こういうテンションの時に聴く音楽ってのもおのずと限定されてくるもので。
いまはもっぱら以下のものをよく聴く。
・マーラー第5(バーンスタイン指揮・ウィーン)。
限定的に第1&2楽章。怒りに狂って自己滅亡してしまうような破壊的な楽想がいい。それでいて陶酔的な救済ともいえない甘ったるいメランコリー。この極端な対比はマーラーの特徴。演奏はバーンスタイン盤がいちばんしっくりくる。遠慮なしのやりたい放題。魂の猛りのままに指揮をし、ウィーン・フィルも全力でそれに応えている。
・マーラー第2(アバド指揮ウィーン)
アバドは幾多の同曲録音を残しているが、おれはこの盤以外はあまり評価しない。やはりウィーン・フィルの厚み・ふくよかさがモノをいう。時折見せる牙を剥くようなフォルテ!アバド晩年にみられた作為的表現はあまりない。曲に対して真っ向勝負を仕掛ける。そこから生まれるスリリングな世界。それだけでいい。
・パブリックエネミー
公共の敵!という和訳が正しいのかわからんが。アメリカのヒップホップグループ。“ドゥー・ザ・ライト・シング”というスパイク・リー監督作品に夢中になり何度か観るうちに“ファイト・ザ・パワー”が頭に染み込んだ。この曲の冒頭に誰かの演説があるが、あれはキング牧師だろうか。とにかくかっこいい曲だし。パワフルだ。映画ではラジオラヒームも愛した曲でもある。
・パルプフィクション
のサントラ。これは全編いい。冒頭のテーマ曲はあまりにメジャーになったが、その他の楽曲もいい。7番目に収録されている誰か忘れてしまったが往年の女性シンガーの歌声はほんとに素敵だ!自分でも歌いたいと何度か車んなかで練習したがハードルが高すぎてむり。マフィア同士のどうでもいいハンバーガートークも楽しい。そして最後に一方的に呪文をとなえて拳銃をぶっぱなす!つべこべ言わず爽快だ。
ベートーヴェンのほとんどすべての楽曲
ベートーヴェンは闘争の音楽。人が生きるための源になる音楽。あらゆる気持ちのうっぷんを晴らせる普遍的な叫び!そして豊かなロマン性。とにかく熱い!そして忘れてはいけないのは人間という生物が本来もっている野蛮さを具現化した楽曲だということ。きれいごとなどない。そこにあるのは原始的な魂の咆哮の宝庫(洒落か?)。ピアノ・ソナタも後期弦楽四重奏も最高だが、響きの重厚さから交響曲2・3・7・9を聴く。フルトヴェングラー、バーンスタイン、もちろんC・クライバー、そしてアーノンクール。真髄に迫る狂気的演奏でないとベートーヴェンにならない。そういう意味でみんな狂っている。イエーイ!