是枝監督作品はあまり観てこなかったが、この人はほんとにうまいなぁ。この作品では数々のメッセージが描かれ、いろいろ考えさせられた。結局、誰が人を裁いているのか?裁判長ではなく、法廷の場や周囲の雰囲気で都合よく判決が下される。みんなこの社会の枠組みの一つにすぎず“人間”はその次のまた次くらい。システム最優先。法廷を出る三人の弁護士が人の間をぬい歩く。その顔に表情らしきものはない。彼等も現在社会システムの1つに過ぎないということだろう。昨日はちょっとよくわからない作品だとの印象が強かったが、今朝になるといろいろ想う処がでてきた。照明の具合もよく重厚感と温かみがある。そして音楽は誰なのか気になっていたら、クレジットで外国人の名前が。なるほどね。どこか風通しが良く、こんなにほどいい音楽を書く日本人っていたかなぁ?と思っていたから。何が“三度目の殺人”なのか?この犯人は実はもう一人殺していた、という残虐性を表した題名なのだろうか。深読みが苦手なおれにはよくわからない。広瀬すず演じる娘は本当に父親に性的虐待を受けていたのか。それは彼女の証言だけに終わっているからこれも狂言か?と勘ぐってしまったり。もし虐待が事実であれば他の女優さんを起用してでもレイプシーンを見せるのがいい(ここが邦画の弱いところかも)。まあ、いろいろすっきりしないところはあるが、すごい作品。福山さんの台詞と表情の“間”も印象に残る。あのひょうひょうとしたキャラはいい。役所さんの犯人役も終始すばらしい。
ラスベガスで起きた銃撃事件。報道によると遠く離れた高層ホテルからマシンガンのようなもので連射したとか。この高齢の容疑者はもしかしたら退役軍人ではないのか。素人ができる犯行とはとても思えない。戦地から戻ってくる人たちの多くがPTSDにかかり、アメリカで問題になっている。年間の自殺者はかなりな数にのぼる。イーストウッドの“アメリカンスナイパー”にもそれが描かれている。銃社会のアメリカ。こうした事件がなくなることはない。それとISが犯行声明を出したとも述べていた。しかしこれはどうも怪しい。便乗声明じゃないのか?だとしたらISがそれだけ弱体化してきた証拠だ。
