捕食者なき世界。この手の本はよく読むがこれは比較的分かりやすいし斬新だ。
生物多様性のなにが大切なのか、人間という生き物の存在が他の生物に与える圧倒的影響など、いろいろ考えさせられる。
一歩ひいて現世をみると、いまの人類の繁栄も地球の歴史でいえばほんの一瞬の出来事にすぎない、とおもえてくる。
いずれはすべてが淘汰され、地表の一部にその痕跡が残される。そうなるのが自然なのだろう。

また、現代人の痴呆を減少させるには補食動物を街に放つ、という案にはなるほどなとうなずいた。
人間はなんの不安もなくのうのうとしていることにまだ慣れていない。対応できない。切磋琢磨しているのが本来の姿なのかもしれない。
だからみなが思い描く老後の姿は理想像ではないのではないか。
泳ぐのをやめた外洋魚が生きることができないのと同じだ。

なにも死ぬまであくせく働け、ということではない。真剣に遊び、真剣に好き勝手やれば良いのだ。
でもそれを見つけるのはかなり難しい。
特に日本人男性は趣味がなく、会社生活が終わったら何もなく時間をもてあます人が多そうだから。