ばれ、中野英雄、島田洋八といった芸能人から先の九重親方など相撲界まで、幅広い人脈を持っていた。
 
「確かに、かつては芸能界と暴力団は興行や映画の世界を通じて深い関係にあり、当時、山城は『職業で人を差別するのはおかしい』とマスコミに食ってかかったほど。ほかにも『数百万円もする腕時計を大物俳優にプレゼントした』『有名女優を100万円で抱いた』なんてヤクザの逸話もゴロゴロしていました。ただ、今はもうそういう時代じゃない。黒い交際を隠さないのは、松山千春や、吉本興業のお家騒動で話題になった中田カウスくらいでしょう」(前出・ベテラン芸能記者)

 しかし、表沙汰にならないだけで、両者の関係は水面下で続いている。特に地方興行の多い演歌界での縁は深く、大御所・北島三郎は86年に稲川会の新年会に出席しているのだが、その時の映像にはこんな発言が残っている。
 
「私は人間的に総裁が好きだ。私は大衆と共に歩んできたつもりだが、稲川会も大衆だ。暴力団よりも悪い人間はたくさんいるじゃないか。好きな人間と付き合って、どうして悪いのか」

 その頃、北島による新宿コマ劇場での公演には“極妻”が大挙して押しかけるのが恒例になっていたという。
 
 最近の演歌界では08年に細川たかし、小林旭、角川博、中条きよし、松原のぶえといった面々が、当時・後藤組後藤忠政組長(記事では匿名/宗教とヤクザ参照)の誕生日コンペやパーティーに出席した事実を週刊誌に報じられ、NHKは「公序良俗に反する可能性あり」として彼らの出演禁止を決定。細川や松原は同年のNHK紅白歌合戦の出場辞退を余儀なくされている。

 後藤組長は10年に出版した自伝的著書の中で、この事件についても触れているのだが、その見解が興味深い。芸能人については「あれは可哀想なことをした」としているものの、芸能界との付き合いについてはこう語っている。

「俺も昔は、若い衆らに言われて芸能プロダクションの社長や格闘技のプロモーターとかいわれる連中と遊んだけど、9割は俺が銭、払ってるんだから。俺があいつらのタニマチみたいなもんだ(笑)」

 戦後、三代目田岡一雄山口組組長が起こした神戸芸能社が芸能の礎を築き、日本のショービジネスを活性化させた。当然、彼ら芸能人の“面倒を見る”ことはタニマチだけが持つステータスでもあったのだが、暴力団に厳しい規制がかけられる昨今、“面倒を見られる”人間も、それなりの責任はあるのだ。

(取材・文/常田裕)

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アレックスが交際宣言…お相手は「パスタ」で共演の新人女優

韓国歌手で俳優のアレックス(本名:チュ・ホンゴン)が、ドラマ出演をきっかけに出会った女性と交際中であることを告白し、話題を集めている。

 所属事務所は11日、アレックスの恋愛説が流れると「(アレックスは)良い関係を築いている女性がいる」と事実関係を認めた。また「2人は、MBCドラマ『パスタ』の撮影で出会った」と明かした。

 アレックスのハートを射止めた女性は、スーパーモデル出身の新人女優だという。2人は、同ドラマにそれぞれレストランの社長、従業員として出演していた。

 なお事務所関係者は「2人はドラマでの共演をきっかけに出会ったが、現在女性は芸能活動を中断している」と説明している。

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「持ち上げといて、落とされる」――人は無視→賞賛→非難の3段階で試される

 ソフトバンクの携帯電話CMで今、「白戸家・授業参観」編が流れています。「こども店長」でお馴染の加藤清史郎クンが先生役となって教壇に上がり、「ちやほやの法則」なるものを説明します。

【拡大画像や他の画像】

 清史郎先生が“ちやほや”と書かれた球を高く持ち上げ、ズトンと地面に球を落とす。その時の清史郎先生のセリフ―――「持ち上げといて、落とされる。高く持ち上げられるほど、落差が大きい(再び球を高くから落とす)。信じられるのは家族だけ……」

 (生徒にふんするマツコ・デラックスが)「気を付けなよ、先生」

 (清史郎先生)「あなたも」

 (さらにマツコ・デラックスが犬の白戸家お父さんに向かって)「あんたもよ」

 ……「さんざん持ちあげて、落とす」。かつてメディアで働いていた自分にとっては身につまされる真実ですが、このCMには思わず笑ってしまいました。

 メディアも世の中も、常に自分たちの関心を奪うキャラクターを欲しています。政治家にしろ、芸能人、文化人、スポーツ選手にしろ、ヒーローやスター、アイドル、ヒール(悪役)を何かしら生み続け、そして同時に消費し続ける。これは大衆心理に宿る習慣病のようなものなのかもしれません。

 一般人である私たち1人1人も、長い人生途上にあって、メディアに騒がれるかどうかは別として、時に周囲からちやほやされ、実力以上に持ち上げられるときがあります。また同時に、少し頭角を現すや否や、周囲の嫉妬などによってつぶされそうになる時があります。そんな時、私たちが留意しておきたい大事なことを、プロ野球選手・監督して活躍された野村克也さんはこう表現しています。

 「人間は、“無視・賞賛・非難”という段階で試されている」(『野村の流儀』より)

●【段階1】「無視」によって試される

 誰しも無視されることは辛いものです。自分なりに一生懸命やっても、誰も振り向いてくれない、誰も関心を持ってくれない、話題にも上らない、評価もされない。組織の中の一歯車として働いていると、こうした感覚をよく覚えます。あるいは個人でブログを開設し、自分の意見や作品をネット発信して叫ぶのだけれど、まったく反応が来ない。

 また、就活中の学生が志望企業にエントリーをしても、応募は空を切るばかりで、自分という存在が何十回も否定される。これらはすべて「無視」という試練にさらされています。

 無視という名の試練は本人の何を試しているかといえば、それは「負けん気」です。偉大すぎる芸術家などは、その作品があまりに万人の理解を超えているので、時に本人の生前には誰もが評価できない場合が起こりえますが、一般人の場合であれば、たいてい自分の身の周りには目利きの人が多少いるものです。

 ですから、もし「無視によって、自分にやる気が起こらない」という状況にあれば、その時の答えは、負けん気を出して「人を振り向かせてやる!」という奮起です。その心持ちをしぶとく持ってやっていれば、ひょんなところから理解者、評価者は現れてくるものです。

●【段階2】「賞賛」によって試される

 今はネットでの情報発信、情報交換が発達している時代ですから、仕事の世界でも、趣味の世界でも、「シンデレラボーイ/ガール」があちこちに誕生します。ネットの口コミで話題になったラーメン屋が一躍「時の店」になることは頻繁ですし、YouTubeでネタ芸を披露した人(ペット動物さえも)が、1週間後にはテレビに出演し、人生のコースが大きく変わることはよくある話です。人生のいろいろな場面で、こうした「賞賛」という名の“持ち上げ”が起こります。

 賞賛は、受けないよりは受けた方がいいに決まっているのですが、これも1つの試練です。賞賛によって、人は「謙虚さ」を試されます。芸能人ではよく目にすることですが、賞賛によって天狗(てんぐ)になってしまい、その後人生を持ち崩してしまう人がいます。賞賛は、わがままを引き出し、高慢さを増長させる働きがあるからです。

 このことを古くから仏法では「八風におかされるな」と教えてきました。「八風」とはWikipediaの説明によれば、仏道修行を妨げる8つの要素で、「利・誉・称・楽・衰・毀・譏・苦」を言います。

 このうち前半4つは四順(しじゅん)と呼ばれ、

・「利い」 (うるおい):目先の利益
・「誉れ」 (ほまれ):名誉をうける
・「称え」 (たたえ):称賛される
・「楽しみ」 (たのしみ):さまざまな楽しみ

 で、どちらかというとポジティブな要素です。まさに称賛という試しは、この四順の中にあります。

 ちなみに後半の4つは四違(しい)と呼ばれ、

・「衰え」 (おとろえ):肉体的な衰え、金銭・物の損失
・「毀れ」 (やぶれ):不名誉を受ける
・「譏り」 (そしり):中傷される
・「苦しみ」 (くるしみ):さまざまな苦しみ

 といったネガティブな要素になります。これらは次の試しの段階にかかってきます。

●【段階3】「非難」によって試される

 野村さんが3番目にあげる試練は「非難」です。そう、世の中は「上げておいて、落とす」ことがあるわけですから。その人のやっていることが大きくなればなるほど、妬む人間が増えたり、脅威を感じる人間が増えたりして、いろいろなところから非難や中傷、批判、謀略が降りかかってきます。

 野村さんは「賞賛されている間はプロじゃない。周りから非難ごうごう浴びるようになってこそプロだ」と言います。

 自分を落としにかかる力をはねのけて、しぶとく高さを維持できるか、ここが一流になれるか否かの重大な分岐点になるでしょう。この分岐点は、いわば篩(ふるい)と言ってもいいものです。この篩は、その人の技量や才覚によって一流か否かの選別を行うのではなく、その人が抱く信念の強さによって選別を行います。結局、自分のやっていることに「覚悟」のある人が、非難に負けない人です。

 芸術家として思想家として政治家として、生涯、数多くの非難中傷を受けたゲーテは言います――― 「批評に対して自分を防衛することはできない。これを物ともせずに行動すべきである。そうすれば、次第に批評も気にならなくなる」(『ゲーテ格言集』高橋健二訳より)。

●4段階目のプロセス

 以上のことをふまえ、「無視・賞賛・非難」という3つの段階で試されることを図にするとこうなるでしょうか。

 さて、さらに発展して考えると、歴史上の偉人たちはもう1つ、4段階目のプロセスを経ているように思えます。つまり、下図に示したように、さらなる困難や妨害といった強力な下向きの力を受けながらも、しかし、同時にそれを凌駕する上向きの力を得ながら高みに上がっていく、それが偉大な人の生き様です。

 で、この時、受ける上向きの力は、2段階目の時の「持ち上げ」とはまったく異なり、これは共感や同志という名の堅固なエネルギーの力です。偉大な仕事には、必ずそれを支える偉大な共感者や同志の力があったはずです。

 私は4段階目にあって大きなことを成し遂げようとする人の姿を広野に1本立つ大樹のイメージでとらえます。その大樹は、高く立っているがゆえに、枝葉を大きく広げているがゆえに風の抵抗をいっそう強く受ける。しかしその大樹は、人びとの目印となり、勇気づけとなり、暑い夏の日には広い木陰を与え、冷たい冬の雨の日には雨をしのぐ場所を与えてくれる。そしていつごろからか、そこにつながる蹊(こみち)もできる。春や秋には、樹の下で唄や踊りも始まる。

 そして、清史郎先生が樹を見上げてたたずみ、ひと言―――「いや、あなたは、よくぞ“ちやほやの法則”を乗り越えて、ここまで来ましたな(敬礼)」。(村山昇)


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