トム・ハンクスの落ち着いた演技が光る。この映画の原題はハドソン川の奇跡じゃなくて機長(サリー)その人のファーストネームだ。内容もそのようになっており、奇跡というよりサリー機長の俊敏な英断により、全員の命が救われた実話である。イーストウッドらしい静かな演出であり、ドキュメンタリー作としても見られる。飛行機のシーンすべてが緊迫感と臨場感をもって伝えられる。こういうのはアメリカじゃないと撮れない。多くの人々が人命救助に奔走する姿は胸を打った。イーストウッドにしては珍しく淡々と描いた異色作。ただし見応え充分。楽しんだ。