第48鉄 金八先生の桜とスカイツリーを見に行く――ちょっとだけ東武伊勢崎線
肌荒れの悩みが…芸能人モデルも絶賛!!《限定品》小顔アイテムがナント【980円】

杉山淳一の+R Style:
3月27日に放送された、ドラマ「3年B組金八先生」の最終回スペシャルを観た。定年で教職を退く金八先生に感動しつつ、ふと思った。物語の舞台となった桜中学も桜が咲いているだろう……というわけで、満開の桜が散り始めたある日、ドラマの舞台ともなった東武鉄道の堀切駅を目指した。この近くには完成間近な東京スカイツリーがあるし、東武博物館もある。充実した一日になりそうだ。
【写真で見る「金八先生の桜とスカイツリーを見に行く ちょっとだけ東武伊勢崎線」】
●鉄道コラムだけど船からスタート
京急沿線にある私の仕事場から東武伊勢崎線方面に向かう場合、都営浅草線直通電車に乗って、浅草または押上で乗り換えると便利。しかし、品川に近づいてふと思った。空も青く、暖かな春の日。なぜこんな日に地下を行くのか。地上を走る電車で行こう、と。
そこで品川駅からJRに乗り換えた。ところが電車の中は真っ暗。福島第一発電所の稼働停止を踏まえた節電のため、車内の照明を切っていた。品川駅は屋根で覆われているため、京浜東北線の車内は地下鉄より暗い。仕方ないとはいえ悲しい。そこで閃いた!
「船でいこう! 日の出桟橋から浅草行きの水上バスがあるじゃないか!」
iPhoneで水上バスのサイトをチェック。今なら13:00発の便に乗れそうだ。浜松町駅で下車して、長い連絡通路を歩きつつ旧芝離宮恩賜公園の桜を眺めると、満開。よい旅になりそうな予感。鉄道コラムで船に乗るなんて……と思うけど、気にしない。今回も鉄道ファンのお楽しみもあるんだから!
●運河と隅田川の桜を満喫
東京湾の水上バスは東京観光汽船が運航している。日の出桟橋やお台場などを拠点とし、東京ビッグサイトや船の科学館へのアクセスルートとしても有名だ。しかしこの時期はやっぱり浅草行きの隅田川航路がオススメ。桜が咲く時期は増便して乗客増加に対応している。
もっとも今日は平日で、世間の自粛気分もあってか船内は空いていた。おかげで右へ左へと席を移して景色を楽しめた。景色は都心側がいい。まずは汐留の桜、晴海の桜、そして築地の聖路加タワーの桜。高層ビルを整備した水辺は、お約束のように桜を植えている。鉄筋コンクリートの街を造っても日本人は桜を忘れない。粋だね!
船から見える鉄道も忘れちゃいけない。出発してすぐに新交通ゆりかもめに挨拶したのち、もう一度ゆりかもめの下を通り抜ける。隅田川に入ってしばらくは、水の底に地下鉄がいくつも見える……という冗談は、4月1日じゃないからやめておこう。両国あたりで総武線の鉄橋を潜る。ゴールの浅草では東武鉄道の鉄橋が待っている。桜に見とれていてもここだけは要チェック。鉄橋の下から電車を眺めよう。
この隅田川クルーズに最近加わった風景といえば東京スカイツリーだ。桜の木が少なくなったなと思ったら視線を前へ。東京スカイツリーが真正面にドーンとそびえ立つ。いまや東京のほとんどの場所から見えるタワーだけど、船からの眺めは堂々としている。いかにも「未来がきた」という感じだ。
水上バスは東武鉄道の鉄橋の手前でターンして浅草桟橋に到着。ここは桜の名所、隅田川公園だ。桜の枝越しに見えるスカイツリーをしばらく鑑賞してから、鉄道の旅に戻るとしよう。
●散歩の予定も節電しだい!?
東武浅草駅のシンボルといえば宝塚の舞台のような大階段。普段は両側のエスカレーターを使うところだけど、この日は節電で停止中。ここだけではなく、都内の鉄道はどこもかしこもエスカレーターが止まっていて階段だらけ。メタボ体型には厳しいけれど、ここは前向きに宝塚のスターになった気分で大階段を上った。
銀色の電車で目指すは東向島駅。東武鉄道といえば最近はスカイツリーの話題が多いが、今日はいったん最寄り駅の業平橋駅を通過して、先に東向島の東武博物館に行く。東武博物館も節電のため15:30で閉館になってしまうのだ。「自粛しないで出かけよう」「消費を増やして経済を元気にしよう」というけれど、出かけたくても節電ムードで目的地が開いていない……。悩ましいところだ。
東武博物館は東向島駅に隣接している。改札を出るとすぐに入り口が見つかる。だけど入館前にその先を見てほしい。デラックスロマンスカー(DRC)こと1720形と、明治時代に活躍した日光軌道の路面電車がある。さらに歩いて水戸街道を渡るとSL広場があって、そこには東武鉄道開業時に活躍したB1形蒸気機関車もある。15:30閉館の今日なら、閉館後の明るいうちでもいいけれど、屋外展示だから入館前の明るいうちに観ておきたい。
東武博物館は東武鉄道90周年を記念して、1989年に公開された施設だ。2009年に開館20周年を記念してリニューアルオープンした。この時、車両工場の片隅に保管されていた戦後初の特急電車5700形が復元されて持ち込まれた。また、東武鉄道初の電気機関車ED101形も新たに展示に加わった。ED101形は近江鉄道に譲渡されたが、廃車後も手厚く保存されており、新博物館を象徴する展示物として里帰りしたそうだ。運転シミュレータも刷新し、鉄道模型パノラマも最新の風景に作り替えられたという。
中庭の5700形とED101を眺めて、蒸気機関車の駆動実演を眺める。鉄道模型パノラマは1日に5回のショータイムがあるほか、幕間の時間帯は運転台に100円玉を入れると自分で動かせる。幅14m、奥行き7mで都心から北関東平野を再現しており、スカイツリーもちゃんとある。かぶりつきの観客席も楽しいけれど、実は2階からも見下ろせる。こちらも空中散歩のようで楽しかった。ちなみに2階の通路の一部は線路際で窓があり、実物の車両が目前を通過する様子を眺められる。すごい迫力だと言いたいところだけど、そろそろ窓を磨いてほしいナ……。
●桜中学は「東京未来大学」になっていた
次に目指したところは堀切駅。ドラマ「3年B組金八先生」の舞台となった街だ。金八先生は下宿先や自宅から徒歩で通勤していたけれど、堀切駅は生徒が高校入試に向かう場面などでたびたび登場した。駅舎を上から撮っていた場面、クレーンを使ったのかな、と思ったけど、なんとそこには歩道橋があった。誰でもあの角度から、駅舎の写真が撮れる。
さて、桜中学のロケ地となった「足立区立第2中学校」は堀切駅に隣接していた。現在は廃校になってしまい、跡地を「東京未来大学」が使用している。元の校舎を残して改装したというけれど、校庭に当たる部分に新たな建物を作ったため、ドラマ時代の姿ではなかった。意外なことに、足立第2中学がメインで使われた時期はTVシリーズの半分ほど。1979~1980年の第1期と、1999年からの第5期、2001年からの第6期、2004年からの第7期だった。第1期の内容が中学生の妊娠という内容だったため、学校側がその後のロケ地使用に難色を示したという。第5期から再び足立第2中学に戻ったが、第8期の時は廃校になっていた。
「桜中学の桜」は、堀切駅側に1本、時計塔のそばに1本と、ちょっと寂しい。外から見えない旧校庭側にはもっとあるのかもしれない。許可を得て見学しようかと思ったけれど、最近は安全上の問題で難しいかもしれないと引き返した。実はここに、地元の有志が「金八先生記念館」を作るという話もある。30年以上も続いた国民的ドラマの聖地として、教室を当時のままに保存し、番組ゆかりの品々を展示する構想とのこと。ぜひ作ってもらいたいと私も思うけれど、資金面で停滞しているらしい。
線路をまたぐ歩道橋で荒川河川敷に出た。ここも金八先生でおなじみのロケ地。ドラマのオープニングで「学校へ向かう金八先生がジョギングする金髪女性にニコニコする」というお約束の地だ。緑の芝が広がる水辺。金髪女性は居なかったけれど、トレーニングウェアで頑張るおじさんがいた。そして振り返れば京成本線の鉄橋。しばらく待っていると新型スカイライナーがやってきた。ここは鉄道ファンにとっても楽しい散歩道だ。
●スカイツリーと桜とサーロインステーキ
東武伊勢崎線の上り電車で引き返し、業平橋駅へ。車窓のスカイツリーがどんどん近づいてきて、業平橋で見えなくなる。なぜなら近づきすぎたから。改札を出て道路を渡ってから見上げると、ズーンとそびえ立つスカイツリー! ケータイカメラの縦長アングルでも収まらないほど高い。駅名の由来となった業平橋の歩道が撮影の名所だというけれど、ここからはよほど広角のレンズでなければカメラにすべて収まらない。
業平橋駅は東京スカイツリーおよび周辺施設、「東京スカイツリータウン」のオープンと同時に駅名を改称し「とうきょうスカイツリー駅」になるという。開業前に訪れたなら、工事中のスカイツリーだけではなく、「業平橋駅」の駅名標も記念に撮っておこう。同駅は吾妻橋駅として開業し、次に浅草駅、現在は業平橋駅、次で4度目の改称だ。ちなみに東武鉄道は過去に「杉戸駅」を「東武動物公園駅」と改称した例がある。駅名に執着しないのなら、東武鬼怒川線の小佐越駅も「東武ワールドスクエア駅」にすればいいのに、と思う。
東京スカイツリーの全景を見たくて、東京スカイツリーを背にして歩き、ときどき振り返ってみた。桜の木からニョッキリと生えたスカイツリーを眺めて満足。その後は街角の桜をひとつひとつ愛でながら歩く。
今日の最後の目的地はレストラン「三州家」だ。外観はファミリーレストラン。実態もファミリーレストラン。しかしこのお店の名物は「ダムカレー」。有名なダムサイト「ダムマニア」を運営する店主が考案したそうだ。ご飯を深めのお皿に盛って堤防を作り、その片側にカレールーを注いだユニークなメニュー……なんだけど、行ってみたら、な、なんと、サーロインステーキ定食が半額セール中だった。
名物のダムカレーを食べたいけれど、肉好きの私にとっては、通常価格1785円のサーロインステーキが895円なんて魅力的すぎる。悩みながらお店に入ると、元気なおっかさんが待ち構えていた。「カレーはいつでも食べられるよ。メニューで写真を見せてあげるから、今日はステーキにしなさいな」そうだな。東京スカイツリーがオープンしたら見物に来るだろうし、ダムカレーはその時でいいや。というわけで、本日のシメはサーロインステーキ。テツ分もタンパク質もたっぷりな、充実した一日となった。
●今回の電車賃
東京観光汽船(水上バス) 日の出桟橋 - 浅草 760円。
東武鉄道 浅草 - 東向島 140円。東武鉄道 東向島 - 堀切 140円。東武鉄道 堀切 - 業平橋 160円。
東武博物館 入館料 200円。
(杉山淳一)
【関連記事】
杉山淳一の+R Style:第47鉄 災害と復興と洋菓子――2008年夏、柏崎
杉山淳一の+R Style:第46鉄 雪国の美女とダイヤモンドダスト――米坂線
杉山淳一の+R Style:第45鉄 時速300kmで夢心地! 新幹線E5系「はやぶさ」試乗会に行ってきた
杉山淳一の+R Style:連載バックナンバー
誠 Style:トラベル
※この記事の著作権は、ヤフー株式会社または配信元に帰属します。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110518-00000031-zdn_mkt-ind
ポッコリお腹に天然オリゴ糖

見た目年齢をこれ以上あげないために。リフトアップクリーム ROSY

最後まで読んでいただき、ありがとうございました♪


今何位かな?


杉山淳一の+R Style:
3月27日に放送された、ドラマ「3年B組金八先生」の最終回スペシャルを観た。定年で教職を退く金八先生に感動しつつ、ふと思った。物語の舞台となった桜中学も桜が咲いているだろう……というわけで、満開の桜が散り始めたある日、ドラマの舞台ともなった東武鉄道の堀切駅を目指した。この近くには完成間近な東京スカイツリーがあるし、東武博物館もある。充実した一日になりそうだ。
【写真で見る「金八先生の桜とスカイツリーを見に行く ちょっとだけ東武伊勢崎線」】
●鉄道コラムだけど船からスタート
京急沿線にある私の仕事場から東武伊勢崎線方面に向かう場合、都営浅草線直通電車に乗って、浅草または押上で乗り換えると便利。しかし、品川に近づいてふと思った。空も青く、暖かな春の日。なぜこんな日に地下を行くのか。地上を走る電車で行こう、と。
そこで品川駅からJRに乗り換えた。ところが電車の中は真っ暗。福島第一発電所の稼働停止を踏まえた節電のため、車内の照明を切っていた。品川駅は屋根で覆われているため、京浜東北線の車内は地下鉄より暗い。仕方ないとはいえ悲しい。そこで閃いた!
「船でいこう! 日の出桟橋から浅草行きの水上バスがあるじゃないか!」
iPhoneで水上バスのサイトをチェック。今なら13:00発の便に乗れそうだ。浜松町駅で下車して、長い連絡通路を歩きつつ旧芝離宮恩賜公園の桜を眺めると、満開。よい旅になりそうな予感。鉄道コラムで船に乗るなんて……と思うけど、気にしない。今回も鉄道ファンのお楽しみもあるんだから!
●運河と隅田川の桜を満喫
東京湾の水上バスは東京観光汽船が運航している。日の出桟橋やお台場などを拠点とし、東京ビッグサイトや船の科学館へのアクセスルートとしても有名だ。しかしこの時期はやっぱり浅草行きの隅田川航路がオススメ。桜が咲く時期は増便して乗客増加に対応している。
もっとも今日は平日で、世間の自粛気分もあってか船内は空いていた。おかげで右へ左へと席を移して景色を楽しめた。景色は都心側がいい。まずは汐留の桜、晴海の桜、そして築地の聖路加タワーの桜。高層ビルを整備した水辺は、お約束のように桜を植えている。鉄筋コンクリートの街を造っても日本人は桜を忘れない。粋だね!
船から見える鉄道も忘れちゃいけない。出発してすぐに新交通ゆりかもめに挨拶したのち、もう一度ゆりかもめの下を通り抜ける。隅田川に入ってしばらくは、水の底に地下鉄がいくつも見える……という冗談は、4月1日じゃないからやめておこう。両国あたりで総武線の鉄橋を潜る。ゴールの浅草では東武鉄道の鉄橋が待っている。桜に見とれていてもここだけは要チェック。鉄橋の下から電車を眺めよう。
この隅田川クルーズに最近加わった風景といえば東京スカイツリーだ。桜の木が少なくなったなと思ったら視線を前へ。東京スカイツリーが真正面にドーンとそびえ立つ。いまや東京のほとんどの場所から見えるタワーだけど、船からの眺めは堂々としている。いかにも「未来がきた」という感じだ。
水上バスは東武鉄道の鉄橋の手前でターンして浅草桟橋に到着。ここは桜の名所、隅田川公園だ。桜の枝越しに見えるスカイツリーをしばらく鑑賞してから、鉄道の旅に戻るとしよう。
●散歩の予定も節電しだい!?
東武浅草駅のシンボルといえば宝塚の舞台のような大階段。普段は両側のエスカレーターを使うところだけど、この日は節電で停止中。ここだけではなく、都内の鉄道はどこもかしこもエスカレーターが止まっていて階段だらけ。メタボ体型には厳しいけれど、ここは前向きに宝塚のスターになった気分で大階段を上った。
銀色の電車で目指すは東向島駅。東武鉄道といえば最近はスカイツリーの話題が多いが、今日はいったん最寄り駅の業平橋駅を通過して、先に東向島の東武博物館に行く。東武博物館も節電のため15:30で閉館になってしまうのだ。「自粛しないで出かけよう」「消費を増やして経済を元気にしよう」というけれど、出かけたくても節電ムードで目的地が開いていない……。悩ましいところだ。
東武博物館は東向島駅に隣接している。改札を出るとすぐに入り口が見つかる。だけど入館前にその先を見てほしい。デラックスロマンスカー(DRC)こと1720形と、明治時代に活躍した日光軌道の路面電車がある。さらに歩いて水戸街道を渡るとSL広場があって、そこには東武鉄道開業時に活躍したB1形蒸気機関車もある。15:30閉館の今日なら、閉館後の明るいうちでもいいけれど、屋外展示だから入館前の明るいうちに観ておきたい。
東武博物館は東武鉄道90周年を記念して、1989年に公開された施設だ。2009年に開館20周年を記念してリニューアルオープンした。この時、車両工場の片隅に保管されていた戦後初の特急電車5700形が復元されて持ち込まれた。また、東武鉄道初の電気機関車ED101形も新たに展示に加わった。ED101形は近江鉄道に譲渡されたが、廃車後も手厚く保存されており、新博物館を象徴する展示物として里帰りしたそうだ。運転シミュレータも刷新し、鉄道模型パノラマも最新の風景に作り替えられたという。
中庭の5700形とED101を眺めて、蒸気機関車の駆動実演を眺める。鉄道模型パノラマは1日に5回のショータイムがあるほか、幕間の時間帯は運転台に100円玉を入れると自分で動かせる。幅14m、奥行き7mで都心から北関東平野を再現しており、スカイツリーもちゃんとある。かぶりつきの観客席も楽しいけれど、実は2階からも見下ろせる。こちらも空中散歩のようで楽しかった。ちなみに2階の通路の一部は線路際で窓があり、実物の車両が目前を通過する様子を眺められる。すごい迫力だと言いたいところだけど、そろそろ窓を磨いてほしいナ……。
●桜中学は「東京未来大学」になっていた
次に目指したところは堀切駅。ドラマ「3年B組金八先生」の舞台となった街だ。金八先生は下宿先や自宅から徒歩で通勤していたけれど、堀切駅は生徒が高校入試に向かう場面などでたびたび登場した。駅舎を上から撮っていた場面、クレーンを使ったのかな、と思ったけど、なんとそこには歩道橋があった。誰でもあの角度から、駅舎の写真が撮れる。
さて、桜中学のロケ地となった「足立区立第2中学校」は堀切駅に隣接していた。現在は廃校になってしまい、跡地を「東京未来大学」が使用している。元の校舎を残して改装したというけれど、校庭に当たる部分に新たな建物を作ったため、ドラマ時代の姿ではなかった。意外なことに、足立第2中学がメインで使われた時期はTVシリーズの半分ほど。1979~1980年の第1期と、1999年からの第5期、2001年からの第6期、2004年からの第7期だった。第1期の内容が中学生の妊娠という内容だったため、学校側がその後のロケ地使用に難色を示したという。第5期から再び足立第2中学に戻ったが、第8期の時は廃校になっていた。
「桜中学の桜」は、堀切駅側に1本、時計塔のそばに1本と、ちょっと寂しい。外から見えない旧校庭側にはもっとあるのかもしれない。許可を得て見学しようかと思ったけれど、最近は安全上の問題で難しいかもしれないと引き返した。実はここに、地元の有志が「金八先生記念館」を作るという話もある。30年以上も続いた国民的ドラマの聖地として、教室を当時のままに保存し、番組ゆかりの品々を展示する構想とのこと。ぜひ作ってもらいたいと私も思うけれど、資金面で停滞しているらしい。
線路をまたぐ歩道橋で荒川河川敷に出た。ここも金八先生でおなじみのロケ地。ドラマのオープニングで「学校へ向かう金八先生がジョギングする金髪女性にニコニコする」というお約束の地だ。緑の芝が広がる水辺。金髪女性は居なかったけれど、トレーニングウェアで頑張るおじさんがいた。そして振り返れば京成本線の鉄橋。しばらく待っていると新型スカイライナーがやってきた。ここは鉄道ファンにとっても楽しい散歩道だ。
●スカイツリーと桜とサーロインステーキ
東武伊勢崎線の上り電車で引き返し、業平橋駅へ。車窓のスカイツリーがどんどん近づいてきて、業平橋で見えなくなる。なぜなら近づきすぎたから。改札を出て道路を渡ってから見上げると、ズーンとそびえ立つスカイツリー! ケータイカメラの縦長アングルでも収まらないほど高い。駅名の由来となった業平橋の歩道が撮影の名所だというけれど、ここからはよほど広角のレンズでなければカメラにすべて収まらない。
業平橋駅は東京スカイツリーおよび周辺施設、「東京スカイツリータウン」のオープンと同時に駅名を改称し「とうきょうスカイツリー駅」になるという。開業前に訪れたなら、工事中のスカイツリーだけではなく、「業平橋駅」の駅名標も記念に撮っておこう。同駅は吾妻橋駅として開業し、次に浅草駅、現在は業平橋駅、次で4度目の改称だ。ちなみに東武鉄道は過去に「杉戸駅」を「東武動物公園駅」と改称した例がある。駅名に執着しないのなら、東武鬼怒川線の小佐越駅も「東武ワールドスクエア駅」にすればいいのに、と思う。
東京スカイツリーの全景を見たくて、東京スカイツリーを背にして歩き、ときどき振り返ってみた。桜の木からニョッキリと生えたスカイツリーを眺めて満足。その後は街角の桜をひとつひとつ愛でながら歩く。
今日の最後の目的地はレストラン「三州家」だ。外観はファミリーレストラン。実態もファミリーレストラン。しかしこのお店の名物は「ダムカレー」。有名なダムサイト「ダムマニア」を運営する店主が考案したそうだ。ご飯を深めのお皿に盛って堤防を作り、その片側にカレールーを注いだユニークなメニュー……なんだけど、行ってみたら、な、なんと、サーロインステーキ定食が半額セール中だった。
名物のダムカレーを食べたいけれど、肉好きの私にとっては、通常価格1785円のサーロインステーキが895円なんて魅力的すぎる。悩みながらお店に入ると、元気なおっかさんが待ち構えていた。「カレーはいつでも食べられるよ。メニューで写真を見せてあげるから、今日はステーキにしなさいな」そうだな。東京スカイツリーがオープンしたら見物に来るだろうし、ダムカレーはその時でいいや。というわけで、本日のシメはサーロインステーキ。テツ分もタンパク質もたっぷりな、充実した一日となった。
●今回の電車賃
東京観光汽船(水上バス) 日の出桟橋 - 浅草 760円。
東武鉄道 浅草 - 東向島 140円。東武鉄道 東向島 - 堀切 140円。東武鉄道 堀切 - 業平橋 160円。
東武博物館 入館料 200円。
(杉山淳一)
【関連記事】
杉山淳一の+R Style:第47鉄 災害と復興と洋菓子――2008年夏、柏崎
杉山淳一の+R Style:第46鉄 雪国の美女とダイヤモンドダスト――米坂線
杉山淳一の+R Style:第45鉄 時速300kmで夢心地! 新幹線E5系「はやぶさ」試乗会に行ってきた
杉山淳一の+R Style:連載バックナンバー
誠 Style:トラベル
※この記事の著作権は、ヤフー株式会社または配信元に帰属します。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110518-00000031-zdn_mkt-ind
ポッコリお腹に天然オリゴ糖

見た目年齢をこれ以上あげないために。リフトアップクリーム ROSY

最後まで読んでいただき、ありがとうございました♪


今何位かな?

