現在公開中の米映画「記者たち」。
イラクに大量破壊兵器があるだろういう理由だけで戦争をしかけたアメリカ中央政府。
結局そんなものはなかったことは周知の事実。
その記者たちの奮闘ぶりを描いた本作。
こういう映画はアメリカではよくつくられるが、日本ではほとんど目にしない。
なぜか?
おれなんかすごく観たいけどね。
森友・加計問題をめぐる記者たちの攻防。官邸に握りつぶされる重要書類。そして暴かれる驚愕の事実!ってね。
いくらでもネタはあるはずなんだ。
人々の関心も実は高いだろうし、首相が嘘をついているのもみんな知っている。
それを白日の下にさらすメディアの記者。いいじゃないか。
でも作られないのは、事前に企画そのものが内閣につぶされてしまうのか。
もしくはスポンサーが(政府とつながりすぎているから)つかないのか。
もともとお上に歯向かう精神が日本人に欠如しているからなのか。
どういうことなんだろ。
その辺の事情も日本社会がもつ閉塞的な空気をつくっているのだろ。
個人的に発言しずらい国でもあるらしいし。

そういえばいま清張の「不安な演奏」を読んでいるが、この時代の人々は今より自由だったようだ。
話す言葉もそれぞれ自信にあふれ、変に卑屈にならない、遜らない。ほぼ平等。
でも今は初めっから腰がひけていたり、丁寧すぎておかしな人間関係になっている。

政治的映画がないわけではない。
沖縄基地問題を扱った優れたドキュメンタリーがあったりする。
でもメジャーな俳優を使った興行的にも成功を狙ったこういう映画はない。

そのことをいちばん喜んでいるのは内閣の連中なのだが。


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