ナ・ホンジン監督は極限まで追いつめる。
この姿勢は本作でも同じだ。これほど完成度の高い映画を観るのは久しぶりであるが、疲れたなー笑。物語は壮絶を極め、出演者全員が持てる力を超えて演技している。國村さんもさすがの存在感であるし、女の子もすごい台詞をはいている。ナ監督作品は希望を決して約束しない。安っぽいエンディングなどみじんも考えない。この作品も「こうくるか!」と背筋が凍る展開に驚いた。しかしテーマは深い。いったい真実とはなんなのか?あなたがいま聞いたその噂はなぜ信じられる?さらに、目に見えているものが真実とは限らないぞ。という普遍的な問いを中心に据える。恐ろしいシーンは徹底して恐ろしい。でも必要以上なエグさはない。それでもR指定でないのは不思議だ。美しい風景のシーンも素晴らしい。スタッフはあの画を撮るために相当粘ったのだろうな。昼間の街のシーンでも道路にあらかじめ水をまいておく。アメリカ映画でよく見られるが、この手法は画が締まる。
ホンモノの映画を観みたという充実感と、実のところ、誰が元凶なのか?という複雑な想いをもって、映画館をでた。
