『ドリームキャッチャー』 | 映画・出来事備忘録

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観た映画の感想や日々の出来事などを書きます。備忘録的な。映画は洋画ばっかりネタバレしまくりなのでご注意を!

今日は、


ローレンス・カスダン監督作品『ドリームキャッチャー』を観ました!



仲良し4人組のヘンリージョーンジービーヴァーピート。ある日彼らはいじめられていた知恵遅れの少年ダディッツを助け、だんだんと交流を深めていく。やがて4人は、ダディッツによって自分たちに不思議な能力が授けられたことを知る。そして20年後。恒例行事として山小屋で休暇を過ごすことにしていた4人は、その年も山小屋へ訪れていた。そこへやってきた遭難者リックを介抱するジョーンジーとビーヴァーだが、リックはバスルームで悲惨な死を遂げてしまう。彼の死の真相とは。そして4人は、全く予想だにしなかった途方もない事件へと巻き込まれていく…。



えーっと、かなり予想の斜め上をいく展開でした。


原作は、『スタンド・バイ・ミー』『グリーン・マイル』などのスティーヴン・キングです。なんでも彼は、自身の小説を原作として製作された過去のどの映画よりも、この『ドリーム・キャッチャー』が最高傑作だと思ってるようです。さてどうでしょう。


前半は『スタンド・バイ・ミー』のような少年同士の友情が描かれていて、私はとても好きな雰囲気でした。サスペンスっぽくシリアスな感じも程よく混じってます。とっても良い感じです。ここからどうにかなってサイコな展開になっていくのかなーと思いました。サイコパスでとっても過激な殺人鬼が登場するのか、と。


ところが、介抱していたおじさんが血だらけで死んでから、雲行きが怪しくなっていきます。死んだおじさんのケツから何か出ます!どびゅるるるるんっと!ジョーンジーとビーヴァーはその”何か”を便器の中に閉じ込めようとします。しかしかなり力が強く暴れん坊な”何か”は隙を見てついに抜け出し、便器の蓋の上に座って必死に押さえ込もうとしていたビーヴァーにとびかかって惨殺します。そいつはなんと、宇宙からやってきたエイリアンだったのです!そう、まさかのエイリアン展開です。衝撃…。


前半と後半のギャップが半端なかったです。特にラストのジョーンジーの体を乗っ取ってた宇宙人との対決は、B級映画臭がぷんぷんでした。それはそれで楽しかったからいいのですが、映画としては特典映像のもうひとつのエンディングの方が良かったんじゃないかな。


ダディッツの口癖(?)で「アーイ、ダディッツ!!」てのがあるんですが、これかなり気に入りましたw「アーイ」で両腕を縮めて、「ダディッツ!!」で両腕を上に向かって突き上げます。動きがダイナミックだし、響きもいいし、これは全力でやったら絶対気持ちいいw


私が一番気に入ったシーンは、ダディッツと4人が初めて会う場面。ダディッツをいじめているのは4人よりもずっと年上の少年3人で、体もデカイし態度もデカイ。それでもヘンリーたちは臆することなく立ち向かうんですよー。無事追っ払った後に、ダディッツを落ち着かせようとしてビーヴァーが歌を歌ってあげるんですが、それがまたいいんですよね。『ブルーバイユー』って曲です。


大人ビーヴァーはそうでもないんですが、少年ビーヴァーはかなりの美形かわいこちゃんです。昔から黒縁メガネだった模様。髪の毛サラサラで『ターミネーター2』のジョン・コナーにどこか似ている…。今は何してるんでしょうこの子役。この映画は2003年のものなので、もう20歳は超えてるよね。少年ビーヴァーが歌を歌ってあげてるのが良いなあと思ったので大人ビーヴァーも好きになったのですが、まさかの死亡で大ショック。4人とも生き残るパターンの映画だと思ってましたorz


ヘンリーたちの少年時代を演じる子役たちがかなり大人の4人に似ているのでびっくり。特にピート役の子役がほんとそっくりでちょっと笑ってしまいました。


ピートの死に方、なんか可哀想すぎる気がして…。何も成し遂げてないというか、ただ殺されただけというか。殺される前にエイリアンウナギに相当の深手を負ってましたし。むごい。何気に好きだったのに。一番はビーヴァーですが。


ジョーンジーは、ジョーンジー自身の時の演技とミスター・グレイが乗り移ってる時の演技の違いが良かったです。顔は一緒だけど、あ、こいつジョーンジーじゃないなってすぐ分かります。本物のジョーンジーが記憶倉庫に閉じ込められている、という設定も面白い。


大人ダディッツを演じたドニー・ウォールバーグ、良かったですー!ドニーは『バンド・オブ・ブラザース』に部下を上手に動かす将校役を演じていてすごく好きだったのですが、ますます好きになりました。ちなみにドニーは、『ザ・シューター/極大射程』『TED』のマーク・ウォールバーグの実の兄です。それから、『シックス・センス』冒頭でマルコムを撃ち拳銃自殺するビンセント・グレイ役もやってますよー!この役のためにかなりの減量をしたそうです。


ジョーンジー役のダミアン・ルイスは、ドニー同様『バンド・オブ・ブラザース』で全話通しての主人公として登場しています。有能で真面目で几帳面な指揮官ですごくかっこよかったですが、この映画で演技の幅の広さを再確認できて嬉しいです。BoBの話ばっかしてる気がするのでいい加減1話からの感想書けよって感じですよね、すいません。まだまだ理解が足りないのでー…。


あくどい上司の下で働く将校オーウェン役には、トム・サイズモア。『プライベート・ライアン』のホーヴァス軍曹役が素敵だったので、また軍人役が見られて嬉しい!ホーヴァス軍曹の時より若干痩せてる?ホーヴァス同様、タフで有能で使えるやつでした。結局死んでしまいましたが、あくどい上司に思い知らせてからの死だったのでまだ救われたかな…。


『ドリームキャッチャー』、原作とはラストとかが全く違っているそうで、賛否両論巻き起こってます。前半と後半の毛色の違いがものすごくて、ある意味一度で二度おいしい作品なので個人的には好きです。まあ登場人物が人間オンリーのサイコサスペンスも観てみたかったですがね。わりと何回も楽しめそうな映画でした!DVDが欲しいかもしれない。


それでは、今日はこの辺で。おやすみなさいー!