1年半年くらいホテルの仕事を続けて来た。
辞める数ヶ月前に同じ仕事場の同じ年齢の男の子と付き合った。
お互いホテルの寮に住んでいて、男性、女性と別れていたが、こっそり深夜にお互いの部屋を行き来していた。
その彼は、私が以前付き合っていた元カレとは真逆のアニメ好きなナヨナヨした性格の人だった。
でも、長くは続かなかった。
別れた原因は色々。
その彼の元カノも同じ職場だったこと。
アニメが好きな彼に私が付いて行けなくなった事。
暇さえあればパチンコに行っていた事。
私と付き合っているときに嘘付いて元カノとホテルへ行っていた事。
心の整理がつかなくて、家はいつも通り出るけど、職場へは行かなかった。
1ヶ月くらい、海でぼーっと時間を潰し職場の上司と話し合って退職した。
退職する少し前に専門学校に通っている弟が、学校に行きやすいようにと両親がアパートを借りてくれていて、私も住めるよう少し広い部屋を用意してくれた。
退職してから弟と2人暮らしが始まった。
求人情報誌をコンビニから取って帰っては電話する日々。
当時23歳。弟20歳。
しばらくして、市内の新規居酒屋に就職が決まり仕事を始めた。
前職もサービス業。
サービス業の仕事は好きだった。
居酒屋は過去にもバイトだったが経験があった。
社員として働くからにはバイトにはない仕事も多々あった。
居酒屋の店長は、県外から移住して来たサーファーだった。
見た目、チャラい。
口調、チャラい。
面接でかなりの不安があったが、とりあえず就職だった。
仕事始めは覚える事が沢山あったが、それさえ楽しかった。
みんな良い人だったから、すぐにお店に馴染めた。
社員として働き店長の仕事を側で見て来て感じた事。
店長になればお給料は上がるが、責任も出てくる。
社長とのミーティング、新しい料理の研究。
それらを仕事終わりの深夜にしているのを見て、聞いたりしているうちに、
店長というポジションには付きたくなくなった。
私は、お客様との会話が好きだったから。
自分の父親世代の男性が楽しそうに帰って行くのを、お料理を提供するわずかな時間にかわす1言、お客様とのこうしたやり取りが楽しく、何者にも変えられない大切なものだった。
天職。
そう感じたのは今でも覚えている。