■アラン・ギルバートは正統派な良い指揮者だ。
奇をてらうとかはまったくないのに、音楽は新鮮な響きを放っていた。
前半でショスタコーヴィッチのヴァイオリン協奏曲第1番をやったが、これがこの日のクライマックスとなった。
ソリストのリサ・バティアシュビリ、彼女の音楽に会場全体が圧倒される。
ショスタコが書いたこの名曲を彼女は完全に把握しきり、それを全力で表現する。
こんなすごいヴァイオリニストって他にいたか?
容姿もとても美しく、なによりも弾いている姿がかっこいい!
さらにショスタコーヴィッチ自体の存在の大きさにも気がつかされた。
よくぞこんなものすごい曲を書いたものだ。深淵で深刻。
ところどころ彼のピアノ協奏曲を彷彿される”ショスタコ節”が顔を出す。
これから彼の曲を集中して聴いていこうかとおもった。
オーケストラは金管パワーがことさらすごくて、P席にいるとやたらとバランスが悪い。
ギルバートの睨みが観られるのは面白いが、これはちょっとツラい。
なので、後半は席をちょいと移動。
ベートーヴェンの交響曲第1番。
弦の厚みがこうした曲にはうってつけ。
ニューヨーク・フィルはラジオで聴いていたとおり、どのセクションもレベルが高い。弦は重厚で心地よい響きをもっている。
他のアメリカのオケのような物足りなさがない。
ジョージ・ガーシュウィン”アメリカン・イン・パリス”。そう、彼らの十八番だ。
背面にずらりと並んだ金管奏者たちの姿は圧巻。
パーカッションや弦も奏者を増し、マーラーでもやるのか?という大規模。
その演奏はエキサイティングであり、抒情的ですっかり酔いしれた。
おれの頭には時々ジーン・ケリーが浮かんできた。
アンコールは2曲。
2曲目にやったのはシューベルトのロザムンデ間奏曲。
これもすごくよかった。
シューベルトは儚い美しさの極み。
これで幕を閉じるんだからね。なんとも粋なはからいだ。
心地よい余韻に帰り道の間ずっと包まれていた。
音楽は必需だ、と改めて実感した。
もっともっとコンサートに足を運ばないといけないな。
とり急ぎ走り書きだから文章は見なおしていません(笑)
