今日は、
キャメロン・クロウ監督作品『ザ・エージェント』を観ました。
1996年の作品なので、トム・クルーズがすごく若々しいです。34歳ですね。若い。
ジェリー・マグワイア(トム・クルーズ)は、スポーツ・エージェント会社SMIに勤める有能なエージェント。選手や選手の家族、ファンの気持ちをないがしろにして、高価な年俸のために働く毎日です。そんなある日、ないがしろにし続けてきた選手の子供から、激しい言葉を投げつけられます。それがきっかけでジェリーは、今までの自分と会社のやり方は本当に正しかったのか、お金よりも大切なことがあったのではないか、と悩み始めます。
そして初心に帰り、理想に燃えた提案書を一晩で書き上げました。それを会社で配り、同僚たちからの賞賛を浴びるジェリー。でも、あっさりとクビにされてしまいます。たくさんいたジェリーのクライアントは同僚のボブ(ジェイ・モーア)にほとんど奪われ、残ったのは黒人アメフト選手のロッド(キューバ・グッディング・Jr)だけ。提案書の理想どおりのスポーツ・エージェント会社を立ち上げたいと考えるジェリーは、SMIを去る際に同志を募ります。でもついてくると言ったのは、子持ちのシングルマザー、ドロシー(レニー・ゼルウィガー)ただ一人でした。
会社をクビになり、妻とも別れ、負け犬同然のジェリー。それでも彼は、ドロシーとロッドという二人の協力者と共に、理想のスポーツ・エージェント会社を立ち上げるために奮闘します。
ざっくりしたあらすじは、こんな感じです。
ジェリーは、いい意味でトムクルーズらしくない役柄でしたね。妻に別れを申し出たら思いっきりぶん殴られたり、わりと笑えるキャラクターでもありました。この妻は本当に嫌な女なんですよ。別れた後も、ジェリーのことを「負け犬!」と罵ってました。それから、ジェリーと、ドロシーの子供レイとの絡みが可愛かったです。
ドロシーは、可愛いなーと。ジェリーが近くにいるのに気付かず、「彼を愛してるわ!そう私は彼を愛してるの!愛してる!!!」とおおはしゃぎでお姉さんに打ち明けます。笑えますww可愛いけどいろいろな物事についてちゃんと考えている知的な女性です。
ロッドは、洋画の典型的な黒人キャラでした。ひたすら陽気。行動は粗雑で荒々しいけど、根は良い奴。こういう面白黒人の吹き替えは高木渉さんがぴったりだと思うんですが、この映画は別の人が吹き替えてるみたいですwロッドとジェリーの友情はとってもいい感じでした。
序盤、ジェリーとドロシーがエレベーターで、耳の聴こえないカップルと乗り合わせます。彼氏の方が手話を使って彼女に何か伝えているんですが、ジェリーは何を言っているのか分かりません。ドロシーは手話が分かり、「君が僕を完全にする」と言っていたのだと教えてくれます。
物語はどんどん進んで終盤、二人は結婚したものの、うまく行かなくなり出張を理由に別居のようなことをしています。でもジェリーは、たったひとりのクライアントであるロッドと関わっているうちに、自分にはドロシーが必要だということに気が付きます。ドロシーの家に向かい、自分の思いを打ち明けるジェリー。決め台詞は…「君が僕を完全にする」。
このセリフを聞くまで、序盤のエレベーター内のカップルのことなんてすっかり頭から消え去っていたのですが…。この大事な場面であの何気ないシーンのセリフを持ってくるかー!と。こういう演出、すごく好きです。
それから、ラストの演出もすごく好みです。ジェリーとドロシーとレイの3人で散歩中、球場の近くを通りがかったときに野球ボールが飛んできます。それを拾って投げるレイ。めちゃめちゃ遠くに飛んでく野球ボール。フェンスの向こうの野球少年たちもびっくり。未来のメジャーリーガーか?という、希望のある終わり方が良かったですね。
ヒューマンドラマとロマンスが入り混じった映画でした。アクションもいいけど、トムさんにはこういう映画にもたくさん出て欲しいなあと思います。トムさんの笑顔が眩しい映画でした。
それでは今日はこの辺で。おやすみなさーい!!
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